むかしむかしとらとねこは… 中国のむかし話より/大島 英太郎:文・絵/福音館書店/2009年
むかしむかし、とらはいまと違って、とてものろまで、狩りをするのが下手で、他の動物からからかわれていました。
ところが同じ山のなかで暮らしていたネコは、トラよりずっと体が小さいのに、毎日、たくさんの獲物を捕ってきます。
そんなネコの姿をみて、しぶるネコに何とか頼み込んで、狩りの方法をおそわることに。
はじめは”おとを たてずに えものに ちかづくほうほう”
つぎは”はやく はしる ほうほう”
三つ目は”たかいところから とびおりるほうほう”
さんざんダメ出しをされながら、必死に練習するとら。
三つの技を習得したとらが、にやりとわらってネコにいったのは?
どうもこのままおわるわけがないとおもっていると、ラストは期待を裏切りません。
なんととらはネコを食べようとします・・・。
狩りの方法を教わっても免許皆伝というわけにはいかなかったようで。
まあ、とらにおわれたら、木の上に逃げるのが賢明のようです。
ところで、とらとネコは服をきて人間のようでもあります。人間も時々豹変しますから、要注意です。