どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

石のお金・・中国

2015年10月24日 | 昔話(アジア)

    石のお金/宝のかご/またの せいこ・訳 絵・新堂 圭子/けやき書房/1995年初版


 おじいさんに、5人のむすこがいて、はじめのうちは同居していましたが、あっちのよめがたくさん食べたとか、こっちの子どもが多く取ったかガヤガヤやかましく、あらそいがおきるようになって、おじいさんはしかたなく、むすこを分家させることにしました。

 おじいさんは財産の一部を自分のためにたくわえておきましたが、むすこたちは、その財産もほしくて、ほかの兄弟の悪口をいっていました。

 おじいさんは、むすこたちから、ごちそうぜめにあいます。

 むすこたちは、おじいさんに娘の嫁入り道具、こどもが生まれる、病気だからとさまざまな理由をつけては、お金をねだります。

 やがて、おじいさんのお金がなくなると、どこの家でも招待しなくなります。

 そこでおじいさんは、河原に行って石を黄色い袋につめ、孫たちに金貨がはいっているとこたえます。

 孫たちが黄色い袋のことを、家に帰って話すと、5人のむすこの態度がくるりとかわって、まえのようにごちそうぜめにします。

 やがておじいさんがなくなって、とむらいより黄色の袋にかけよったむすこたちでしたが・・・・。

 金の切れ目が縁の切れ目なのですが、やっぱりおじいさん、年の功です。
 子どもが争うような遺産がないのが一番かもしれません。

 子どもはまだ話の意味がわからないこともありそうですが・・・・。