結局、かいぼりした池では、3ペアが約25個ぐらいの卵を産み、12羽の雛が孵ったことになる。
そのうち、卵のうち5個はアオダイショウに呑みこまれ、最後の卵のうち4個はたぶんアカミミガメが食べたらしい。また、それぞれの巣の最後の1個は孵化しなかったことが多い。
雛はその後どうなったのか。
最後の1羽は前回書いたように、生まれてすぐに沈んでいった。その少し前、七井橋ペアの雛の一羽が死んで浮かんでいたという話を聞いた。(その原因についてはあとで考えてみる)
残る10羽はどうなったのだろうか。
今池には雛の姿は全くない。「そして誰もいなくなった…。」という状況である。
実際に観察できたことはとても少ないので、ほとんどは推測するしかない。
推測の手立てとして、雛はどのくらいで自立して、どのくらいで飛べるようになるのかということなのだが、それがなかなかよくわからない。
5月生まれの2羽は、これも推測でしかないが、たぶん飛べるようになって、どこかへ旅立っていったのだろう。
(どこへ?)
ボート池の雛はどうだろうか。
ある日、ボート池の雛の1羽が川へ流れて行った。
初めは流されてしまったのかと思って、なんとか救出して池に戻せないかと思ったが、結局、雛は自分の意志で池を離れて旅立ったのではないかと思われた。
そののち川を探すと、雛は無事にそこで暮らしていた。
その時の雛の日齢は、約30日ぐらいだった。
なので、生後1か月ぐらいすれば、餌さえあれば雛(若とようだ方がいいかも)は自立できるようなのだ。
若はとても用心深くて、写真が撮れなかったが、若がが川へ移動していった1週間後ぐらいのあとの兄弟の姿はまだこんな具合。
ぴぃぴぃ鳴いて、親を追いかけ、餌をおねだりしている。親はたまにしか餌を与えず、自分で餌を採るようにさかんにつっついたりしているのだが。
これが、川へ移動した若の最初に捕れた写真。
同じ日に捕った池の兄弟の1羽は、まだ親と一緒にいた。
唯一成長を観察できる川の若は、生後65日以上たっていると思われる9月6日現在も、まだ川にいる。
まだ頭の縞模様が残っているが、羽が代わりつつあるようだ。
カイツブリはいったい生後どのくらいで飛べるようになるのだろうか。
いろいろネットで調べた結果では、70日という記載があった。
すると、もう少しでこの若も飛べるようになりそうだ。
飛べるようになる前には、他の鳥と同じく、何度も羽ばたいたり、助走をつけて体を浮かす練習をするらしいのだが、そのような様子は、池でもこの川でも一度も見たことがない。
さて、池の状況にもどると、ボート池ペアの雛は、すでにみな生後60日以上経っているので、独立しているはずだが、飛べたかどうかは不明なのに、池にはいないのが不思議だ。
また、七井橋ペアの子どもたちは、まだ1か月ちょっとしか経っていないので、一人餌にはなっているとしても、すべて姿が見えなくなったのは不思議すぎる。
七井橋ペアの子育ては、実は他の2ペアの子育てと比べて、一番難しい条件だったと思う。
それは、縄張りの問題だ。
一つのペアが子育てするのにどのくらいの広さの縄張りが必要かは、池の餌の量にも関係してくると思うが、ボート池ペアが七井橋ペアのかなり近くまで子供たちを連れていくのを見ていたので、縄張りが厳しいだろうなと思っていた。
井の頭池のカイツブリの様子を写真に撮っているある方のサイトを見ると、ある日ボート池の成鳥が、七井橋の雛をつついて攻撃し、七井橋の親が雛を守ろうと争っている様子が写されていた。
また、お茶の水池の親と、七井橋の親が縄張り争いをしているのも観察されている。
七井橋の雛の一羽が死んでしまったのは、このような縄張り争いの中で、他の親につつかれて怪我をしたためである可能性が高いと思う。
怪我や事故、あるは餓えで死んでしまった場合は、浮かんできたりして人間に発見される可能性が高いが、何かに食べられてしまった場合は、たまたま目撃しない限り、わからないままに終わってしまうだろう。
今の池の状況で、カイツブリの雛を襲う可能性のある生き物は、アオダイショウ・アカミミガメ・ゴイサギ(前例あり)やカワウ(ネットで襲う写真をみたことがある)などだろうか。
というわけで、すべて推測で終わってしまったカイツブリ雛のその後。
かいぼりした池は、初めはかいつぶりの楽園のような様子だったが、次第にまた外来魚がはびこるようになり、3ペアもの営巣を支えるに十分な餌が捕れなくなり始めたのだろう。カイツブリの子育てがこのように尻切れトンボに終わったのは、その池の状況を反映しているのではないだろうか。
それでも、久々に少なくとも数羽の雛が無事に成長できたはずなのも、かいぼりのおかげだったと思う。
次回のかいぼりの後には、もっと池の状況がよくなり、カイツブリの雛たちが元気に成長していく姿を最後まで見たいものだ。
そのうち、卵のうち5個はアオダイショウに呑みこまれ、最後の卵のうち4個はたぶんアカミミガメが食べたらしい。また、それぞれの巣の最後の1個は孵化しなかったことが多い。
雛はその後どうなったのか。
最後の1羽は前回書いたように、生まれてすぐに沈んでいった。その少し前、七井橋ペアの雛の一羽が死んで浮かんでいたという話を聞いた。(その原因についてはあとで考えてみる)
残る10羽はどうなったのだろうか。
今池には雛の姿は全くない。「そして誰もいなくなった…。」という状況である。
実際に観察できたことはとても少ないので、ほとんどは推測するしかない。
推測の手立てとして、雛はどのくらいで自立して、どのくらいで飛べるようになるのかということなのだが、それがなかなかよくわからない。
5月生まれの2羽は、これも推測でしかないが、たぶん飛べるようになって、どこかへ旅立っていったのだろう。
(どこへ?)
