どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

なぜ イヌの鼻は ぬれているの?

2021年11月12日 | 絵本(外国)

     なぜ イヌの鼻は ぬれているの?/文・ケネス・スティーブン 絵・オイヴィン・トールシューテル 訳・ひだに れいこ/西村書店/2014年

 

 サブタイトルに「ノアの箱舟のふしぎな話」とあります。

 まず目につくのは表紙の可愛らしいイヌです。

 雨がふりつづき、いつまでもやみそうにないので、ノアという名のかしこい男は、大きな木を切って、箱舟を作りました。ここまではいいのですが、箱舟をつくるところには、ラジオ、チエンソー、ノコギリまで。世界がはじまって間もない あるときと はじまりながらです。

 あらゆる種類の生きものが乗り込み、最後に 一ぴきのイヌが。

 雨はさらにはげしくなり、大海原のまんなかで、木の実ほどの穴があいて、すでに舟のなかは水びたし。ひらめいたノアは、「おまえの力を かしておくれ」と、イヌの鼻で穴をふさぎます。

 穴をふさぐことが自分の役目とわかっていたイヌは、波のいきおいにまけないよう、ふんばり、舟には一滴たりとも水を入れませんでした。

 ある日、外をのぞくと、きりのむこうにうっすらと青い空が広がって、大きな虹もかかっていました。みんなが地上に出るまで、穴をふさぎつづけたイヌを助けたのは、ノアでした。

 イヌの鼻がいつもぬれているのには、こういうわけが・・・。

 

 舟のなかの動物たちの楽しそうなこといったら。個室、ベッド、電気スタンド、カジノもあり、飲み物もたっぷり。

 漫画風の動物たちを いっぴき いっぴき見ていくだけでも楽しめます。