Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

鶴ヶ峰から二俣川まで、そしてオルフの「オルフェオ」編曲版

2007-12-14 06:54:01 | カール・オルフの作品
昨日は鶴ヶ峰駅から二俣川まで歩きました。
途中聴いたのはオルフの「オルフェオ」。
1607年に初演されたモンテヴェルディの代表作である。
この「オルフェオ」をドイツ語のテキストを使用し、
管弦楽で現代によみがえらせたのがオルフである。
ドロテア・ギュンターがドイツ語訳をしている。
オルフによる編曲版の「オルフェオ」の初演は、
CDの解説によると1923年マンハイムで行われたようだ。

最初のトッカータから華々しい感じがする。
本来ならば2時間近くかかる5幕ものの作品を、
第3幕までとして一部分をカットしているが、
音楽自体は原曲に忠実であり、
奇をてらうようなところはない。
CDの演奏では、歌手にルチア・ポップ、
ヘルマン・プライなど有名な人物を起用している。
録音が古いのが残念ではあるが、演奏自体は悪くない。

神々の住むパルナッソ山に近いトラーチャの野。
そこで、オルフェオとエウリディーチェは結婚する。
しかし、エウリディーチェは、毒蛇にかまれて亡くなる。
突然の不幸に悲しむオルフェオであるが、
彼は冥界に行き、エウリディーチェを連れ戻そうとする。
ここまでは第3幕までの話なので、
オルフの編曲版は妻の死を嘆きながら
冥界に行くオルフェオのところで終わっている。

しかし、その先の話はこうだ。
冥界に行ったオルフェオは、プルオーネに
エウリディーチェをよみがえらせてもらうが、
黄泉の国を出るまで決して妻の方に目を向けないという
条件をオルフェオはのむことになる。
しかし、地上の道に行くオルフェオは
本当に妻があとからついてきているのか不安に思い、
つい振り向いてしまうのだ。
確かにうしろにエウリディーチェはいたのだが、
そのエウリディーチェはすぐに消え、
失意のままオルフェオはトラーチャの野に戻る。
アポロは嘆きの歌を歌う息子のオルフェオに、
地上での幸福は長続きしないことを話し、
永遠の生命を得ることができる天上に
息子を招き、オルフェオはアポロとともに天に昇る。
これがオルフェオの物語の概要である。

このモンテヴェルディの代表的な作品。
もちろん、今は古楽器演奏による様々な盤が登場している。
アーノンクールの指揮による盤は、
序曲にあたるトッカータの部分に物足りなさを感じるが、
それ以降の部分は軽快なテンポで進み、いい演奏である。
トッカータの部分だけをいうなら、
ルネ・ヤーコプス盤の方がオルフの編曲版に近く、
華々しい感じがするから、個人的には好きだ。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 横浜から和田町まで、オルフ... | トップ | カール・オルフの「ムジカ・... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

カール・オルフの作品」カテゴリの最新記事