私は十代前半の頃、ヨーロッパにて最初に集結されたサイトウキネン・オーケストラのブラームスを聴きました。リハーサルにも潜り込み、その強烈な印象は私の脳にしっかり根付いているよう、今は実感しています・・・ 今夜はそのブラームスの作品を演奏します
つい最近、サイトウキネンでコンミスを長らく務めていらした潮田益子さんが米国にて亡くなられたと聞きました・・・潮田さん(←美人!)がブラームス《交響曲1番》第2楽章のソロを奏でる姿が思い出されます。ご冥福をお祈りし、今夜は私も一所懸命演奏します!
サイトウキネン・オーケストラおよびそれを率いる小澤征爾さんの音楽する一所懸命の熱い心は、少年期の私に多大な影響を与えたよう思われます。そしてその源泉をたどると、ブラームスの音楽を当時の日本の若い生徒達にドイツから直輸入!?で伝えた彼等の師、斉藤秀雄先生の影響!?とも思われたりしました。
私の直接の師であるシルデ先生(現87歳!?)は、「ブラームスは新しい音楽」と個人的な印象を語られたことがあります・・・我々日本人にとっては、ブラームスはクラシック音楽の流入と同時期に入ってきたもので、決して「新しい」という印象はないでしょう。
我々日本人の持つ、ブラームス=クラシック音楽という実感があるのならば、これを大事に活かし、よりよい演奏へとつながる糧と出来たらよいでしょうか。本場ウィーンでは賛否両論あったようですが・・・(汗)・・・しかし音楽する熱い心は、大事なはず!大切にしたいと思います!
クラシック音楽の本場ヨーロッパにて、伝統の流れの内にあるドイツ人の師匠の元で学んだことで、日本人(今日ではもう日本人に限らず!?)がクラシック音楽する上での「否」の部分も分かるようになってきた気もするのですが・・・伝統も大事、そして心も大事、両方大事!そう思います