ぴかりんの頭の中味

主に食べ歩きの記録。北海道室蘭市在住。

論文無事提出

2008年12月25日 18時22分33秒 | 日記2005-10
先ほど大学へ論文を提出し、無事受理されました。

締切5分前、16:55のことです。

我ながら自分のギリギリっぷりには呆れます。
時間が迫り、論文を綴じる指先は震え、もうダメかという瞬間もありました。
雨の降る中、傘もささずに教務課までダッシュ。
提出し終えて、まずやったのはコーラのイッキ飲みでした。

これまでで超えるのが一番苦しい山だったかもしれません。

読者の皆様にはご心配をおかけして申し訳ありませんでした。
これで、ぴかりん博士誕生までまた一歩前進です。

お次は1/26(月)の公開発表会で1時間ほどのプレゼンを。
もう、一度発表してあるので楽勝なはず(?)。
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正念場 ~メリークリスマース♪

2008年12月24日 22時10分19秒 | 日記2005-10
メリークリスマース(棒読み)

世間の皆さんは楽しい夜をお過ごしのことでしょう。
こちら、論文締切前日にして、血を吐く思いです。
只今の戦況、甚だ旗色悪し。
負け戦の空気濃厚で、あとは如何に被害を最小限に食い止められるかの勝負。
もしも討死したときは、どうか放っといてやってください。
では、もし生きていればまた明日~♪

サンタさん、明朝には完璧に仕上がった博士論文よろしくね。
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【食】レストラン Mr.BOB [洋食@江別]

2008年12月23日 22時00分47秒 | 外食記録2008
レストラン Mr.BOB(ミスターボブ)[洋食@江別][食べログ]
2008.11.15(土)20:20入店(初)
注文 コンビ(ライスつき) 1030円

 
・写真は暗くて何がなんだか分かりませんが、江別の国道12号線から一本住宅街に入った2番通沿い。野幌駅の辺りから続く道路との交差点そばです。近くにはツルハドラッグやしまむらなどが立ち並ぶちょっとしたショッピング街があります。

・店内はいかにも『洋食レストラン』といった雰囲気の内装。イス席6卓にU字型のカウンターが約10席。BGMにはサザンがかかって、どこか懐かしさを覚えます。

・メニューを見ると、単品が少なく、複数のおかずがセットになったものが多いです。概ね千円前後の価格帯。写真を見るとどれも美味しそうで、しばし迷って、肉とエビフライのセットを注文。メニューには次のような説明書きが。「食べやすくカットしたニンニク風味の牛肉とエビフライの最強コンビ フルーツタイプの醤油ダレとタルタルソース添え」。
 
・実物が出てきてみると、想像していたよりこぢんまりしている印象ですが、食べてみると量的には十分です。肉をつけるタレはレモンの香りのするオリジナルのソース。
 
・エビフライ(2本)とタルタルソース。
 
・つけあわせのフライドポテト、豆、そしてご飯。
・特に「驚くほどの味!」ということもありませんが、近隣の人が気軽に立ち寄れる『街の洋食屋さん』という雰囲気のお店でした。

   
   
   
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【写】島崎八景 ~駒ケ岳ダム湖・上大滝(森)

2008年12月22日 22時08分54秒 | 撮影記録2008
●島崎八景 ~駒ケ岳ダム湖・上大滝(森) 撮影日 2008.8.31(日) [Yahoo!地図]

・前出『緑とロックの広場』よりさらに山奥へ進む。目指すは『上大滝』。
 
・途中、ダム湖があったので車を停めて寄ってみました。

・駐車場は10台分ほどあり。脇のアスファルトからは草生え放題。他に人の気配は全然無いのでテキトーに駐車。

・ダム湖と森。こちらは駒ヶ岳ダムでせき止められたダム湖です。
  
・駐車場から水際に下りる階段があったので降りてみる。
  
・それにしても『静か』です。うまく言い表せませんが、単なる無音とは異なる静けさ。森が水面に写ってきれい。
  
・湖の風景。向うに見える桟橋にも行ってみたかったが、時間が無く断念。

・『島崎風景林』の看板。ダム湖を後にし、さらに山奥へ。

・アスファルト舗装はかなり奥まで整備されていて、道幅は狭いものの走りやすかったです。しかし、やはり途中から砂利道に。丁度、舗装工事を始めたところのようで、道の両脇には三角コーン(?)が並んでいました。来年あたりには『上大滝』まで舗装が出来ているかもしれません。
 
