どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

ぼくのにいちゃん すごいやろ!

2024年02月09日 | 絵本(日本)

   ぼくのにいちゃん すごいやろ!/くすのき しげのり・作 福田岩緒・絵/ほんの杜/2016年

 

 ダイスケ、マナブ、ヒデトシの仲良し3人組がでてくるシリーズの一冊。

 ヒデトシは、新しい釣竿をもって、三人で 魚釣りに でかけた。

 ヒデトシのお兄ちゃんは、「ヘ~イ ベィベー~! ちびっこたち、まあ、しっかりがんばって メダカでも つってくれたまえ」といつものように えらそうに いうと、急いでサッカーの試合に。

 三人組がつろうとしていると、お兄ちゃんが、「オレの、ウルトラ・スーパー・スペシャル・ミラクルシュートまでは、必要なさそうだから、おまえらに つりを おしえにきてやったんや!」と、声をかけてきた。

 三人組は、サーッカーのメンバーにはいれなかったことが すぐに わかりましたが そのまま つりをはじめました。お兄ちゃんが えらそうにいいますが、つれるのは 三人だけ。

 「オレは わざと ちいさい さかなを つらんのや」というお兄ちゃんの釣竿に 大物がかかった模様。おもいきり力をいれたとたん、プツンと 釣り糸が きれてしまった。

 お兄ちゃんが、「おおものすぎた。もっと 本格的な 竿をもってくるべきやった。名人のオレとしたことが、・・ざんねんや!」と負け惜しみをいうと、「いま つったのは”ちきゅう”ですか?」とマナブのツッコミ。

 そのお兄ちゃんが、作戦会議といって、自転車にのって、両手を離したポーズをとったとたん、自転車が倒れ、用水路に ドボーン。かっこわるいと思ったヒデトシ。

 そこに六年生のふたりぐみが 「釣竿 かりるで」やってきた。そろそろ帰るからと断ると、つかったあとで、ここにおいてくるから とふたり組。その時、お兄ちゃんが はいあがってくると ふたり組は お兄ちゃんのおでこを おしたので、お兄ちゃんは、また どろのなかに おちてしまいます。

 釣竿を貸せ貸さないでであらそっていると、もういちど はいあがってきた お兄ちゃんが、泣きながら 「お前ら、絶対ゆるさんぞ~。よわいもの いじめを するな ウーッ その手を離せ」と、大声を出すと・・・。

 

 かっこうつけている どことなく頼りがいがない お兄ちゃんですが、最後は貫録をしめせました。泣きながらというのも 格好悪いかな! でも、 「ヘ~イ ベイベ~! さいこうだぜ」のポーズは きまっています。