ベートーヴェンの新しい曲を練習中。今までたくさんのベートーヴェンを勉強してきましたが、たとえそうでも、新しい曲にある「適切な感情移入」が出来るようになるには、やはりその曲に時間をかけないといけない・・・と思いました。「一曲ずつ時間をかけて」は大事!
なんということ!! ベートーヴェンは、もう自分の人生では、伴侶を持つことは出来ず、一人で生きていくしかないことを覚悟していた!!その思いが楽曲の中に込められているように見付かり、あまりに感動的でした・・・それは《ヴァイオリンソナタ10番op.96》第2楽章
ベートーヴェン《ヴァイオリンソナタ10番op.96》の第2楽章Es-Dur変ホ長調には、明らかに《ピアノソナタ26番op.81a》に相応した音があります。すなわち「Lebewohl告別」が・・・ベートーヴェンは、別れを、深く覚悟していたのだと分かる気がします、「不滅の恋人」との
ベートーヴェン《ヴァイオリンソナタ10番op.96》は、1812年に書かれているもののようです。この年は、知る人ぞ知る有名な年、映画にもなっている「不滅の恋人への手紙」が書かれた年なのです。ベートーヴェンにとっての唯一無二の女性との、この世での永遠の別れの覚悟・・・切なすぎます!
・・・不思議なものです・・・ ベートーヴェンを機会ある毎に勉強してきて、その度ごとに、この人の偉大さがますます大きくなって見える気がするのです!! 人並外れた・・・なんでしょう!?意志の力の大きさ!? 個人的な人生観を、普遍的芸術の域に高め仕上げた強靭な意志!?
《ピアノソナタ14番op.27-2「月光」》の第3楽章が、強靭な意志によって「黄金比」が現れるよう、見事に設計されていることは、先日ブログにまとめました。この偉大な創作者に、我々は学び、勇気づけられ、そして「生きる力」を見出だしもする!ベートーヴェンの音楽は人類の宝です!
一人の人間の思い、嬉しい思い、悲しい・辛い思い、色々・・・ その人が作曲家であったなら、その思いは音楽として形になり、それが作品として成功していたら、その個人の思いは、人間皆の思いを代弁してくれる力を有するのかも?「辛いのはあなただけではないよ」と気付かせてくれる尊い仕事