・上大滝の看板を発見。島崎渓谷八景の最奥八番目『上大滝』です。駐車場は無いので、ちょっと道幅が太くなったところで脇に車を停める。

・看板付近には人の姿がありホッとするも、ここから先は一人ぼっち。
  
・急斜面をジグザクに降りる木の階段がついています。

・距離はそれほどでもありませんが、急坂であまり道も良くないのでちょっと時間がかかります。
 
・階段が尽き、森を抜けると、眼前に滝が! 「うおー! スゲー!!」と思わず声が。

・降りてきた階段を振り返る。
 
・驚きの言葉の次に口をついて出たのは、「あかん、これはあかんで……」 何がいけないかというと、明らかに「人間ごときが足を踏み入れてはならない」という神秘的な雰囲気がムンムンと。滝を中心に周囲は岩壁で囲まれ、『神々の集うロビー』だとか『聖地』と形容したくなるような場所です。もうほとんど日の沈む一歩手前。チャッチャと撮るもの撮ってさっさとズラからねば。
 
・滝の右側の白い紋様が、インディアンが右向きにダッシュしている絵のように見えるのですが、気のせい?
 
・滝のアップ。訪れる人が少ないせいか、滝との間を遮る柵などはありません。その気になれば、ざぶざぶ川に入って滝に打たれることも可能。しかし、雰囲気に圧倒されて近づくことができません。
 
・滝から流れ落ちる水は、ちょっと深くなるとキレイなグリーンに。
 
・下流側の眺め。そう広い川ではありません。魚など水の生き物は特に見かけませんでした。

・帰りの上り坂の木々の合間からチラリと見える滝。滝の滞在時間は10分ほどだったかもしれません。そそくさとその場を後に。
・「こんな場所があったんだ!」と感動する場所である反面、このように紹介しておいてなんですが、人に踏み荒らされて欲しくない場所でもあり。このままそっとしておいてほしい気持です。
(島崎八景後半へ続く)
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【食】天野ファミリーファーム [焼肉@白老]

2008年12月21日 22時09分23秒 | 外食記録2008
天野ファミリーファーム(あまのふぁみりーふぁーむ)[焼肉@白老][HomePage][食べログ]
2008.11.13(木)18:40入店(初)
注文 肉いろいろほか

 
・白老を走る国道36号線から白老I.C.へ向かって折れ、高速道路をくぐってさらに2kmほど山奥に入ったあたりにぽつんと建つログハウス風の建物です。以前、昼間にこの前を通りかかったときに、駐車場が車であふれかえっていたので、よっぽど美味しいのだろうと気になっていたお店。車を降りると牛舎の匂いがプ~ンと鼻につきます。
 
・平日のせいか店は空いており、他の客は一組のみ。店内はイス席4卓、座敷3卓ほど。

・サラダ(480円):ハム、キャベツ、ミニトマト、コーン他。特筆する点も無い普通のサラダ。焼肉では焼き野菜を頼まない主義です。
 
・新鮮レバー刺身(生姜)(680円):臭みが無く、新鮮なホタテの刺身に似たサクサクした食感。生姜タレをつけていただく。時々焼いて食べたりも。
・琥珀の時間(500円):初めて目にする銘柄のビール。飲む前から良い香りがフワッと広がってきます。お店で見つけたら迷わず買ってしまうであろう美味しさでしたが、調べてみるとアサヒの業務用ビールでした。
   
