どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

龍とむかで・・沖縄

2017年12月20日 | 昔話(九州・沖縄)

             沖縄昔ばなしの世界/石川きよ子・編/沖縄文化社/1991年


 天からおりてきた龍が昼寝をしていると、一匹のむかでが、すずしそうな穴があるぞと龍の耳に入っていきます。
 目をさました龍が、「おんやあ、なんじゃ・・・」と頭をゆすったり、耳をばんばんたたいたりはじめます。
 驚いたのがむかで。龍の耳で暴れはじめると、今度は龍がもがきはじめます。

 龍は人に化けて名高い医者のところへ、駆け込むと、耳のあたりを調べていた医者は、相手が人でないことにきづき、本当の姿になるようさとします。

 龍は本当の姿になって医者にみてもらいます。

 医者は龍の耳にむかでをみつけ・・・・。

 このお医者、なかなか名医です。なんとにわとりを抱えてきて、耳のなかににわとりをはなします。にわとりはむかでをひょいとくわえてきて、あっという間に飲み込んでしまいます。

 大変喜んだ龍は、金色に輝く龍糞を医者におくります。この龍糞は、この世にまたとない薬で、どんな病にもきく薬。医者はますます名医になります。

 医者は原因をつきとめ、有効な治療をほどこしますが、治療にもいろいろあります。

 昔話にあまりみられないようなタイプです。