どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

おひゃくしょうと悪魔

2024年11月27日 | グリム

    ねえねえ、きょうのおはなしは・・/大塚勇三:再話・訳/福音館書店/2024年

 

 昔話のパターンのひとつで、葉もの・茎もの野菜と根もの野菜のどちらを選ぶかの話。

 おひゃくしょうが、畑でであったのが悪魔。悪魔は、金や銀をどっさりもっているが地面からとれるものがほしいと、ひゃくしょうにもちかけます。金や銀をあげるかわりに、二年の間はたけでできるものの半分をくれという。

 おひゃくしょうが、できあがってけんかにならないように、地面の下のものをじぶんのものにするといいいます。この畑に植えていたのはカブでした。いよいよ取り入れになると、地面の上にあるのはしなびた葉っぱばかり。おひゃくしょうは、土の中からカブをほりだしました。

 そこで悪魔は、つぎに地面の下にあるものは、いっさい自分のものだといいだしました。おひゃくしょうは、こんどはコムギのたねをまいたので、取入れの時期には、地面の上にコムギができました。おひゃくしょうがコムギをかりとるとの、のこったのはきりかぶだけ。

 悪魔はむちゃくちゃにおこって、岩だらけの谷にとびこんでしまいました。

  おひゃくしょうの言い分。「どうだい、キツネみたいなやつは、こうやってだまかしてやるものさ」


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