・本日の盛り合わせセット(800円):どれがどの部分だかさっぱり分かりません。おそらく皆、内臓系ではないかと思われます。
 
・どれも一癖あるマニアックな味わい。「もう普通の肉は食べ飽きた」という人が頼むべきものという雰囲気で、普通の人は、サガリとかタンとか一般的な肉を注文しておいた方が幸せになれそうです。
 
・炭火のコンロ。
 
・特上カルビ100g(1400円):見るからに美味しそうな肉。
 
・食べてみると有無を言わせぬ味でした。幸せ。。。焼肉のタレは甘口。
 
・白老牛100%ソーセージ2本(310円):豪快なソーセージを期待していましたが、出てきたのは直径1cmほどのかわいらしいソーセージ。
・どの肉も美味しかったのですが、どこか物足りなさの残る焼肉でした。牛タンを食べなかったせいかな? いつの日か、サーロインステーキ極上200g(6500円)を食べてみたいものです。

    
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【写】緑とロックの広場(森)

2008年12月21日 08時07分54秒 | 撮影記録2008
●緑とロックの広場(森) 撮影日 2008.8.31(日) [Yahoo!地図]

・森町の道の駅から坂を少し下った信号のある交差点に立つ銀色の看板『もりまち 緑とロックの広場』が目につき、探検してみることに。『ロック』って音楽のロック? それとも?? 謎は深まる。
  
・国道から5kmほど山に入ったところで再度看板が。ついでに定番の『熊出没注意』の看板も。

・うっそうとした森の中の道を奥へ。
 
・森の中を少し進むと、先が開けて広い駐車場に出ました。私の他に停車している車は一台のみ。その車の主はすぐそばの川で釣りをしていました。川の向こうには巨大な岩山が。

・案内板、らしいが何にも案内していない。

・橋を渡って向こう岸へ。

・これが『緑とロックの広場』? 広場の向こうには岩の絶壁が立ちはだかっています。『ロック』とはコレのことを言っているのかな?

・食事処でしょうか。このときは閉まっていました。

・川の上流にはダム施設らしき物が見えます。

・広場のステージ(?)へ向かってみる。

・おそらくトイレ。
 
 
・いまいちどういう利用の仕方をするのかが分からないステージ。

・ステージから眺めた広場。何かのイベントで使われたりするのでしょうか。人っ子一人いませんが、暗くなってくるとちゃんと街燈が点いていました。

・炊事場。
 
・左写真の右側は川が流れており、水辺まで降りれるようになっています。
 
・基本的にこちらはキャンプ施設のようですが、利用される期間は極々短いようです。なんともいえない不思議な雰囲気が漂う場所でした。
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今週の細々したこと 2008.12.14(日)~12.20(土)

2008年12月20日 22時01分47秒 | 日記2005-10
皆様こんばんは。論文が切羽詰ってくると一人奇妙な踊りを踊りだすぴかりんです。論文書けないどうしよう~♪

●12/14(日)
【演】クリスマス ファミリー コンサート@千歳フィル
 本番4日前に、とある用事で千歳フィルのN氏に連絡をとったところ、「14日出ませんか?」とのお誘いが。しかし参加できるのは本番当日のみ。かなり無茶な日程ですが、結局出ることに。サンタの衣裳も毎年のように着ていると、だんだん板についてくるような。終演後、別な練習のため札幌に向かおうと玄関を出たところで、「ぴかりんさ~ん!(ママ)」と後ろから呼び止められました。もりりんさんとの感動の初対面です。それまでインターネット上の文字としてしか存在しなかった相手と、実際に言葉を交わすというのは不思議な感触。ブログを書いていると、いろいろなことがあるものですね。

●12/15(月)
【演】室蘭市立病院クリスマスコンサート@室蘭市民オケ
 久方ぶりに、コンマスとして臨んだ演奏会。なんとか無事(?)終了。今年の室蘭での弾き納め。気がつくと土日月と本番三連発。

●12/16(火)
・イクラ
 毎年この季節になると、漁師をしている白糠の親戚から海産物がうんざりするほど実家に届きます。そのおこぼれにあずかり、イクラをゲット。イクラ丼が三回はできそうな量です。第一回目、美味しくいただきました。

