ぞうのマハギリ/ケシャブ・シャンカール・ピライ・再話 プラク・ビスワス・絵 みやちとしこ・訳/グランまま社/2002年
初版は1965年で、日本で発行されたのが2002年です。インドならではの昔話。
とても大きなゾウの象マハギリは、思い丸太や結婚式では花婿を花嫁の家に運んだり、お祭りでは飾りをつけて行列の先頭にたったりしていました。
ある村で、お祭りで旗を立てる柱を、森から運びだす仕事をマタギリにしてもらおうと、ゾウの持ち主からかりてきます。
森から運んできた柱をいよいよ穴にたてることになりますが、マタハリはゾウ使いにムチで叩かれても、ナイフで首を刺されても、穴に入れません。
苦しさで、マハギリが暴れると、村の人は、みんなちりじりに逃げ出します。
じつは、穴の中には子ネコがいたのです。それを見たマハギリが子ネコを、長い鼻で引っ張り上げます。
このことがあってから、マタギリは村の人達に大事にされ、こどもたちを背中にのせたりして、人気ものになります。
力持ちでやさしいゾウの繊細さがストレートにつたわってきますし、絵もゾウの存在感が抜群です。