ハリネズミかあさんの ふゆじたく/エヴァ・ビロウ:作絵 佐伯愛子・訳/フレーベル館/2007年
ハリネズミ夫婦には 元気な男の子が10ぴき。10ぴきもいたら名前もたいへん。ニッケ、ティッケ、ピッゲ、タッゲ、ヴィッケ、ムッケ、コッテ、クヌッテ、プッテ、ルンケントゥス。
どの子もわんぱくざかりで、かあさんは 朝から晩まで おおいそがしで、やすむひまなんてありません。
ハリネズミかあさんは、冬がくる前に、ぼうやたちの靴を揃えようと思い、ウサギさんに、ヘビのかわをもっていって、20足分を おねがいします。ところが、ウサギさんは、10足分しかできないと、すまなさそうにいいました。それでも、ぼうやたちが、二本足であるく練習ができると、キツツキに、10足分の靴に、木のくぎを打って 靴の形にしてくれるようたのみました。次の日、ハリネズミかあさんが 靴をとりにいくと、キツツキは、木のくぎが5足分しかなかったといいました。おもいなおして、カワウソに、あぶらをぬってくれるよう 頼むと、こんどは 靴が 5個になっていました。
どうしようかと おおさわぎになりましたが、ハリネズミとうさんの、「とりあえず、いちど ねてから、また かんがえよう」の一言で、みんな おやすみです。
絵は、背景がブルーになっているページが何枚かあり、その他は白、あとの彩色は、黒と橙色の三色。
子どもたちの服、ベッドのかたち、布団の柄も違って こまかなところまで、配慮されています。
靴が 減っていくので、どういう計算かとおもっていたら、足の数だと40で、最後の5個に納得。
作者はスウェーデンの方。絵本の初版は、1948年のようで、年月をへても古さをかんじさせません、冬眠するので、靴なんかいらなかったという 鮮やかなオチ。でもハリネズミかあさん、子育てにいそがしすぎて、つぎの年も 同じように靴を用意してあげようとするのかも!。