●12/17(水)
・博士論文絶望的状況
 これは論文を白紙で提出か、というマズい状況。体がさっぱり言うこときかない。

●12/18(木)
【演】ソロプチミスト例会・室内楽の夕べ@苫オケカルテット
 苫小牧でおそらくNo.1のホテルの最上階レストランで行われるお食事会にて演奏。窓からはきれいな夜景が広がるステキなシチュエーションです。美味しそうな料理を横目に、その匂いを嗅ぎながらというつらいシチュエーションでもありました。『衝撃の再会』なんていうのもあり、詳細はまた後日。年内の残る本番は、あと二つ。

●12/19(金)
・ようやくノロノロと作業開始
 論文にようやく着手。とりあえず、できるところまでやってみる。書き出してみれば、文章はあとからあとからあふれ出してきます。書いていると何故か水の消費がやたらと多い。

●12/20(土)
・雨
 室蘭から札幌にかけて移動中ずっとパラパラと雨が。雪が溶けて走りやすくていいのですが、なんだか調子が狂う。

・本日の実家のツマミ
 手前より、シシャモ、(水っぽい)刺身、(既製品の)カボチャコロッケ他、タマネギとモズクの酢の物とキュウリ、イカのワサビ漬け和え(目見当でテキトーに作っているので部分的に激辛)。シシャモにつけるマヨネーズは手製。最近はマヨネーズは買わないことにしているそうです(意味不明)。それにしてもシシャモって昔はもっと美味しかった気がするのですが、最近口にする物はショボくなった気がします。

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【写】五稜郭公園(函館)

2008年12月20日 08時09分58秒 | 撮影記録2008
●五稜郭公園(函館) 撮影日 2008.8.31(日) [Yahoo!地図]
 
・全国的に名の知られた(たぶん)観光地である五稜郭公園。その向かいの函館市芸術ホールでの演奏会当日の朝、ちょっと早起きしてカメラ片手に散策してきました。
 
・まだ早い時間帯(8時台)だったので観光客の姿は無く、その代わりジョギングをしたり散歩をする付近の住民の姿が多く見られました。
 
・五稜郭のお堀。

・五稜郭タワー。ここでタワーの写真を撮っていて、ある閃きが。
 
・五稜郭へ入る橋と案内板。
 
・橋を渡って中へ。右写真は水面に写った五稜郭タワー。
 
・もう一つ橋を渡ると正門(?)に。
  
・正面の入口には入らずに、右の小道に入り、城壁伝いにお堀へ向かう。
 
・またまた五稜郭タワー。

・水面に写ったタワーとのツーショット。先ほどの閃きは、この位置に来ればこの画が撮れるのではないかという閃きでした。超広角レンズを使えば他でも同様の画が撮れるでしょうが、標準的なレンズで無理なく撮れるのはこのアングルのみ、だと思います。「それのいったい何がウレシイの??」という微々たる発見ですが、ご参考までに載せておきます。
 
・タワーのアップ。

・小道を登って城壁の上へ。
 
・場内の展示物。『兵糧庫』。内部には展示がありましたが、まだ開館前で中には入れず、入口から中を覗くのみ。

・昔の大砲。

・かなり遠くからでもこの巨大な建造物が見え、「いったいなんじゃ!?」と思っていたら、「箱館奉行所復元工事」だそうです。こんな工事をしていたとは全然知りませんでした。もともと『城』とは言っても立派な天守閣があるわけでもなく見た目に寂しいので、メインになる建物を建てよう、ということなのでしょうか。
 
・箱館奉行所の案内板と復元完成予想図。平成22年完成予定。
 
・工事の様子。完成が楽しみです。

・帰り道のお堀の橋の上から見かけた、カモメと鯉のツーショット。
 
・五稜郭タワーへ行ってみる。こちらへは既に何度か来たことがあります。
 
・タワー1階の広場。この頃には観光客の姿がかなり増えてきました。

・正面の円形の建物が演奏会を行う芸術ホール。右手には美術館があります。

・美術館前の彫刻を入れて、絵葉書風に撮ってみた。
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【食】蘭亭飯店 [中華@室蘭]

