どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

むかし語りの会

2024年11月01日 | お話し会

 川越でひらかれている「むかし語りの会」。継続的に聞かせていただいています。

2024.11.1

 夕方からは大雨の予報。さいわい午前中は晴れでした。

 1 サルの生き肝(語りたいこんな民話 みやぎの民話の会叢書第14集)
 2 三人の糸つむぎ女(子どもに語るグリムの昔話 こぐま社)
 3 白いぞう(子どもに語るアジアの昔話2 こぐま社)
 4 分別才兵衛(日本昔話百選 三省堂)
 5 クロカゲの話(あいたくて ききたくて 旅にでる パンプクエイクス)
 6 スヌークスさん一家(おはなしのろうそく2 東京子ども図書館)
 7 ネコの家に行った女の子(子どもに語るイタリアの昔話 こぐま社)
 8 泥坊(豊島与志雄童話集 海鳥社)

 ”泥坊”は泥棒修行の話、「スヌークスさん一家」と笑えました。クロカゲの話は、ジーンとくる内容でした。

「サルの生き肝」は、外国の翻案ものかなと思ったら、竜宮が出てきたり、由来話につながったりでした。

2024.6.7

 雷雨があるかもというので、傘を持参しましたが、カラッとした一日でした。

 1 タールぼうずの話(ウサギどんとキツネどん 岩波少年文庫)
 2 オモタイの地蔵さま(県別ふるさとの民話(北海道)偕成社)
 3 世に出たい金(牛方と山姥 「海老名ちゃう昔話集」再話)
 4 いたちの子守唄(読んであげたいお話し/松谷みよ子の民話上/筑摩書房)
 5 すずめのおくりもの(ねこじゃらしの野原/安房直子作/菊池恭子絵 講談社)
 6 なぞなぞのすきな王さまとのみ(四人兄弟/世界の昔話④スペイン 学校図書)
 7 小さな絵本「ピカドン」(パーソナルストーリー)

 3の再話は語り手の方の再話でした。「なぞなぞのすきな・・」は、ノミを仔牛ほどに育て? その皮で作ったタンバリンが何に出できているかあてるなぞなぞ。オチにも納得でした。
 小さな絵本「ピカドン」の話は、出版時GHQから回収を命じられ、昨年復刻されたという話。衝撃でした。

2023.11.2

 11月なのに夏日。44回目のお話し会でした。

 1 田の久(子どもに語る日本昔話 こぐま社)
 2 茂吉のねこ(絵本 松谷みよこ ポプラ社)
 3 小さなこげた顔(おはなしのろうそく33 東京子ども図書館)
 4 豆じかカンチルが穴に落ちた話
 5 ひとつぶのサッチポロ(萱野茂 「アイヌの昔話」平凡社)
 6 星のこおる夜(ねこじゃらしの野原(安房直子) 講談社)
 7 三つのねがい(子どもに語る日本昔話3 こぐま社)

 「茂吉のねこ」は、覚えてみようと何度か繰り返し読んでいましたが、読むのと語るのでは印象が違いました。

 「三つのねがい」は、外国の翻案でしょうか。日本の昔話といっても、ルーツをたどると外国にあるものも。

2023.6.2

 あいにくの雨。ひさしぶりのお話し会でした。

 1 こねこのチョコレート(おはなしのろうそく20 東京子ども図書館)
 2 江差のとっくり岩(北海道の民話 偕成社)
 3 きつねの桜かんざし(「女むかし」君川みち子再話集 ほうずきの会)
 4 アリ・ムハメッドのお母さん(新編世界むかし話集7 インド・中東編 文元社)
 5 パーソナルストーリ
 6 死人の恩返し(子どもに語るイタリアの昔話 こぐま社)
 7 ラプンツェル(おはなしのろうそく5 東京子ども図書館)

