日光連山は今まで一度も行ったことがない。日光白根山だけは登山で登ったが、この山塊ではトレイル・ランは始めて。
女峰山は正面の男体山が目立つため、観光客にはあまり知られていない山です。標高は2483m、男体山が2486mですからホボ同じぐらいの山。その間に大真名子山2375m、小真名子2323山m、帝釈山が鎮座。晴れていたら山々の見晴らしがよさそう!
新宿から東武線に乗り入れて日光まで直通特急ができたことを聞いていた。
それで行くべし。7時過ぎの列車だが9:30頃、東武日光駅へ到着。
そこで着替えて出発。だらだらした登りで、東照宮、輪王寺、二荒山神社を抜け、ここまでで2.5kmもあった。二荒神社脇の小道が女峰山への登山道。少し行くと祠がありその脇から尾根が始まります。登山者カードに書き込みスタートです。頂上まで1700mの標高差だそう。
遠くに見えるのが女峰山。ケッコウ距離がある。手前は日光市街、観光の街で、外人がやたら多い。
1時間も登ると見晴らしがこんな感じに。ごようつつじが群生していて、広々としたところを上っていきます。ところどころに鹿の糞。ここも鹿害があるのかな?
下山途中で2頭の大きな鹿に出会った。
もう少しで2000mあたり。それを超えると雪がチラホラト出てきた。今年は例年に比べると積雪が少なかったはず。昨年の大雪だったら今頃でもダイブ雪深かったのでは。
ここを過ぎると、ガレ場がでてきて本格的な登山の様相になった。走るどころじゃない。
おそらく走れるのは、ガレ場が出てくる手前までの笹藪まで。実は今日はほとんど走らず、90%は歩き、だから時間もかかった。二荒神社からのルートは、比較的わかりやすいが、ふみ跡は東京近郊の山を思うと道に迷う可能性があります。正しいルートを見つける技量も必要な山塊でした。
火口手前からは、ごつごつした岩場が続き、足場が悪いからトレイルランどころではない。
女峰山というが、近ずくと噴火口がスッパリと切れ込んでいて、実に荒々しい山です。火口壁は頂上から離れていて、この写真の左裏あたりに無人の唐沢小屋がある。ここから一段と登りが急になりました。この風景はどことなく見た感じで、日光の白根山や安達太良山、那須山など東北の山(火山)独特のものがあります。
唐沢小屋の前にあった像。
この前後から登山道に雪が増えてきて、足場がなおさら悪くなった。このあたりで標高は2300mぐらいでは。残雪は年によってずいぶんと違うでしょう。
今年は雪が少ないとはいえ、このあたりからはずーッと雪道でした。このちょっと上に○○大学の遭難碑が岩に埋め込まれていた。たしかワンゲル部員のだと思った。当時は部活が厳しかったんです!
ここまで休まずに歩いてきて3時間30分ぐらい、小屋の前で大休止。ザバスゼリーを2個、350mlを給水。
前方のとんがったところが、女峰山(2483m)の頂。同方向へ行く方は4人組、単独のかた合わせて5人。すれ違った方は6~7人。女峰山頂上での2人連れが最後で、その先では誰にも会わなかった。
唐沢小屋からは1時間ぐらいだった。タイムをどこかでキャンセルしてしまったので、不確定ですが、歩きで4時間30分あたり。
女峰山を越えると、尾根筋、森の中、ほとんどが残雪で埋め尽くされている。腰までズぼっと入ってタマラン、冷たいどころじゃないーーー。
セミロング・タイツをはいていたけど、水がしみて冷たくて危険なくらいでした。
シューズも普通のトレイル用だしなー。このあたりは登山靴のほうがよさそう。確かめずにきたのも馬鹿みたいだった。アイゼンまでは、合ったら便利というぐらいだったかな。シューズは雪解け氷水でぐちゃぐちゃ。昨年もそんなことがあったような気がする、進歩ないですね。
雪は遠めに見えないけど、べったりついていた。右手一番手前が帝釈山。次が小真名子山、右後ろが太郎山、うっすら遠くに見えるのが、このあたりで一番高い白根山。
