どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

エミージーンのぼうし

2020年01月26日 | 創作(外国)

  エミージーンのぼうし/メアリー・チャルマーズ・作 福本友美子・訳/岩波書店/2019年

 

 挿絵は鉛筆画でしょうか。色は野原の淡い緑色だけ。

 小型本で、絵もそれほど大きくはありません。2019年の発行にしては地味な感じがしましたが原著は1956年でやや時代を感じました。

 妹のエミージーンの誕生日プレゼントをかうため、お兄さんのビリーと弟のトミーがデパートに買い物へ。

 兄弟の家は、汽車が朝一回、夕方一回とおるだけのところ。町からはだいぶ遠そうで、うまくいけるか心配になりました。

 イヌのマイケル、ねこのジョージアナと一緒。ワゴンで丘をすべりおりたり、トミーがまいごに なったり。ビリーがラッパを吹き、マイケルと木の枝にとんできた三羽の小鳥が歌い、ウサギが五ひきやってきて踊る楽しいの場面もあります。

 トミーがおちてきた飛行機のパイロットをたすけ、ヘリコプターでデパートへ。ヘリコプターのパイロットは ねこでした。

 デパートでは、おばさんが自分が買うつもりだったバラとブルーベリーとリボンのついた麦わら帽子を譲ってくれたうえに、代金まで払ってくれ、お金は自分のために使いなさいといってくれます。

 帰りはヘリコプターではなく、歩きです。トミーをおんぶしているビリーに手押し車を貸してくれるおじさんも登場。

 やさしさがあふれていました。無事、家に帰りついて一安心でした。