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『向島・箱屋の新吉』…♪

2021-09-14 09:14:31 | Weblog
昨日、『うちのにゃんこは云々』を買いに書店にいきまして、まずポプラ文庫の棚へ。
第1作目は棚挿し、最新刊は平積みに。
おぉ、あった、あった、ありましたぁ…
それから久しぶりに文庫の棚巡りをしようかなとまずはエンド台へ…

          

『向島・箱屋の新吉』 小杉健治著 角川文庫
これが目に留まりました。
イラストからして和物です、向島って地名からイメージするもの、そして“箱屋”という職業、なんとなく艶っぽさを感じるなぁ。
そしてカバーに巻かれた帯のキャッチコピーが
ワケありの色男、ここに現る!!
ですって
“ワケありの男”だったらなんということもない…、身分職業老若を問わず“ワケありの男”ってそりゃいるでしょ、くらいにしか思わないかも。
“色男現る”だったとしても、ま、いろんな色男がいるからねぇ、そうですか、くらいかも。
でも、ワケありの色男とくりゃぁ話は別だ
手にとってカバーの紹介文に目を通す…、ふ~ん…、謎解きものだねぇ。
ちょびっとページを捲ってみる…、ナニっ菊五郎に似てる…っ
よ、よし、買いだ、ともあれカバーイラストの箱を抱えた男の佇まいが気に入ったし。
帰宅して帯を外してみた、
っっひゃぁぁぁぁぁ…っ、そうか、ワケありってそういうことかぁ…
帯を巻かれた状態では、川岸で芸者とその足元に提灯を指しかけながら箱を抱えている若い男の立ち姿。
帯を外すと…、川面に映っているのは男だけで箱は抱えておらず、提灯を持っているはずの右手には…
読み進めていくと、早い段階で箱屋の新吉が“ワケありの男”だって明らかになる。
そして彼が胸の内に秘めている痛みも。
新吉と、南町常町廻り同心梶井扇太郎とその手下岡っ引き伝八との今後の関わりは何となく見えるよねぇ。
この梶井さんって同心はね、長谷川平蔵さまのようなキレも凄味も感じない、『鯖猫長屋云々』の常連で北町同心の掛井さまのような鷹揚さや可笑しみも感じない…んだけど真面目でちゃんとした、ちゃんとする人ではあるようです
向島芸者のお葉さんに真摯に仕えながら、一方でいやいやながらも梶井さんに手を貸して謎解きに活躍していく新吉、今後はそんな展開でしょうかね。
今後が楽しみな作品に出合いました
コメント
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