女峰山頂上からの眺めですが、ここから登り返しながら降りていくが、それに時間がかかった。もともと尾根筋は危険箇所はないが、雪がついているとゆっくりしか歩けない。残雪はザラメ雪であまりグリップしないから、用心して前に進むというか、たまに滑る。
帝釈山まで来ると若干、雲が出てきて空模様があやし。
だいたい、この地域はこの時期は雷雨はないけど、夏場になると3時過ぎは危険時間帯です。今日は雷は心配していないが、暗くなりそうとちょっと心配だった。次善の策を考えておく。
大真名子山、男体山超えは止めだー。従走路の雪が多すぎる、この靴だと時間がかかりすぎ、安全じゃないし、ルートは消えかかっているし、、、。
帝釈山の下りはこんな感じでした。ここはわりかし固い雪、ずぶずぶの所もあり、状態は色々で気を使うところです。
富士見峠までようやく降りてきたら、もう小真名子山へ登り返す気もなかった。あのグズグズの雪や、がちがちの雪にトレイルシューズで挑む気はさらさらアーリマセン。小真名子山の登りのとっつきから雪じゃイヤじゃ、、と足は申していました。
で、、この林道を下ることに。途中、林道が真っ直ぐな道と、カーブして沢沿いに降りていくところがあって、当然下っていくものだと思い沢の道へ、、、。
これが、とんでもないクセモノの道で、車道のようだった道が、最後にガラガラの沢そのものに!あれーーーどこかで道を見失ったかと色々さがしたが、対岸へ登ったりして探すが無い、無い、、、。さて、その時はハッキリした道まで、登るのはタイヘンですが、それが鉄則。地図と見比べて、地図の道は等高線に沿って、大真名子を巻いていることにきずいた。これですっきり、真っ直ぐに進め、、、。
標識も無いところで迷うには当然なんで、ちょっと案内が欲しいところだ。
すると林道の左脇に、女峰山、日光方面、裏見滝と案内も登山道が出てきた。
急な斜面を下りきり、荒沢を横切り対岸のモッコ平らと呼ぶらしい平原を延々と、、。
林道脇に植林していたが、鹿の害があるらしく、細い幹にプラスチックのカバーをかけていた。鹿は幹の表面をかじり木を枯らしてしまうそうだ。
笹の中をだんだんと降りていくが、道が消えているところもあり。笹ばかりで踏跡がわかりずらい。何度か戻って探すことがあった。
木に印がついているが、見通しのよいときはいいけど、これがガスっていたら、特徴が無いので危険です。
これは、わかりやすい目印です。この目印のところから、また目印を探しながらルートをたどります。
トレースがシッカリしていれば問題はないけど、笹や雪や雨などでトレーすがわかりにくくなった時は、良い目印です。
だが、それもガスったらオシマイ。自然相手の登山やトレイル・ランは天候が芳しくなかったら、中止するのも大きな選択です。
今日は下りでも歩いていたので、ずいぶん時間がかかり、暗くなってきた。サングラスはすでに普通のメガネに変えた。私のようなメガネ族は、トレイル・ランぐらいでも2個持っていくことがあります。転倒してメガネを壊したら山道じゃ危ないからです。
裏見滝と寂光滝の分岐でようやく休止。どちら回りで行くか考えたかったからです。今回は8時間ぐらいだったが、歩き90%、ラン10%ぐらいでした。休憩は、この2回のみ、おにぎり2つ、350mlの給水をとる。
結局、日光へ近い寂光滝経由で行くことに。滝はかなり下ったところにあり、そこからは車道です。
2.5kmぐらい車道を走ると、人家や温泉旅館が出てきます。
次回はこのあたりの温泉にでも日帰り入浴でもしよう。
日光を見ずしてけっこうと言うなかれ!
けだし名言です。江戸時代の平穏であった文化の爛熟。一番日本が華やかだった時代だったかもしれない。
一見の価値はあります、ぜひトレイル・ランニングと日光観光をかねておいで下さい。
どなたかの話では、男体山と女峰山が夫婦。太郎山が長男、次男大真名子、三男小真名子らしい。遠くに見える白根山に男体山は浮気しているという???
低い山ではないので、それなりの覚悟は必要です。