どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

がまの油

2019年06月15日 | 長谷川善史


       ガマの油/齋藤 孝・文 絵:長谷川 義史・絵/ほるぷ出版/2005年


 「さあさ、お立ちあい、ご用とおいそぎのないかたは、ゆっくりと聞いておいで」「一枚が二枚、二枚が四枚、四枚が八枚、八枚が十六枚・・・」と、テンポよく読めば、小さい子にも心地よい、ごぞんじ「がまの油うりの口上」。

 タラーリと油汗を流す、なんとも存在感のあるがま。口上を助ける長谷川さんのがまの絵をみているだけでも楽しい。

 バナナのたたき売りといい、物売りの口上もきけなくなりましたが、実演販売は、この流れを受け継いでいるのかも。

 ネットだと、品物を購入するドキドキや楽しみはないかなあ。

 血を見て失神し、はこばれる客、こわいものみたさの客などの絵なども楽しく、オチも納得。

 「声にだすことばえほん」ですから、やっぱり声に出さないと!

ガマの油は、大坂の陣に徳川方として従軍した筑波山・中禅寺の住職であった光誉上人の陣中薬の効果が評判になったというもののようで、のぼりにも「筑波山」と描かれています(緞帳の提供 筑波山江戸屋と細かい)。


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