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保険料増、住民の反発必至 頭抱える市区町村 「表層深層」国保都道府県移管

2017年08月28日 23時27分26秒 | 行政
保険料増、住民の反発必至 頭抱える市区町村 「表層深層」国保都道府県移管
行政・政治 2017年8月28日 (月)配信共同通信社

 国民健康保険(国保)は来年4月、運営主体を市区町村から都道府県に移すという制度創設以来の大改革を迎える。国は財政支援を拡充して加入者への影響を抑える方針だが、自治体によっては保険料上昇が避けられない見通しで、住民の反発も予想される。半数近い都道府県は負担の公平化に向け、それぞれ将来の保険料一本化を検討しているが、市区町村間の利害調整など課題は山積みだ。
 ▽ため息
 小麦などの畑作が盛んな北海道更別村。来年度からは都道府県が市区町村ごとの医療費や所得の水準をもとに、目安となる「標準保険料率」を示す仕組みに変わるため、所得の高い大規模農家が多い更別村の保険料は現在よりも上がる見込みだ。村の担当者は「医療環境が改善されるわけでもないのに、突然保険料が上がったら住民の理解は得られない。村だけでも運営できるのに」とため息をつく。
 兵庫県朝来市も来年度から保険料が上がる見通しだ。国保の赤字を穴埋めし、保険料を低く抑えてきた市の財政調整基金は残り約100万円となり、底を突きかけている。「国の財政支援にどこまで期待していいものか...」と市の担当者。今後、医療費削減の取り組みに力を入れるが、「職員が限られている中で努力には限界もある」と頭を抱える。
 ▽考慮
 瀬戸内海に浮かぶ人口約1万7千人の島・山口県周防大島町。高齢化率が高く、所得水準が低いことが考慮され、来年度に県が国保の運営を始めると、保険料は今よりも少し下がると予想する。
 現在は一般会計から繰り入れをしながらなんとか国保を運営している。町の担当者は「国保財政がうまくいっていない市町村は、都道府県への移管によって助かるかもしれない」と話す。
 厚生労働省は「同じ都道府県内で引っ越したら、保険料が上がった」ということが起きないよう将来的には、都道府県単位での保険料水準一本化を目指している。
 ▽不公平
 ただ、例えば住民の健康づくりに熱心で医療費を低く抑えていた市区町村が、医療費の高い他の市区町村に引きずられて保険料が上がるといったことが起きる可能性もあり、自治体からは「むしろ不公平だ」との声も。このため、都道府県の対応方針は割れている。
 広島県は「市町の垣根を越え、所得に応じた負担にする公平な仕組みを目指す」として、2024年度に保険料を原則、統一する考えだ。同様の方針を掲げる滋賀県は、市町間の医療費の格差が約1・2倍と小さく、管内市町の理解が得やすかったという。
 一方、高知県は市町村の医療費水準や受けられる医療サービスに差があることなどを理由に、当面は一本化しない方針を示す。鳥取県も一部の首長から一本化に消極的な声が出て、方針がまとまっていない。同県は「一本化のメリット、デメリットを慎重に考えなければならない」としている。
 厚労省が理想とするのは、都道府県が主導して、医療費がかかっている市区町村に削減努力を促し、医療費水準をそろえたうえで保険料も一本化するという流れだ。同省は「市区町村の意向も踏まえながら、医療費の適正化や医療サービスの均等化を進めてほしい」としている。
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呼吸器必要な子、学校で看護 厚労省、4都県で支援へ

2017年08月28日 23時24分39秒 | 行政
呼吸器必要な子、学校で看護 厚労省、4都県で支援へ
行政・政治 2017年8月28日 (月)配信朝日新聞

 人工呼吸器をつけた「医療的ケア児」が学校に通える機会を広げようと、厚生労働省研究班が東京、埼玉など4都県の特別支援学校などで支援を始める。保護者に代わって看護師がケアを担えるようにし、来年度にも制度化につなげたい考えだ。
 おなかに穴を開けて胃に管で栄養を入れる「胃ろう」や人工呼吸器などが必要な医療的ケア児が、公的医療保険で訪問看護を受ける場所は自宅に限られる。学校などは対象外なため、親が学校に付き添って、たんの吸引など医療ケアを行っていることが多い。
 文部科学省は2013年度から自治体が看護師を雇って特別支援学校に配置する費用を補助したり、12年度から教員が医療的ケアを行えるよう研修制度を導入したりしているが、人工呼吸器をつけた医療的ケア児の通学は広がっていない。
 研究班は、人工呼吸器をつけた医療的ケア児が親の付き添いがなくても通学できるよう、(1)日ごろ自宅で看護をしている訪問看護師が学校に付き添う(2)医師の指示の下で、訪問看護師がケアしている子どもの看護の注意点を特別支援学校などに配置された看護師に伝える(3)普段は学校の看護師がケアし、昼食の前後など忙しい時間帯は訪問看護師が学校でケアしつつ注意点を伝える、の3パターンに分けて実際にケアしながら課題を整理する。
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「娘さんが発熱、お迎えを」 じつは…会社の訓練電話