 「アリ・ムハメッドのお母さん」は、類似の多い笑い話。 

2019.10.6

 秋晴れの一日。観光地で有名な川越ですが、台風19号の被害で有名になったのは残念でした。

 1 牛方とやまんば(おはなしのろうそく8 東京子ども図書館)
 2 三人の糸つむぎ女(子どもに語るグリムの昔話3 こぐま社)
 3 とめ吉のとまらぬしゃっくり(くしゃみくしゃみ天のめぐみ 松岡享子・作 福音館書店)
 4 つる女房(子どもに語る日本の昔話1 こぐま社)
 5 手回しオルガン(ムギと王さま 本の小べや1 ファージョン・作 岩波少年文庫)
 6 ヘビのうらみ(おはなしのろうそく32 東京こども図書館)
 7 ラプンツェル(グリムの昔話1 福音館書店)

 「とめ吉のとまらぬしゃっくり」が楽しめました。「牛方とやまんば」、「つる女房」、グリムは、テキストも多く、選ぶのがなやましい話です。

2019.6.5
 今回で40回目とありました。一年2回で20年。こうしてみると一桁の年数では、まだ小学生の段階でしょうか。

 1 重箱ぼたもち(かたれやまんば1 藤田浩子の語りを聞く会)
 2 鼻長ネズミが語った話(カムイ・ユーカラ 平凡社)
 3 しゃれこうべ(おはなしのろうそく32 東京子ども図書館)
 4 つがいの鴨(野辺喜江子のほっこり昔ばなし 語りの会あやとり)
 5 ちいさいお嬢さまのバラ(ファージョン作品集5 岩波書店)
 6 すずめのおくりもの(安房直子 講談社)
 7 バオバブの木の上で(同名絵本 福音館書店)
 8 ここだけの話(パーソンルストーリー)

 安房直子さんの作品はなかなか聞く機会がなかったので、じっくり楽しめました。
 出典もいろいろです。

2018.11.9
 朝は雨、一日中曇りと雨模様の一日。ひさしぶりのおはなし会でした。

 1 びんぼうがみ(日本民話選 岩波少年文庫)
 2 アディ・ニファスの英雄(山の上の火 岩波書店)
 3 きつねのあん餅屋(語りたいこんな民話 みやぎ民話の会)
 4 十二のつきのおくりもの(おはなしのろうそく2 東京子ども図書館)
 5 ちくりんぼう(雪の夜に語りつぐ 福音館書店)
 6 霧のおよめさん(カナダのむかし話 偕成社)
 7 チモとかしこいおひめさま(おはなしのろうそく14 東京子ども図書館)
 8 手袋を買いに(新美南吉童話傑作選 小峰書店)

 「きつねのあん餅屋」山形弁というのですが、とっても味のある感じ。共通語ではなかなかでません。
 「ちくりんぼう」 「三枚のお札」の冬木バージョン。鬼婆の頭のムカデ、ヘビをとる場面は、なかなかこわい。最後鬼婆が樽の中に落ちるのも、ほかの三枚のお札と違っています。
 「霧のおよめさん」動物が人間に変身する話は多いのですが、霧の変身というのも珍しい。
 「チモとかしこいおひめさま」はじめて聞きましたが、ほっこりする物語。
 「手袋を買いに」黒井健・絵(偕成社)の白を基調としたかわいい子狐の絵本をイメージして聞きました。

2018・6.4
 1 地獄に落ちた欲ばりばあさま(読んであげたいおはなし 松谷みよ子の民話(上)筑摩書房)
 2 ついでにペロリ(おはなそのろうそく6 東京子ども図書館)
 3 ヘドレイのベココ(イギリスとアイルランドの昔話 福音館書店)
 4 おしらさま(遠野の阿部ヤエさんの語りより)
 5 話上手(サキ短編集 新潮文庫脚色)
 6 りこうなおきさき(ルーマニアのたのしいお話 岩波書店)
 7 小鳥の子(ふしぎなオルガン リヒャルト・ルアンダー作 岩波少年文庫)
 8 弥三郎ばさ(松谷みよ子の本8 昔話)

 5の「サキ」というのははじめてきく名前でした。本名はヘクター・ヒュー・マンロー(1870年 - 1916年)。イギリスの小説家でオー・ヘンリーとならぶ短編の名手であり、ブラックユーモアの強い、意外な結末をもつ作品を得意としたとありました。片鱗がうかがえる語りでした。

