先日、
某小学校における
音楽の授業を参観させていただく
機会に恵まれました♪
音楽の先生は子供達に、
楽曲の抑揚をつけて歌ったり身振りをさせたりと、
子供達も楽しそうに音楽していました♪
ところで今ここに掲げたい問題があり…
先生が黒板に書いた楽語の説明について、
ひとつ文章にしてみたく思います。
それは、
fフォルテは「強く」
pピアノは「弱く」
と説明されていたこと。
子供達も我先に!!
「pピアノは、どう言う意味ですか?」
という先生の問いに対して、
「弱く!!弱く〜!!」
と、あちこちで声が上がります。
ここで…クラシック音楽の
専門家である私は、この状況に対して
複雑な思いを抱いてしまうのでした…
なぜかというと、
原語イタリア語におけるpiano
という言葉には、
「弱い」という意味は無い!?のだそうです…
pianoは「静か」「平らに」
という意味だそう。
………
日本の音楽教育において(実は日本におけるクラシック音楽輸入元であるドイツにおいても)
forte「強い、Stark(独)」(←これは間違いでは無いそうです。英語のforceという言葉と近いことからも想像できましょう)
その反対が
「弱く、Schwach(独)」
と説明されるのは、一見当然と言えば当然。
しかし、
深掘りして考えると、
「piano、弱い音楽」って…いかがでしょうか!?
音が弱い?なるほど…でも
音楽が…弱い???
これを、
原語のイタリア語から考えると
「piano、静かな音楽」
となります。
なるほど!!
音量や雰囲気が静か、ですね。
対比としても、
おかしくはなさそうです。
「forte、強い音、強い音楽」
「piano、静かな音、静かな音楽」
綺麗にまとまった意味として通じましょう。
(余談と私見ですが、pianoを「平ら」と捉えることは、私にはいまいちピンときていません…)
というわけで、
単純に、forteの反対がpianoとして
「強い」の反対だから「弱い」と
安易に捉えるのではなく、
充実したクラシック音楽人生を歩むにあたっては、ひとつ、
「forte強い」に対する
「piano静か」
という言葉にこだわりを持つことは、
有意義であるよう、私は常日頃感じています♪
いかがでしょうか。
しかしながら、
めくじらを立てて!!
「pianoは弱い、ではない!!!教科書にも辞書にもそう書いてある…全てを書き換えるべきだぁ!!!」
…なぞと
反抗するのも愚かしいかと…
(そうしたい気持ちもなくもないのですが(笑))
でも、冷静に考えて、
既存の社会常識を覆すことは
並大抵のことではないでしょう…
いちフリーランスの音楽家として、
せめて出来ることは、
このような小さな場所・小さな声ではありますが、
少しでも発信することで、
誰かしらがこの事実に気付いて、
面白い!!
と思っていただけたら、いいのかな、
と思う次第です。
更に言ってみるなら、
「学校や教科書にもp弱いって書いてあるけど、本当の意味は静か、なんだって!!
普通の人が知らないことを知ってる、ちょっと自慢げに思ってみない??」
と、
小さな優越感を楽しむのは…
いかがでしょうか!?(笑)
いやいや!単なる優越感ではない、
「p静か」と理解することは、
実に有意義・有効な音楽への接し方となるでしょうこと、
ここに強くおすすめしたく思います♪
♪
追記
上記の小学校における授業の終わった後、
この音楽の先生にお話しすることができ、
先生も「piano静か」ということは
ご存知ありませんでした。
でも!それを責めるつもりは無い!
ことも即座にお伝えし、
教科書にも書いてあるし…
だから、
機会があれば子供達に「実は
pianoは静かっていう意味が本当なんだって!!教科書にもない特別なことを教えてあげるよ〜」なんて言って、
おまけのように真実を伝えていただくのは、
いかがでしょうか?との提案をさせていただき、
快く!!喜んで、そうしてみたい!!と
おっしゃって下さいました♪
この記事をここ最後までお読みいただいた皆様も、
ひとつ
pianoは「弱く」ではなく「静か」、
この事実を、どうぞ!!
楽しんでいただけましたなら、
嬉しいです♪