石のお金/宝のかご/またの せいこ・訳 絵・新堂 圭子/けやき書房/1995年初版
おじいさんに、5人のむすこがいて、はじめのうちは同居していましたが、あっちのよめがたくさん食べたとか、こっちの子どもが多く取ったかガヤガヤやかましく、あらそいがおきるようになって、おじいさんはしかたなく、むすこを分家させることにしました。
おじいさんは財産の一部を自分のためにたくわえておきましたが、むすこたちは、その財産もほしくて、ほかの兄弟の悪口をいっていました。
おじいさんは、むすこたちから、ごちそうぜめにあいます。
むすこたちは、おじいさんに娘の嫁入り道具、こどもが生まれる、病気だからとさまざまな理由をつけては、お金をねだります。
やがて、おじいさんのお金がなくなると、どこの家でも招待しなくなります。
そこでおじいさんは、河原に行って石を黄色い袋につめ、孫たちに金貨がはいっているとこたえます。
孫たちが黄色い袋のことを、家に帰って話すと、5人のむすこの態度がくるりとかわって、まえのようにごちそうぜめにします。
やがておじいさんがなくなって、とむらいより黄色の袋にかけよったむすこたちでしたが・・・・。
金の切れ目が縁の切れ目なのですが、やっぱりおじいさん、年の功です。
子どもが争うような遺産がないのが一番かもしれません。
子どもはまだ話の意味がわからないこともありそうですが・・・・。