 日本の昔話(松谷みよ子さんのものをふくめ)の方言がうまく語られていることに、あらためて感心しました。

 「ついでにペロリ」は、いろいろな方の語りを聞く機会があります。これに類した絵本も多いのですが、絵本版で語るのを聞いたことはありません。
 
 「ヘドレイのベココ」は、瀬田貞二訳の絵本(いたずらおばけ)で語ってみたことがあり、すんなりはいっていけました。でも瀬田さんのものがポジティブなおばあさんの感じがよくでています。

2017.11.9 
 1 へっぷりよめさま(松谷みよ子のむかしむかし 講談社)
 2 ソーディサルレイタス(英語と日本語でで語るフランと浩子のおはなしの本 一声社)
 3 人間忘恩(立石憲利の語り 日本民話の会編)
 4 いっしょにくらせなかったシカとヒョウ(ブラジルのむかしばなし1 東京子ども図書館)
 5 ふしぎなオルガン(岩波少年文庫)
 6 ねこの大王(さてさて、きょうのおはなしは・・ 福音館書店)
 7 ガチョウ番のむすめ(愛蔵版おはなしのろうそく2 東京子ども図書館)

 毎回いろんな刺激がある、「いろりばなしの会」のおはなし会。
 おはなし会で英語がでてきてビックリ。本当は英語がでてきもおかしくはないのですが。

 「ガチョウ番のむすめ」には、王女様のお供をするの腰元がでてきますが、腰元というのはいかにも日本的。かといって召使というのではピッタリきません。語られる方は、どう表現されているのでしょうか。

2017.6.2
 むかし語りの会では、毎回なにかしらの刺激があります。語りで選ばれるテキストは大いに参考になります。聞いてから読むと情景が浮かんできて、より深まります。

 1 姑の毒殺(かたれやまんば 番外編Ⅱ 藤田浩子の語りを聞く会)
 2 あらしのよるに(きむらゆういち・作 講談社)
 3 スヌークスさん一家(おはなしのろうそく2 東京子ども図書館)
 4 涙を流したワニ
 5 猫の踊り(日本の昔話①はなさかじい 福音館書店)
 6 絵に描いた嫁さま(読んであげたいおはなし 松谷みよ子の民話上 筑摩書房)
 7 おかあさんのいす(たかどのほうこ・作 福音館書店)
 8 魔法のオレンジの木(岩波書店)

 「あらしのよるに」は、嵐の真っ暗闇の中で、ヤギとキツネがお互いの正体がわからないまま、奇妙な友情がうまれ、再会を約束する話。再会を約束するまででおわります。
 コクのある短編のようで、余韻が残る話でした。多分子どもにはむずかしそうです。気になって調べてみたら、絵本になっていて評判になっていました。子どもには難しいと思っていたら、子どもも、引き込まれているようでした。

 「おかあさんのいす」は、古道具屋で買った奇妙な椅子の話。この椅子に座ると話すことが実現します。おかあさんは美しくなると宣言するのですが・・・・。効果は100年で、ちょうど期限切れの日におこった楽しい話です。

2016.11.9
 たかをくくってでかけたら、寒さにびっくりの一日でした。

 1 まぬけなトッケビ(おはなしのろうそく30 東京子ども図書館)
 2 つるかめ(かたれやまんば 第一集 藤田浩子の語りを聞く会)
 3 ゆきおんな(絵本 ゆきおんな 松谷みよ子 ポプラ社)
 4 かん太さまのいびき(くしゃみくしゃみ天のめぐみ 松岡享子 福音館書店)
 5 風の神とオキクルミ(絵本 風の神とオキクルミ アイヌ民話 小峰書店)
 6 ワタの花と妖精(子どもに聞かせる世界の民話第4集 実業之日本社)
 7 エミリーの赤い手袋(民話と伝説 呪いの巻物4 世界のこわい話 偕成社)
 8 天の庭(松谷みよ子のむかしむかし1 講談社)

