どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

おみその長者・・兵庫

2021年11月06日 | 昔話(関西)

          兵庫のむかし話/兵庫県小学校国語教育連盟/日本標準/1978年

 

 じじさま、ばばさまたちは、わらじを作って暮らしをしていましたが、元日をひかえて、神様にそなえるお米もありません。お米を貸してもらおうと、上の長者のところにいくと「うまごやのくそでももっていけ」といわれ、下の長者のところにいくと「牛小屋の、くそでも、もっていけ」といわれ相手にしてくれません。しかたなく菜っ葉づけを、神様にそなえます。

 その夜遅く、トントンとをたたく旅の坊さまがありました。じじさま、ばばさまが旅の坊さんをとめると、あくる朝坊さんは、帰りぎわに じいさまたちの家の庭の古がめに、何か一心に祈りごとをしていました。

 あとになって、じじさまたちが古がめをのぞくと、そこにはおいしそうな味噌がつまっていました。その味噌は、とってもとってもなくならりません。おかげで、じじさまとばばさまは。この味噌を売って、大金持ちに。

 

 大みそかから元日にかけての昔話には、これと にた話がおおいのですが、味噌というのは、これまであまりありませんでした。