◆呪いの名作！？ ～ ブラームス《ピアノ・ソナタ 第1番 作品1》

ブラームス作曲《ピアノ・ソナタ 第1番 ハ長調 作品1》を
今初めて自分で弾きながら思いました・・・

　

この曲を、若きブラームス（二十歳の頃）はシューマンの前で演奏し、
夫人クララもそこに呼び出されて一緒に聴き、
そして、
かの有名なシューマンによるブラームス賞賛の記事が『新音楽時報』に書かれます。

最高の栄誉とともに
クラシック音楽の歴史が動き始めた瞬間！？



と同時に・・・

この記事を書いたシューマンにとっては、
これが彼にとっての最後の執筆活動となり・・・
一年後には、我々の知っているとおり、
彼はライン川への投身自殺をはかりました・・・

このシューマンの心の内を紐解くことは、あまりに難しく、また
あまりに恐ろしいことでもあるのかもしれません・・・



この曲ブラームス《ピアノ・ソナタ 第1番》について
作曲者当人のブラームスの方はといいますと・・・

しょっぱなから世に知れ渡ったこのピアノという一台の楽器による作品、
その音楽に満ち溢れているのは、
疑いもなく、オーケストラ的な音楽・・・

そしてブラームスは、以後数十年に渡って
本当の彼の《交響曲》が書けなかった・世に出せなかった・・・

まさか、この《ピアノ・ソナタ》は
ブラームス自身の出世作であり、彼に多大な恩恵をもたらした一方で、
もしかすると同時に、彼に巨大なプレッシャーをも背負わせたのかもしれない・・・

そんな気がしました・・・




とはいえ、強靭な精神の持ち主ブラームス、
我々皆知る通り、彼は困難に打ち勝ち、
あの《交響曲 第1番 ハ長調 作品68》を
創りあげることに成功するのですが！！









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