ぼくのおじさん/アーノルド・ノーベル・作 三木卓・訳/文化出版局/1982年
お父さんとお母さんが船に乗って旅にでます。しかし、子ゾウは風邪をひいて留守番。
ところが、船は嵐に会って母さんも父さんもかえってきません。部屋で、ひとりしょんぼりしていると、おじさんゾウがあらわれ、ふたりでおじさんのところへ。
空の星よりもたくさんのしわ。せなかも、ひざも、あしもぎしぎしのおじさん。
子ゾウの気持ちをなぐさめるようかのように、電車の窓から見える家、畑、電柱、ピーナッツを数え、話ができるランプにすみついたクモの願いを聞いて真っ暗な中で食事をします。さらに小ゾウにお話してあげたり、歌を作ってあげたり。
おじさんのリビングルームに飾ってあった絵をみて、母さん、父さんを思い出した子ゾウに 家じゅうのもの全部を重ね着すると、子ゾウは 大笑いして かなしいことなんかわすれてしまいます。
そんな時、ふたりのところへ、電報がとどきました。母さん父さんからの電報。
子ゾウとおじさんの距離がもっともちかずいたとき別れのときがきます。
最後にときどきあおうと約束して去っていくおじさん。子ゾウを慰めようとやってきたおじさんは、ひとりぼっちですから、こんどは子ゾウが孤独を癒してくれるのでしょう。