青森のむかし話/青森県小学校国語研究会・青森児童文学研究会/日本標準/1975年
「鳥のみじい」に 似たような話。
燃やす木がなくなったので、じっこが となりのももの木をきっていると、「だれだ おら家のももの木 きっているのあ」と、となりのおどさまがいうたど。
「まめの、まめの、屁ふりじっこ」とじっこが、こたえると、「そんだら、屁ふってみせろ」と、おどさま。そこでじっこ、着物をしりまくりして、「にしきさらさら、ごようのまつ、ぴりん、ぐわりん、どん!!」って 屁ふると、おどさまびっくりして、「なんぼ、じょうずな屁だ。もう一回、ふって見せろ。」と、いう。もういちど、屁ふってみせると、となりのおどさま、感心して、「ほうびにいいものやる。重たいのがいいか軽いのがいいか。」というので、じっこは、「わしは としよりだで、軽いかごでいい」と、軽いかごをもらって、家であけてみると、あたらしい赤い着物が四枚。お盆に一枚、正月に一枚着るべと、ばばと話していた。
赤い着物に目をつけたとなりのとなりの欲たがればさまが、欲たれじっこを、ももの木を切りにやった。となりのおどさまから、屁ふってみせろといわれ、「にしきさらさら、ごようのまつ、ぴりん、がりん、スー!!」と、屁ふると、おどさま「かわった音の屁だな。よし、ほうびに重いかごと軽いかごの、どっちがいい?」という。重いかごをもらって家に帰ると、ばさまが、はだかでいたど。ばさまは、いい着物もらってくるべと、着ていたもの、みんな焼いてしまっていたど。
欲たれじっこが、かごのふたを取ってみると、中に、へびだの、むかでだの、かまきりだの、かえるがはいっていたど。ばさまは、着るものがなくて、かぜひいてしまったど。