どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

ナマコと若者のかけくらべ・・広島

2025年01月23日 | 昔話(中国・四国)

     広島のむかし話/広島県小学校図書館協議会編/日本標準/1974年

 

 ”うさぎとかめ”のかけくらべなど、知恵で相手をやりこめる話も多いが、意外と日本にはすくなさそう。

 

 広島版は、なまけものの若者とナマコのかけくらべ。

 こうした話の定番では、複数が協力して、相手の鼻をあかしますが、おなじような展開。

 この話のオチが楽しい。ナマコは若者に、さとします。

 「おまえさんは、このようなナマコに負けてどうするのだ。ナマコだって、やろうと思えばなんでもできるのだ。まして、人間ではないか。おおまえさんも人間らしく、なんでもいいからいっしょうけんめい働くのだ。」

 なまけものだった若者は心をいれかえて、まじめに働き、やがて三人の子どもの父親になったという。

 

 ところで、ナマコの移動速度ですが、一日180cmとしているものや1200cmとしているものなど幅がありました(条件によってちがいがあるようですが)。


この記事についてブログを書く
« バラモンの若者とゆうれい・... | トップ | ザガズー »
最新の画像もっと見る

昔話(中国・四国)」カテゴリの最新記事