 いつも何かしらの発見があるおはなし会ですが、アイヌ、沖縄の話があり、楽しい話があり、よくプログラムが工夫されていると思いました。
 「風の神とオキクルミ」は、布芝居でしたが、絵は誰が描かれているのでしょう。大変な力作でした。
 自分のまわりでは、なぜか藤田浩子さんのものを語る人がほとんどいません。「つるかめ」は、藤田さんの味のある雰囲気がよくでていて、楽しめました。

2016.6.8
 読んだことも聞いたことのない話もあって、あらためていろいろなものがあるというのが実感でした。

 1 馬の田楽(かたれやまんば第4集/藤田浩子の語りを聞く会)
 2 こがねのつぼ(日本のふしぎ話/川崎大治・童心社)
 3 くわずにょうぼう(絵本・くわずにょうぼう/稲田和子再話・福音館書店)
 4 踊る坊さん(パーソネルストーリ)
 5 ねこ檀家(かたれやまんば第3集/藤田浩子の語りを聞く会)
 6 心と手(オー・ヘンリー・ショートストーリーセレクション 20年後)
 7 フクロウ(魔法のオレンジの木ーハイチの民話/岩波書店)
 8 オフェリアと影の一座(魔法の学校ミシェル・エンデ/岩波書店)

 オー・ヘンリーの「心と手」が印象にのこりました。列車に乗っていたお嬢さんの前の席に、二人の男が座ります。一人は若く、もう一人は陰気感じの男。一人はお嬢さんの昔なじみ。
 お嬢さんから声をかけられた若い男は、左手で彼女の手を握ります。
 彼の右手には手錠がかけられていました。若い男は保安官をしているという。もう一人は贋金つくりで、7年の刑で監獄に行くというところ。
 陰気な顔つきの男が、たばこを一服したいというと、二人は喫煙車へ。
 若い男はお嬢さんと握手をして別れます。

 大分長いのですが、若い男が左手で握手するというところから、結末は予想できるのですが・・。

 陰気な男のほうがじつは保安官で、若い男が囚人なのですが、幼馴染の前で、恥をかかせないようにわざと囚人のマネをする保安官のいきな計らい。

 短編小説の醍醐味をあじわえる話でした。あとでオー・ヘンリーの短編を読んでみたら、これ以外はやや長め。
 この短編はA5で挿絵を除くと8ページでした。

 「オフェリアと影の一座」はプロンプターをながくやっていたおばあさんの話。
 行き場のなくなった影が次々におばあさんのところにやってきます。おばあさんはこの影たちに、世界の名作を上演させます。影をたたんでハンドバックにしまいこむという斬新な着想に、おもわずひきこまれました。刺激を受けて 話したことがありました。

2015.11.5
 「いろりばなしの会」にはじめておじゃましました。
 60名はこえていたでしょうか。お話しグループの方が多かったようで、ストーリーテリングの幅の広さを実感しました。年に2回で、今回が33回目というのは16年間継続されているのに、頭がさがります。

 1 天狗のかくれみの(日本のむかし話 松谷みよ子 青い鳥文庫)
 2 古屋のむる(日本昔話百選 稲田浩二・和子編著 三省堂)
 3 ネコ(きまぐれロボット星新一 角川文庫)
 4 空とぶじゅうたん(絵本 マーシャ・ブラウン再話 アリス館)
 5 かちかちやま(布芝居)(絵本 松谷みよ子 瀬川康男 ポプラ社)
 6 山の神と乙姫さん(松谷みよ子の本8 講談社)
 7 年越しの若水(新しい日本の語り9 渡部豊子の語り)
 8 バラの花とバイオリンひき(太陽の木の枝 フィツオフスキ再話 福音館書店)

 星新一のショートのオチはしゃれているので、語ってみても面白いとおもっていたのですが、同じように考える方もいらっしゃったので親近感がわきました。ショートといっても少し長めの話でした。

 「年越しの若水」、実は正月版をコピーしていたのですが、年越し版もあるのを知りました。手元にもっているのは、短めのものですが、こんな愉快なものもあったのを知ることができたのもうれしかったです。

 「空とぶじゅーたん」、おなじみのアラビアンナイトですが、一度語ってみたこともあったのですが、再話版とは少しちがっています。
 代表者の方が、お話をおぼえるより、何を選ぶかが大変といわれていましたが、まったく同感です。


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