ピヤキのママ/ペク・ヒナ・作 長谷川善史・訳/ブロンズ新社/2022年
ふとっちょでくいしんぼうで、よわいものいじめの ふだつきのねこ「ニャンイ」。ある日、うまれたての まだ あたたかい だいこうぶつの たまごを「うんぐ」。
それから なんにちか すぎ ただでさえ ふとっている ニャンイのおなかが だんだん ふくらんできました。トイレにかけこみ、うーうーうーんとふんばると、出てきたのは なんと うんこではなく ひよこでした。
うまれたてのひよこは よちよちあるいて ニャンイの むねに みを うずめました。ニャンイが ひよこのあたまを そっと なめてみると、ひよこは きもちよさそうに 目を閉じ「ピヤッー」と へんじをしました。なぜか むねが いたくなったニャンイは、ひよこに ピヤキとなづけ、どこへいくにも いっしょ。おいしいものを たべさせ、危険がないか いつもみまもるようになりました。
ごきんじょさんは やっかいものの「ニャンイ」の名前を すっかり わすれて 「ピヤキのママ」と よぶようになりました。ニャンイも わるくない なまえと おもいました。
母性本能にめざめた ニャンイと ピヤキの ゆくさきは?
作者は、韓国のペク・ヒナさん。背景は白で、最小限の色使い。
訳が長谷川善史とあって、いつもの大阪弁の軽快な感じが味わえるかと思ったら 特別感はありませんでした。