週末には朝早くから皆で畑でさやえんどうの収穫のはずでしたが・・・。息子と小生は寝坊し、長靴を履いて玄関を出たら、すでに義母らは収穫を終了して帰宅してきました。
義母たちの収穫物にて朝食のために茹でた「さやえんどう」はとても美味しいものでした。なにしろ収穫から一時間以内・・・・、なにものよりも贅沢。
本日は九谷の作品、とはいえ古九谷の作品は、再興九谷を含めてそうたやすくは入手できませんね。明治期の模倣作品が数多く出回り、そして作品によってはつい最近までそのような模倣作品が古九谷として扱われていたようです。当方もそのような模倣作品に弄ばれていたようです。本日はそのような作品・・・???
下記写真の左は明らかに模倣作?としており、本日紹介するのは右の作品です。
氏素性の分からぬ作品 色絵古九谷風 雁秋草文大皿
補修跡有 誂箱
口径384~385*高台径213*高さ63~65
古九谷は絵付けが命なので、絵に格調があってメリハリが効いており、また豪快とされています。非常に雄大で深みがある絵付けが基本です。皿の周りをぐるりと取り囲んだ構図は青手古九谷に通じる雄大さがあります。紫色の輪の中に絵を描き、これが額縁効果をもたらしています。
円周に吉祥文を散らして、中央の見込みに湖水と空をイメージし、鳥が飛んでいて奥行き感をもたせています。いかにも悠揚迫らぬ古九谷の世界です。
鳥草文の作品では、木の枝、葉、桃などは一番目立つのは鳥の顔とされます。
古九谷の陶画工は日本画を先生について勉強しているので、一目で何の鳥かわかるように描きます。江戸時代あるいはそれより古いものは野生動物の目を非常に鋭く描きます。
以上のような古九谷色絵の作品の特徴ですが・・。本作品は焼きがちょっと甘いかな? 表面がちょっとざらざらした感触、それと色絵の剥離がちょっと大きい。
*下記の写真のような割れの補修跡はきれいに落としています。
口縁には柿釉(錆釉とも)が塗られていた跡がありますが、剝がれているようです。色絵古九谷には口縁に柿釉があったり、なかったりのようです。基本的に胎土や釉薬の悪さを隠すための技法ですので、その信憑性があります。
古九谷の青手の大皿は外側に反った形の兜型を基本とします。
まずは楽しむには異存のない作品でしょう。
裏面の角福の文様は上手にまとめるというより、本物は荒々しい野趣があるものです。
どうかな?
当方はまずは古九谷についての基礎的なことの習得から・・・。
飾って楽しむには申し分ないのだが・・。
少年のごとく蒐集作品との戯れは続く・・・。骨董は収穫の新鮮味は関係ないようで・・・。