2017年08月28日 23時22分38秒 | 医療情報
「娘さんが発熱、お迎えを」 じつは…会社の訓練電話
土屋亮
2017年8月28日05時04分
職場で同僚と打ち合わせをする望月昭良さん=東京都中野区のキリン本社

「実証実験中」と書いたカードを自席に掲示し、同僚に疑似体験中だと知らせる人事総務部の社員も=東京都中野区のキリン本社(写真の一部をモザイク処理しています)
 7月中旬、都内の取引先に向かっていたビール大手、キリンの人事総務部主幹、望月昭良さん(53)の携帯電話に見知らぬ番号から着信があった。打ち合わせを控えた午前10時前のことだった。
 急いで通話ボタンを押すと、聞き慣れぬ声で「保育園です。娘さんが発熱したのでお迎えをお願いします」。仕事で頭がいっぱいだった望月さんは思わず強い口調で言い返した。「ええっ、今からですか?」。
 小さい子供がいる共働きの夫婦らにとっては珍しくない話だが、望月さんの3人の子供はもう手のかからない年齢になっている。
 実はこれ、人事総務部の6人が取り組んだ1カ月限定の子育てシミュレーションのひとこま。呼び出しを装った電話は作り話だ。1カ月の期間中に予告なしで1回かけるよう、グループ会社の人事担当者にあらかじめ頼んでおいた。
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「水虫から末期がんまで」臍帯血、有効性疑問のまま販売

2017年08月28日 21時22分39秒 | 事故事件訴訟
「水虫から末期がんまで」臍帯血、有効性疑問のまま販売
2017年8月28日05時03分

首藤紳介容疑者が院長を務める表参道首藤クリニックが入る建物=27日午前、東京都渋谷区、中村光撮影

 全国のクリニックで他人の臍帯血(さいたいけつ)を使った再生医療が無届けで行われていた問題で、医師や販売業者ら6人が愛媛など4府県警の合同捜査本部に逮捕された。有効性や安全性の面からも問題視されていた違法な医療の実態の一端が明らかになった。専門家は、今回の事件が「氷山の一角」である可能性を指摘する。
臍帯血販売業者と医師ら逮捕 無届け治療に関わった容疑
 捜査関係者らによると、流出した臍帯血は元々、2002年から民間バンクとなって筑波大学と連携していた「つくばブレーンズ」にあった。次第に経営が苦しくなり、09年には約1500検体の臍帯血を抱えながら破産。一部は別の民間バンクに移ったが、「つくば」の株主だった篠崎庸雄容疑者の元に千数百検体が渡った。
 篠崎容疑者は10年に臍帯血の保管販売会社ビー・ビーを設立し、仲介業者を経由して全国のクリニックに販売した。「つくば」の元取締役は「金になると思ったのだろう」と振り返る。
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【愛知】がん患者の就労支援進む

