ボート池一家の4羽が孵って、池がにぎやかになったころ、実はさらに二組のペアが営巣・産卵していた。
これは、井の頭池にとっては驚くべきことではないだろうか。
カイツブリたちは、どのようにして井の頭池が子育てによさそうだと判断するのだろう。
私たちが知らない夜のうちに偵察に来て(そもそもカイツブリが飛んでいるのを見たという人はほとんどいないが。)、餌が十分にあるか、危険はないかなどをチェックしているのだろうか。
その1組は、実は最初に2羽の雛を育てたお茶の水池のメスのペアだった。
オスを事故で亡くしてどうなるのだろうと思っていたら、すぐに新しいパートナーが現れて(どこから?これも偵察していたオスなのか。)、新しい巣を作り、なんと6個もの卵を産んだ。
時は7月の盛夏。あまりに暑い日には、卵の上に濡れた葉をかぶせたり、上のように羽をばたばたさせて卵を冷ましているような行動も観察された。
そして、ついに1羽の雛が孵ったという知らせを受け、行ってみると、なんと直前アオダイショウが現れ、巣の卵を呑みこんでしまったという。
私たちは、卵が全滅してしまったのか、生まれたばかりの雛はどうなったのか、必死に観察した。ペアはうろうろとまわりを泳ぎ回り、ときどき巣の上に乗って、あちこちひっくり返している。まるで、カイツブリの親も、卵はどうなったのか、残っている卵はないか確かめているように見えた。
巣材をひっくり返しているカイツブリの親。
どうも5個残っていたはずの卵は全滅してしまったようだった。
しかし、メス親の背中から、その日孵ったばかりの雛の顔がのぞき、なんとか1羽だけは無事だったことがわかって、不幸中の幸いと一同胸をなでおろした。
これで、井の頭池で今年孵った雛は7羽目になった。
もう一組は、お茶の水池とボート池を分ける七井橋近くで営巣していた。ちょうど二組のペアの間にあたる場所だ。ここは、ボートが簡単に近寄れる落ち着かない場所だが、あとから来たペアはここしか選べなかったのだろう。見ていると、ボートを巣の横に近づけて携帯なので写真を撮ろうとする人たちが絶えなかったが、ペアはなんとか抱卵を続けた。
そして、4羽の雛が孵った。
親たちは、ボートが近づくと雛たちを呼び集めて避難しながら、子育てを続けていた。
ボートを避ける一家
この時点で、今年生まれの雛は11羽になった。
つづく
これは、井の頭池にとっては驚くべきことではないだろうか。
カイツブリたちは、どのようにして井の頭池が子育てによさそうだと判断するのだろう。
私たちが知らない夜のうちに偵察に来て(そもそもカイツブリが飛んでいるのを見たという人はほとんどいないが。)、餌が十分にあるか、危険はないかなどをチェックしているのだろうか。
その1組は、実は最初に2羽の雛を育てたお茶の水池のメスのペアだった。
オスを事故で亡くしてどうなるのだろうと思っていたら、すぐに新しいパートナーが現れて(どこから?これも偵察していたオスなのか。)、新しい巣を作り、なんと6個もの卵を産んだ。
時は7月の盛夏。あまりに暑い日には、卵の上に濡れた葉をかぶせたり、上のように羽をばたばたさせて卵を冷ましているような行動も観察された。
そして、ついに1羽の雛が孵ったという知らせを受け、行ってみると、なんと直前アオダイショウが現れ、巣の卵を呑みこんでしまったという。
私たちは、卵が全滅してしまったのか、生まれたばかりの雛はどうなったのか、必死に観察した。ペアはうろうろとまわりを泳ぎ回り、ときどき巣の上に乗って、あちこちひっくり返している。まるで、カイツブリの親も、卵はどうなったのか、残っている卵はないか確かめているように見えた。
巣材をひっくり返しているカイツブリの親。
どうも5個残っていたはずの卵は全滅してしまったようだった。
しかし、メス親の背中から、その日孵ったばかりの雛の顔がのぞき、なんとか1羽だけは無事だったことがわかって、不幸中の幸いと一同胸をなでおろした。
これで、井の頭池で今年孵った雛は7羽目になった。
もう一組は、お茶の水池とボート池を分ける七井橋近くで営巣していた。ちょうど二組のペアの間にあたる場所だ。ここは、ボートが簡単に近寄れる落ち着かない場所だが、あとから来たペアはここしか選べなかったのだろう。見ていると、ボートを巣の横に近づけて携帯なので写真を撮ろうとする人たちが絶えなかったが、ペアはなんとか抱卵を続けた。
そして、4羽の雛が孵った。
親たちは、ボートが近づくと雛たちを呼び集めて避難しながら、子育てを続けていた。
ボートを避ける一家
この時点で、今年生まれの雛は11羽になった。
つづく