2008年12月19日 22時03分52秒 | 外食記録2008
蘭亭飯店(らんていはんてん)[中華@室蘭][北海道新聞][室蘭タウン]
2008.11.8(土)12:30入店(初)
注文 あんかけ焼きそば 750円

 
・室蘭市中央町付近にある『英国館』のバス通りから見て裏っかわ、プリンスホテル駐車場そばの急坂の途中に、ひっそりとあるお店です。開店から50年を超える老舗。
 
・店内はカウンター約6席とイス席2卓。店は御夫婦で営業されているようです。ご飯時だったのでそこそこお客さんが入っていました。年季の入ったカウンターは油でベタベタ。はじめに出てきたお茶はジャスミン茶かと思いきや、普通の番茶でした。カウンターの向うからは炒め物からの香ばしい匂いが漂ってきます。

・こちらの店は焼きそばが名物だったような記憶があったので、あんかけ焼きそばを注文。しかし、他のお客さんが頼むのは皆、ノーマルの『炒麺(焼きそば)』でした。これは注文を誤ったか。他の客の直後に入店したようで、20分ほど待たされた後、焼きそばが出てきました。
  
・出てきた焼きそばは、ちょっと醤油の風味がするあんの素朴な味。カラシが欲しくなりましたが、カウンターには置いてありませんでした。具はエビ、豚肉、白菜、サヤエンドウ、キクラゲなど。それほど熱々でもなく、火傷の心配はありません。

