夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

高さを高くした八角厨子

2020-08-11 00:01:00 | 彫刻
さて夏季休暇は帰省はしないので、のんびりとブログの投稿原稿を作成したりと作品整理に没頭できそう・・、否、我が家には小さな悪魔が存在し、隙あらば小生との遊びを企んでいるらしい。近所の友達と水遊びに興じている間は小生は時間がとれる・・。



さて本日は気軽な作品?の紹介です。木造彫刻などの展示には気を使いますが、たとえばガラスケースや共箱の中に入れて展示するなら、埃や日射などを気にする必要も薄れますが、それらがない場合にはむき出し展示することになります。



ガラスケースや共箱のような場合には展示する期間は短期間になります。彩色の木造などはとくに退色が心配ですので短期間になります。



とはいえ壊れやすいガラスケース、また共箱では味気ない展示になるので仏像なら厨子、彫刻ならそれなりの飾る空間の演出が必要でしょう。



ところが意外にケースと作品の寸法がぴたりと合うものがないものです。特に彫刻は台座が円形で厨子からはみ出すことになります。

*下記の写真の作品は厨子の蓋が彫刻の台座に当たり閉まりません。



奥行が収まっても高さが足りない場合もあります。本日紹介する厨子は良いと思って購入しましたがケースの高さが足りない・・。そこで外側を下に付けたしました。つまり高さを45mm高くしたのです。



側と扉を足して色を塗り直しました。



さらに足した部分が動かないようにダボを付けました。上部を浮かした状態の写真です。



腕の良い宮大工さんに依頼して高さを足したものです。いい作りで、大した材料ではない厨子(既製品)に箔が付きました。

作品は以前に紹介した高村光雲作らしい観音像です。



明かな贋作は頭部の小さな像や髪の毛、手や足の彫が少々荒くなっています。



彫銘の字体は特徴のあるもので、真贋の大きな判断材料となります。当方では工房作品と判断しています。



もう一体は平櫛田中作らしい五浦釣人です。



全体にすっきりした作りになっています。



手に取った時に違和感がまったくありません。



有名な像ですが、この作品を作った時期は不明です。ブロンズの大きな像のものと形が一致し、遺っている木彫とは違うところがあります。



小さな像ですが、細かな作りがしっかりしています。



このような作品についての入手判断はもはや感しかありません。



彫銘も特徴のあるものです。



ともかく作品をいろんな面から愉しんでいます。そう八面(角)から・・・。



だいたいこの大きさだと近代彫刻の作品は収まるようです。



本来、岡倉天心の像は六角堂に飾るのがベスト・・・・。今回は八角・・。



その理由を知っている方は当然知っている・・・




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