音楽家ピアニスト瀬川玄「ひたすら音楽」

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ドビュッシーにとっての「水の輪っか」 〜オペラ《ペレアスとメリザンド》とピアノ曲《水の反映》

2019年04月11日 | ドビュッシー Claude Debussy
ドビュッシー作曲オペラ《ペレアスとメリザンド》より
第3幕1場

ここにはもう「水の上の大きな輪」もない


メリザンドが、
わざと落としたのでは!?
と思えてしまうような、指輪の落下事件…

ペレアスは水の底に見える輝きを探し、
なんとか指輪を探そうとする気持ちでいるようですが、
一方の指輪を落とした張本人メリザンドは、
あまり乗り気ではないよう…

水の底に見える輝きは、それ(指輪)ではない、
それは無くなってしまった、と
結論へと急いでいるように思えます…

その後のセリフがこれ、

「もう水の輪も無くなってしまった」と…


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ここで一つ、ドビュッシーのピアノ曲が
思い浮かぶのです。


《イマージュ第1集「水の反映」》



ドビュッシー直々に指導を受けたピアニスト、
マルグリット・ロンによると、
この曲の様子こそ、

「水面に輪っか」が出来ては広がり、
また出来ては広がり…

神秘的な「ラ・ファ・ミ」の声の周囲に広がる
水の輪…

それは、失った恋する人を水に向かって呼びかけるような…?
曲が進むにつれ、その人は…水底から現れるかのよう!?
終盤に向けては、二人の愛のデュエットが表現されているよう…



ピアノ《水の反映》と、上記のオペラの場面が
同じということではありませんが、
いずれにせよ、
作曲家ドビュッシーの脳裏には、
「水面に広がる水の輪」のイメージは、
ひとつの大事なものであったであろうことが、
オペラのテクストを通して見えてきた、
そんな気がして、ちょっと文章にまとめておきたく思いました。
















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