・なかなか良い味の中華スープ。

 
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【本】二重らせんの私 ―生命科学者の生まれるまで―

2008年12月18日 22時01分34秒 | 読書記録2008
二重らせんの私 ―生命科学者の生まれるまで―, 柳澤桂子, ハヤカワ文庫 NF223(4224), 1998年
・ある女性生命科学者の半生記。子供の頃の生き物に対する思い出からはじまり、当時としては珍しい日本人女性としてのコロンビア大学への留学、そこで研究に明け暮れる日々やPh.Dを取るまでの様子などが生き生きと描かれています。しかし、順調に思えた研究生活も病気のために断念せざるを得なくなってしまったそうで、本書では詳しく書かれていませんが、原因不明の難病でかなり長い間苦しまれたようです。
・写真は40年以上も前のもの。そんなに昔には全然見えませんが。
・自分の研究生活と引き比べてしまうと、やはり桁違い。好奇心の旺盛さからしてまず違う。
・「私は、植物が悲しんでいる証拠をみつけたいと思って、野原や川原を歩きまわった。踏みにじられた草にそっと耳をつけてみた。折れた葦のそばに何時間もしゃがんみ込んで何か苦しみの音を立てるのではないかと見つめつづけた。」p.17
・「私は、生物のもつもう一つの側面を見たような気がした。生物というものは、可能なことはなんでもするものだという強い印象をもった。そして、実験結果を解釈していくときに求められる思考の柔軟性の重要さを学んだ。」p.63
・「DNAについての研究が進むにつれて、生物がおたがいにDNAを混ぜ合わせるということが、生物の進化にとってたいへん重要なのではないかと考えられるようになってきた。(中略)しかし、雌雄がなくてもDNAを混合することは可能である。なぜ卵と精子が存在するのかは依然としてよくわからない。」p.86
・「しかし、アメリカでは事情はまったくちがっていた。学生が理解できないのは、教える側に能力がないからであるという視点があった。そのために、教科書や実習ガイドをいかにわかりやすく書くかという工夫が真剣になされていた。」p.115
・「ニーレンバーグは、私の右側の少し前の席におり、オチョアが私の左手後ろに座っていた。この二人の間で激しい議論が起こると、私はちょうどまん中にはさまれて、その激しさに身を縮める羽目になった。」p.142 両者ともノーベル賞受賞者。
・「これらの展示品を見ると、実際に自分の目で見るということがいかにたいせつであるかということがわかる。いくら教科書で習っても百科事典で調べても得られないものをこの博物館は惜しみなく発散していた。」p.158
・「演奏者も一、二階の聴衆よりも天井桟敷の人々の反応に注意を払う。演奏は舞台から一方的に発信されるものではなく、聴衆の反応との相互作用で一つの表現が作りあげられていく。すばらしい演奏に聴衆が熱狂すれば、演奏者はそのエネルギーを吸いあげて、さらにすばらしい演奏をすることになる。そのエネルギーの集中しているところが天井桟敷である。  私はほとんど毎週のようにカーネギー・ホールに通った。」p.160
・「Ph.Dは、ドクター・オブ・フィロソフィーの略号で、日本語に訳せば、哲学博士となる。「哲学」は、狭義の哲学という意味ではなく、語源通りの「知を愛する」という意味である。私はこの言葉が好きで、一つの学問分野に関しての深い知識をもつにとどまらず、広く「知を愛する人」になりたいと、いつも願っている。」p.162
・「少し勉強してみると、この大学院のカリキュラムすべてが、先人たちの思考のあとをたどることに向けて組まれていることに気づいた。過去をよく知ることによってはじめて未来が見えてくることもわかった。」p.163
・「センセイは文章の書き方においても素晴らしい教師であった。まず、論理の構築をしっかりすること。次に適切な言葉を入念に選んで文章を書いていく。できあがったものは声に出して読んでみて、文章のリズム、音感、言葉の重複、単語の重みのバランスを配慮して磨きあげる。  これは日本語の文章にもそのままあてはまる。日本語ではこれにさらに視覚イメージがよいかどうかも考えに入れなければならない。」p.180
・「日本人は自国の言葉を覚えるのにかなりの労力と時間を費やす。そうやって覚えた言葉は他の国々の言葉とはあまりにもかけ離れているために、外国語はまったくはじめから学びなおさなければならない。しかし、私は外国語を学べば学ぶほど、日本語が美しく思われ、日本語の美しさにのめりこんでいった。語感、調べ、リズム。そして、その奥に潜む歴史までもがいとおしいものに思われてきた。」p.188
・「いのちとは何であろうか。「生物という構造の上に生じる現象」であると私は思う。からだのどこを切っても "いのち" という物質は見つからないであろう。それでも、いのちはからだの隅々にまで満ちているように感じられる。」p.198
・「発生学の実験が軌道に乗って、順調に成果があがってきたところで、思いもよらないことがおこった。病気である。私は原因もわからないまま、入退院をくりかえした。」p.201
・「人間は欲を捨てることはできるが、自己意識までは捨てることができない。ここに人間の限界がある。すべての人間が自己意識をもつということは、おそらくDNAの中に自己意識の神経回路をつくる遺伝情報が記されているのであろう。  哲学の中にも生命科学の知識を取り入れる必要があるのではなかろうか。しかし、生命科学によって人間の存在すべてが説明されつくすということはないであろう。宇宙や他の生物との関連における人間の存在の検討という大きな哲学が要求されているように思われた。」p.207
・「お金がからんできたために、生命科学の様相は一変してしまった。(中略)知の女神、アルマ・マターの足元にひれ伏して、自然の驚異の一端について教えを乞うという姿勢は失われた。人間は自然を自分のしもべとしてかしずかせ、それをお金儲けに利用しようとしているのである。知を一つの文化として、芸術として、人間の精神世界の営みを守っていこうという姿勢をたもつことは困難になってきた。」p.213
・「DNAは地球上に生命が誕生して以来書き継がれている、地球上最古にして最新の古文書である。そこには、「われわれはどこからきたのか」「われわれは何か」ということが書かれている。そのような文章を人間が地球上ではじめて読み解くということは、たいへんうれしいことである。芸術的価値の非常に高い仕事であると思う。しかも、実用面でも役にたつ。  しかし、その文章には、「われわれはどこへいくのか」ということは書かれていない。」p.215
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