ボート池の雛はどうだろうか。
ある日、ボート池の雛の1羽が川へ流れて行った。
初めは流されてしまったのかと思って、なんとか救出して池に戻せないかと思ったが、結局、雛は自分の意志で池を離れて旅立ったのではないかと思われた。
そののち川を探すと、雛は無事にそこで暮らしていた。
その時の雛の日齢は、約30日ぐらいだった。
なので、生後1か月ぐらいすれば、餌さえあれば雛(若とようだ方がいいかも)は自立できるようなのだ。
若はとても用心深くて、写真が撮れなかったが、若がが川へ移動していった1週間後ぐらいのあとの兄弟の姿はまだこんな具合。
ぴぃぴぃ鳴いて、親を追いかけ、餌をおねだりしている。親はたまにしか餌を与えず、自分で餌を採るようにさかんにつっついたりしているのだが。
これが、川へ移動した若の最初に捕れた写真。
同じ日に捕った池の兄弟の1羽は、まだ親と一緒にいた。
唯一成長を観察できる川の若は、生後65日以上たっていると思われる9月6日現在も、まだ川にいる。
まだ頭の縞模様が残っているが、羽が代わりつつあるようだ。
カイツブリはいったい生後どのくらいで飛べるようになるのだろうか。
いろいろネットで調べた結果では、70日という記載があった。
すると、もう少しでこの若も飛べるようになりそうだ。
飛べるようになる前には、他の鳥と同じく、何度も羽ばたいたり、助走をつけて体を浮かす練習をするらしいのだが、そのような様子は、池でもこの川でも一度も見たことがない。
さて、池の状況にもどると、ボート池ペアの雛は、すでにみな生後60日以上経っているので、独立しているはずだが、飛べたかどうかは不明なのに、池にはいないのが不思議だ。
また、七井橋ペアの子どもたちは、まだ1か月ちょっとしか経っていないので、一人餌にはなっているとしても、すべて姿が見えなくなったのは不思議すぎる。
七井橋ペアの子育ては、実は他の2ペアの子育てと比べて、一番難しい条件だったと思う。
それは、縄張りの問題だ。
一つのペアが子育てするのにどのくらいの広さの縄張りが必要かは、池の餌の量にも関係してくると思うが、ボート池ペアが七井橋ペアのかなり近くまで子供たちを連れていくのを見ていたので、縄張りが厳しいだろうなと思っていた。
井の頭池のカイツブリの様子を写真に撮っているある方のサイトを見ると、ある日ボート池の成鳥が、七井橋の雛をつついて攻撃し、七井橋の親が雛を守ろうと争っている様子が写されていた。
また、お茶の水池の親と、七井橋の親が縄張り争いをしているのも観察されている。
七井橋の雛の一羽が死んでしまったのは、このような縄張り争いの中で、他の親につつかれて怪我をしたためである可能性が高いと思う。
怪我や事故、あるは餓えで死んでしまった場合は、浮かんできたりして人間に発見される可能性が高いが、何かに食べられてしまった場合は、たまたま目撃しない限り、わからないままに終わってしまうだろう。
今の池の状況で、カイツブリの雛を襲う可能性のある生き物は、アオダイショウ・アカミミガメ・ゴイサギ(前例あり)やカワウ(ネットで襲う写真をみたことがある)などだろうか。
というわけで、すべて推測で終わってしまったカイツブリ雛のその後。
かいぼりした池は、初めはかいつぶりの楽園のような様子だったが、次第にまた外来魚がはびこるようになり、3ペアもの営巣を支えるに十分な餌が捕れなくなり始めたのだろう。カイツブリの子育てがこのように尻切れトンボに終わったのは、その池の状況を反映しているのではないだろうか。
それでも、久々に少なくとも数羽の雛が無事に成長できたはずなのも、かいぼりのおかげだったと思う。
次回のかいぼりの後には、もっと池の状況がよくなり、カイツブリの雛たちが元気に成長していく姿を最後まで見たいものだ。