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音楽家ピアニスト瀬川玄「ひたすら音楽」

♪クラシック音楽の伝統を受け継ぐ真の音楽芸術家を目指して活動しています♪ 「YouTubeクラシック音楽道場」も更新中♪

◆ベートーヴェン《ピアノソナタop.111》が終演を迎えるとき

2007年07月04日 | 《32番op.111》
ベートーヴェン最後のピアノソナタ
《ピアノソナタ32番c-moll作品111》の終わりは、
簡素ながらも(であるからこそ!?)
すさまじい緊張感を有しています。

評論家の吉田秀和氏も、どこかの記事で「この後に続く音楽は無い」
ようなことを書いていらしたようにも記憶しています。

20世紀のドイツ音楽の代表的ピアニスト、ケンプが
この曲を演奏したコンサートを聴いた人の話によれば、
演奏が終わり、ケンプはピアノの前に微動だにせずじっとしていて
少数の人が拍手を始めたところ、別の人たちが
「Shi~~~!!!!!」
と拍手を制し、そのまま会場は再び静寂へ・・・
ケンプはゆっくりと立ち上がりお辞儀をして、
小さな拍手に送られ舞台を後にし、
カーテンコールに舞台に現れるたびに、
会場中の拍手が増しに増して
大歓声へと変わっていった・・・!!
という話を聞いたこともあります。


どうして、
この《op.111》の終わりに、このような話が付きまとうのでしょう。


今日も、久しぶりにこの曲を勉強しながら、終わりまでたどり着き、ふと思いましたのは、
あぁ、
この音楽が終わったときは
別の世界へ行っているんだな。
この世にはいないんだな。


・・・そんな風に考えてみますと、
この音楽が終演を迎えるとき、
色々な人が、個人的にも、団体としても、
何かとてつもないことが起こっていることを
意識的・無意識的に感じている背景として
思い当たらないでもない気がするのです。


・・・臨死体験・・・
オカルト的な意味ではなく、
音楽を通して「来世を見る」という体験をするとき、
精神的な高い充実感が付随してくるのかもしれない、

「千の風」の詩に
多くの人たちが心打たれるのも、
これと似た心境なのかな?
などなど、
《op.111》を通して、色々な思いが交錯したのでした。


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