音楽家ピアニスト瀬川玄「ひたすら音楽」

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愕然・・・「偽」作曲の佐村河内守氏

2014年02月05日 | ◆一言◆
朝一で目にしたこのニュースは、衝撃的で、そして・・・なんと言えばこの気分は表せましょうか・・・愕然?

日本の(世界の?かどうかは分かりません)クラシック音楽界を賑わわせていた現役の作曲家、佐村河内守氏が、実は発表した作品は、ゴーストライター、つまり別人が書いていたと、佐村河内氏自身が認め、謝罪しているとか・・・

いったい、どうして、そんなことが可能なのだろう!?
他人が作曲したものを、自分の名前で世に出すなんて・・・

いったいどんな気持ちだったのでしょう?

まさか、ここまで自分が大きく世間に広まるとは思わず、いざ広まってしまったら、引っ込みがつかなくなってしまったのでしょうか!?

クラシック音楽の調性感のある音楽が21世紀の今日においても発表され、それが人々の心を強く揺さぶり、感動を与え、音楽としての大事な力を発揮する・・・音楽としての存在意義を高らかに誇示する!

その高潔な仕事の成功例・音楽家としての希望の星!?とも思っていた人が、まさか自分の手によらないものを自分の作として偽っていただなんて・・・

こんな事件は!数十年生きてきた私の人生において、初めて耳にしたことだと思われます。

同じクラシック音楽家として・・・正直、なんだかしらないけど凄くショッキングで、なんと思ってよいやら・・・落ち着きません。

《交響曲ヒロシマ》に涙した人々の、あの音楽に対する気持ちは、いったいなんだったのでしょう!?いったいどうなってしまうのでしょう?

調性を大事に日々音楽に向き合っている私としては、この新しい《交響曲》を、いつかはジックリ聴き込んでみたいと思い、あえてまだ聴かずにいました・・・
テレビ放映などで緩叙楽章らしい部分が流れ、その音楽の美しさ(たくさんの倚音!)に、確かに胸が震えたのです・・・
「これは凄い曲なのかもしれない!いつかちゃんと聴いてみたい!」
と楽しみにしていました・・・

最近では《ピアノソナタ》も発表され、ピアノ弾きである自分は、それを自らの手で奏でてみたいという欲求がつのり、楽器店へ行ってその楽譜が出版されていないか調べてもらったりしたこともありました。出版されていないとのこと・・・
しかし、その《ソナタ》が弾かれる演奏会のチラシやそれに関するインタビューなどを見ていると、初演の女性ピアニスト、その「彼女にしか演奏は不可能」という文言には、正直目を疑い、面白くなく感じたものでした・・・

それも、これも、彼の作品は全て「嘘の産物」だと、今日わかってしまったということでしょうか!?

《交響曲ヒロシマ》なぞ、いったい何百人、いや何千人のプロの音楽家達がこの曲に携わり、そしてこれが偽作だと気付かなかったことか!・・・いや、新作に関しては、それが偽作とは「気付けるはずもない」ということが、今日のことで明らかになったということでしょうか?
知り合いのオーケストラの人で、この曲の演奏に携わった方がいますが、「暗い曲で大変・・・」とのコメントをいただき(苦笑)・・・

しかし、こんな事件が明るみになってしまったからには、演奏してきたプロの人々にとっては「コケにされた」とでもいう感じでしょうか!?非常に、非常に!!腹立たしいのでは・・・

私は携わっていないけれど、それでも、なんだか「悔しい」気持ちになってきました。

何よりも、この曲に涙し、心震わせ、喝采を送った音楽を愛する人々の気持ちは・・・いったいどうなってしまうのでしょうか!?

この裏切り行為は、どう落とし前がつけられるというのでしょう・・・

いったい、音楽とはなんだろう、作品とは?作曲家とは?演奏家とは?

この事件は、クラシック音楽の存在意義に関わる重要な意味があるよう思える気がするので、いましばらく考えてみることとなりそうです。

店頭からそのCDが無くなる前に、今こそ買いに行こうかしら・・・

深いため息をひとつつきながら、店を探しに行ってみます


・・・こんなことがあっても、まだ「作品自体、音楽そのものには罪はない」と、言えるのでしょうか・・・?



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