【楽曲解説・和声分析】
L.v.Beethoven《Klaviersonate Nr.1 f-moll op.2-1》〈III. Menuetto, Allegretto〉
題名の通り、〈メヌエット〉という音楽であることに着目して、
そのステップ・拍感に気を付けたところ・・・
作曲者ベートーヴェン自身が、
やはり、よくよくメヌエットという音楽として
この曲を作曲しているであろうことが分かってきました♪
メヌエットは男女で踊る舞曲、
ロミオとジュリエットの恋路は・・・いかに?
【楽曲解説・和声分析】ベートーヴェン《ピアノソナタ第1番 op.2-1 ヘ短調f-moll》〈第3楽章メヌエット〉
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0:00~ ベートーヴェン《ピアノソナタ第1番 f-moll ヘ短調 op.2-1》〈第3楽章 Menuetto, Allegretto〉
0:39~ 《メヌエット》という舞曲、3拍子が2小節で1まとまり、6拍子の舞曲
2:20~ メヌエットのステップ「①2, ③④⑤6(右しゃがむ左右左しゃがむ)」
4:37~ 《ピアノソナタ》の《メヌエット》故に踊りのためではなさそう、不規則な小節数(楽節)、1~14小節、7セットは字余り
5:59~ 不自然な《メヌエット》は、ベートーヴェンの失恋、実らぬ恋、ロミオ&ジュリエットのよう
6:56~ 『不滅の恋人への手紙(1813年)』、ベートーヴェンの大恋愛の証拠
8:09~ 《メヌエット》は、男女で踊る舞曲、女性Sop.と男声、男女の情景を思わせる
9:22~ ベートーヴェンは〔アウフタクト〕好きな作曲家、《運命》《熱情》《エリーゼのため》《ピアノソナタ1番、1楽章、2楽章》
11:29~ 1小節①拍目、【II,IV,VI和声解析法】、Siは第IV音、Reは第VI音に盛り上がり 、和声感とともに拍感(①拍目が大事)も表現されている
13:22~ ③拍目でf-moll確定(①拍目はAs-Durの可能性もあり)
13:39~ 3小節、Mi♮は〔導音〕
14:36~ 左手Siは第IV音、Solは第II音、〔D7属七〕の和音には第II,IV,VI音が含まれ、盛り上がりがある?
16:00~ 4小節、右手Si♭は不協和音〔倚音(Vorhalt, Appoggiatura)〕、大事なで魅力的音、和声外音から和声音へと収まる効果
17:49~ 5小節、As-Durに転調(f-mollの平行調)、クラシックのお決まり、J.S.バッハによって決定づけられた伝統、故に「音楽の父バッハ、大バッハ」と呼ばれる所以、バッハがいるからこそ伝統を崩すことができる「型破り」、ロマン派→近代→現代
20:23~ 5小節①拍目、Re♭は第IV音、Faは第VI音、7小節は〔D7〕
21:45~ As-Durは「愛」、《ピアノソナタ31番op.110》の調性、この曲は不滅の恋人?Josephine Brunsvikが亡くなった年に書かれた、《ヴァイオリンソナタ8番op.30-3 第2楽章》に同じメロディあり
23:56~ 20年越しの計画を成し遂げるベートーヴェン、《第九》
25:06~ 8小節③拍目いきなりfフォルテ、10小節の〔倚音〕、好きな人と踊れる幸せ!?
25:50~ 3小節、女声と男声の鏡のような声部進行は《op.110》冒頭と同じ
28:20~ 10小節③拍目、『ベーレンライター版、ウィーン原典版』にはスタッカートあり、『ペータース版、ヘンレ版』には無し
30:02~ 11小節、メヌエットのステップ③④⑤と進む音楽性に合っている全終止
30:36~ ①拍目に〔D46ドミナント四六〕という和音、クラシック音楽における大事な音楽性
31:48~ 10小節③拍目、pピアノだけど大事なII,IV,VI、12小節③拍目にsfがあるのは〔倚音〕のように大事に
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32:43~ 15小節①拍目、Fa♭は第VI↓音、〔短調サブドミナント、s、。IV〕、Sol.の憂い?不安?
34:43~ 18小節、b-mollの全終止、17小節にて転調、ショパン《葬送行進曲》の死を思わせる調性、ロミオとジュリエットは死ぬことでしか一緒になれない!?