2017年08月28日 11時46分25秒 | 地域
【愛知】がん患者の就労支援進む
2017年8月25日 (金)配信読売新聞

 がん患者が治療を受けながら働き続けるための支援が広がっている。国立がん研究センターによると、2012年にがんと診断された人の約3人に1人が20~64歳の働く世代。経済的な困窮を防ぐためにも、きめ細かいサポートは欠かせない。(中村亜貴)
患者講習、人生捉え直す
■経験者語り合う
 「今の自分への満足度を水位で示してみてください」
 名古屋市で5日開かれた、同市の一般社団法人「仕事と治療の両立支援ネット ブリッジ」のワークショップ(講習会)。代表理事のキャリアコンサルタント・服部文さん(46)の呼びかけに、参加した市内のがん経験者の男女4人はコップの絵にそれぞれ線を引き、「前は職場のリーダーだったのに、多くの仕事を人に任せざるを得ず、情けない」などと思いを吐露した。だが、一度退職し、親戚の会社で働きながら社会保険労務士を目指すという男性が現状を語ると、他の参加者も「刺激を受けた」と笑顔を見せた。
 服部さんは昨夏から、がん患者同士が語り合いながら、病気になった自分を受け入れ、仕事を含む人生の課題を解決していくことを目指す無料のワークショップを定期的に開く。再就職を目指す人へのカウンセリングや自己アピールのまとめ方など就職活動の進め方のセミナーも実施。「病気で自分が変わってしまったと落ち込む人も多い。人生を捉え直す手助けをしたい」と語る。
■術後の流れ示す
 名古屋市の開業医赤羽和久さん(46)はがん患者に、手術結果のほか、放射線治療やホルモン療法などを行う時期なども詳細に記した「治療計画書」を渡している。患者が職場への配慮や自らの判断で仕事を辞めてしまっている例が多いと気づいたことから、「いつまで休みが必要か、治療中は何ができるかが分かれば、企業も継続雇用の見通しが立てられるのでは」と考えた。
 昨年、赤羽さんが当時の勤務先の病院で乳がんを手術し、今もホルモン療法を受けながら働く春日井市の飲食店パート、栗原真奈美さん(44)は「計画書のお陰で治療の見通しを説明でき、辞めずにすんだ」と喜ぶ。子どもの教育費のことなどを考えると、慣れた仕事を続けたかった。「手術後は治療しながら働きたい」と願い出ると店長は驚いたが、計画を詳しく伝えると「待ってますよ」と快諾してくれた。
 赤羽さんは「大企業は休業制度が整った所も多いが、中小企業の社員や非正規雇用者の両立は課題も多い。計画書をうまく使い、納得のいく働き方を考えてもらえたら」と話す。
■行政も相談窓口
 働き盛りのがん患者が増え、治療と仕事の両立が大きな課題となる中、行政の支援も進み始めた。愛知労働局は15年8月からハローワーク名古屋東で、窓口での長期療養者の求職相談と県がんセンター中央病院への出張相談を始め、16年度は対象者32人中28人が再就職を果たした。今年度はハローワーク名古屋中でも長期療養者向けの相談を開始。7月には同局と県や医師会、経営者協会などで両立支援推進チームを設立、連携して両立支援する方策を探る。同局の担当者は「患者が退職しなくてすむ環境づくりと、辞めてしまった人の再就職支援の両輪の対策が重要」と話している。
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【鳥取】ドクターヘリ 2018年春導入

2017年08月28日 11時25分36秒 | 地域
【鳥取】ドクターヘリ 2018年春導入
2017年8月25日 (金)配信読売新聞

◇県、全域カバー 救命率向上へ
 県は、救急医療の専門医が同乗して患者を搬送する「ドクターヘリ」を2018年3月に導入する。現在、県内には配備されておらず、兵庫と島根の2機が県内もカバーしているが、地域によっては到着までに時間がかかる。県は、県全域で運航するヘリを導入し、救命率の向上を図りたい考えだ。(古賀愛子)
 ドクターヘリは、救急医療に必要な機器を積み、医師と看護師が同乗。災害や事故、急病などの場合、消防局の要請で出動する。現場ですぐに患者の治療を始めることができ、搬送スピードも速い。全国では41道府県に計51機(3月現在)が配備されている。
 救急車では、出動要請から、高度医療を受けられる病院に搬送し、消防署に戻るまで2、3時間かかることもあるが、ヘリだと20~30分。心肺停止や出血多量などの重篤なケースは、治療開始までの時間が長引けば、死亡の危険や後遺症が残る可能性が高まるため、ヘリによる迅速な対応が期待される。
 県内では、県も加入する関西広域連合が、公立豊岡病院(兵庫県)を拠点とするヘリを運航。中国5県の協定に基づき、島根県立中央病院のヘリも鳥取に乗り入れている。
 しかし、ヘリの標準的な運航範囲は拠点病院から半径70キロ。兵庫側からの出動は県東部が9割、島根側からも県西部が中心で、県中部は手薄になりがちだった。県は、鳥取大医学部付属病院(米子市)を拠点に、県全域で活動するヘリを導入し、救急搬送体制を整える。
 2015年に県の医療、消防関係者らでつくるドクターヘリ導入を検討する委員会がまとめた報告書によると、14年にヘリで搬送すべきだった患者は推計191人。救急車で運ぶと31人が亡くなるが、ヘリを使えば12人の命を救えた可能性があるという。県中部広域消防局警防課の北井晃課長補佐は「県内に拠点があれば要請しやすく、救命率の向上と後遺症の軽減が期待できる」と話す。

 導入するのは、7人乗りの小型ヘリ「H135」。最高速度は時速200キロで、県全域と兵庫、島根、岡山、広島の一部をカバーし、従来、島根と兵庫のヘリが担っていたケースも含め、年間375~425件の出動を見込む。夜間は米子空港の格納庫に駐機する。
 県は今年度の一般会計当初予算にヘリ導入関連費約4億5000万円を計上。格納庫やヘリポートの給油施設の整備などを進めている。米子市内では飛行時に騒音が響くことから、周辺住民への説明会も実施。18年1、2月に訓練を行い、同3月の運用開始を目指す。
 県医療政策課の森田泰司係長は「周辺住民に理解をもらい、ヘリ導入で県全域の救急医療体制の底上げにつなげたい」としている。
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