どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

とうさん おはなしして

2021年07月07日 | 絵本(外国)

    とうさん おはなしして/アーノルド・ローベル・作 三木卓・訳/文化出版局/1987年

 

 ねずみのお父さんが、すぐに寝るならという約束で 七匹の子どもたちに 七つのお話をしていきます。

<ねがいごとの いど>

 あるとき、ねがいごとを かなえてくれる いどをみつけた 女の子が お金を投げ込んで おねがいすると 「いたいよ!」

 次の日も お金を投げ込んで おねがいごとをすると 「いたいよ!」

 次の日も 「いたいよ!」

 まくらと おかねを なげこみ おねがいごとをすると 「ああ、こんどは ずっと いいかんじだよと!」と いどがいいました。それからは たくさんの おねがいごとをしてみも みんな聞き届けてもらえたって。

<くもとこども>

 こねずみが かあさんねずみと おさんぽにでかけ、空を眺めると 雲は お城や うさぎの形。

 こねずみが ねこになった 雲をみて 「たすけてよ!」と さけぶと・・。 

<のっぽくん ちびくん>
 とても 背の高いねずみと とても背の低いねずみが さんぽ。

 のっぽくんが「やあ、とりくんたち、こんにちわ」

 ちびくんは「やあ、かぶとむしくんたち、こんにちわ」

 のっぽくんが「やあ、はなくんたち、こんにちわ」

 ちびくんは「やあ、ねっこくんたち、こんにちわ」

 それからも のっぽくんと ちびくんの みているところは 違います。

 それでも いっしょに 見たものが あったんですよ。それは?

<ねずみと かぜ>

 帆掛け船に乗った ねずみの 大冒険?

 西風がふくと船は家の屋根へ。東風が吹くと屋根から木の上に。

 南風が吹くと 船は 山の上に 北風が吹くと 湖の中へ。

 まだまだ続く・・。

<だいりょこう>

 かあさんねずみのところにでかけた ねずみのお話。

 自動車で出かけ、走って走って車がバラバラ。

 ローラースケートを買って すべってすべって 車が 吹っ飛んで。

 ながぐつ買って 歩いて歩いて 大きな穴があいて。

 運動靴買って はしって はしって すりきれて。

 足にけがをし、足を買って!??? すたこらさっさ。

 ようやく お母さんの家に着くと 「よくきたね、おまえ。りっぱに おなりだねえ。それに おまえの 新しい足は なんて すばらしんだろうね!」

<ズボンつり>

 ズボンつりが壊れ、ズボンが ずり落ちてしまった おじいちゃんねずみの話。

 とおりがかりのひとは だれも 相手にせず おくさんも 「下着を みせたりして、あんたって 人は ばかじゃなかろうか」と、頭をゴチン。

 子どもが だいきらいな おじいちゃんねずみに 手をさしのべてくれたのは 子どもたち。

<おふろ>

 お風呂に入ったねずみ なかなか きれいになりません。

 お湯をだして だして だして

 お湯が とおりに 流れ出し

 隣の家から 町中に お湯が あふれ・・

 

 そして こどもたちが眠ると お父さんとお母さんの ふたりきりの時間。ゆったりと時間が流れていきます。

 お休み前の絵本は刺激的だと興奮しそうですし、季節感がないと物足りなさがでて、何でもいいというわけではありません。アーノルド・ロベールの作品は、どれもほっこりしていて、お休み前にはピッタリでしょうか。