37:27~ 17小節~、メヌエットの拍感が合う
38:27~ 23小節①拍目、24小節は④⑤⑥、同じ音型に見えて拍感が違う
39:54~ 26小節にてf-mollになっている、La♭故にもうb-mollではない
40:42~ 24小節③拍目はb-mollのようではあるけれど、f-mollのRe♭第VI音、25小節Si♭を第IV音と考えた方が盛り上がる
41:45~ 24小節③拍目~、ffフォルティシモ、激情・激昂!?ベートーヴェンの音楽と人柄
43:33~ 30小節③拍目、ヒステリックなtrトリラー、上の音から、すると左手とぶつかる不協和音となる(下の音からだとぶつからない)
44:50~ 36小節、全終止、「あなたはどうしてロミオなの?」は〔半終止〕、「結ばれない…」が〔全終止〕
46:43~ 25小節③拍目のSi♭第IV音が、メヌエットのステップと重なる
48:29~ 28小節、強い〔半終止〕、29小節は冒頭と同じSi♭第IV音、Re♭第VI音
49:33~ 33小節、〔ドミナント根音省略79=減七の和音〕は不吉、31小節も
50:54~ 34小節、〔ドッペルドミナント根音省略79=減七〕、増4度の音は「ゲゲゲの鬼太郎」
51:33~ 〔DD〕から〔D46、D7、t〕と進む自然さ。「Iの和音の第2転回型」ではなく
53:45~ 37,38小節、メヌエットのステップで〔全終止〕する不気味
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54:18~ 中華部〔Trio〕は、長調F-Dur
54:47~ メヌエット6拍子の数え方が合う
55:22~ 41小節、La♮は〔長3度〕〔第III音〕は【性格音】、長調か短調を決定付ける力を持つ音
57:00~ 42小節、右手Si♭第IV音、左手Re第VI音へ盛り上がる、メヌエットのステップ
57:49~ 44小節、「Tトニカ」へ落ち着く、盛り下がる、4小節の綺麗なフレーズ感
58:47~ 45小節~、奇数の不規則な楽節感
59:19~ 46小節、右Sol第II音、左Si♭第IV音
59:43~ 47小節~、C-Durへの転調、49小節の〔D46 〕は決定的
1:00:59~ 48小節、左Re第II音、右Fa第IV音
1:01:31~ 49小節の〔D46〕まで盛り上がったまま、48小節で落ち着くのではなく。【実用和声解析】
1:03:47~ 51小節、C-Durの第I音なのか、F-DUrの第V音なのか?
1:05:06~ 50小節③拍目、Doは【反復音、ペダル】を使わないとレガートにならない
https://www.youtube.com/watch?v=fBGkk... ←第2楽章の解析における【不可欠ペダル】の説明、【ベートーヴェンを上手に弾くコツ】
1:06:37~ 54小節、『ベーレンライター版』において、タイ無し
1:07:18~ 53小節、F-Durになっている
1:07:45~ 56小節、Si♮はF-Durの〔増4度〕、57小節は〔半終止〕
1:08:52~ 55小節~、左4小節の長いスラー、メヌエットのステップ〔6拍子〕に合う
1:09:37~ 63小節、3小節の楽節感、踊りが止まる感じ?
1:10:22~ 57小節、2声、ペダル無しで練習、反復音があるけど右のレガートで繋がって聞こえる、指に集中、
1:11:19~ 59小節から3声、《ピアノソナタ28番 op.101》の〈終楽章〉と同じ音型、指使いに注意
1:12:17~ 若いベートーヴェンは、技術を自慢したがる気あり!?《ソナタ3番 op.2-3》等
1:12:52~ 59小節②拍目裏、「14、25」の指使い、【4,5指の跨ぎ・潜りのテクニック】、ドビュッシーの《4度・3度のための練習曲》の近代的指使いを応用
1:14:46~ 60小節②拍目裏、「42、51」の指使い
1:16:47~ 67小節③拍目裏、冒頭41小節との違いあり、Si♮は〔ドッペルドミナント〕、より盛り上がり感ある4小節のフレーズ感が出来る、71小節も同様
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▼ベートーヴェン【ピアノソナタ全32曲 楽曲和声解析】動画一覧▼ https://www.youtube.com/playlist?list...
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