アンサンブル・ド・ミューズ ニュースレター

レッスンの事、日々の出来事などいろいろと…。

文庫本18巻まで読破…♪

2022-05-10 10:08:25 | Weblog
『本所おけら長屋』シリーズ、文庫既刊の18巻までようやく到達、読み終わりました
<十二>の第4話:おまもりの最後でおめでただということが分かったお糸ちゃん文七さん夫婦、<十四>の第4話:おみくじの最後で元気な男の子が誕生します
赤ちゃんの誕生までにはいろんなこと、お糸ちゃんががっくり気落ちするようなこともありました。
長屋仲間の辰次さんも久蔵さんもお糸ちゃんを思ってのことで悪気なんか全っっっ然ないんですけど、それがちょいと笑えない成り行きに化けちゃったりね。
でも最後には大どんでん返しでめでたしめでたし
島田鉄斎さんの旧主黒石藩主高宗さまが左の眉毛を剃られるという愉快な出来事があったり、鉄斎さんが自身の過去を打ち明けたり、凶悪殺人犯の魔の手がお満さんにも伸びてそれを万造さんが無事に助け…あ、実際に防いだのは鉄斎さんか…なんてお話も。
このときの万造さんは
いよっ、千両役者っ…おけら屋っ…
って声を掛けたいくらいカッコいい……、セリフだけは…。
「おう、お満、もしものときは、おれと一緒に三途の川を渡ってもらうぜ。覚悟は出来てるな」
ね、ね、ね、カッコいいでしょ
そのあと頭から下手人めがけて突っ込みあっけなく躱されて、柱にぶつかって気絶するって成り行きだけどね
そしてまた鉄斎さん絡みでお染さんにも穏やかじゃいられない出来事が起こったりで、な~んにも起きない極めて限りなく果てしなく穏やか~~~な日はおけら長屋にはないのかねって感じです
八百屋の金太さんの横に控える白犬を初めて見たときの万造さんと松吉さんが、
「……、どうして、犬が金太のところにいるんでぇ」
「犬を家来にするのは桃太郎じゃなかったか。あいつは金太郎だぞ」
なぁんて洒落が効いてるよね。
ちょいちょいこんな風に洒落る場面があったり、落語なんかではとうにお馴染みの語り口なんかもところどころに出てくるんだけど、分かっていても面白いんだよねぇ
さて…。
大川に掛かる両国橋の上に並んで立っている鉄斎さんとお染さんを柳のかげから眺めている万造さんと松吉さんが
「ああして並んでると絵になるじゃねえか」
「いいねえ。大人の男と女ってえのはよ」
って言ってます
どの巻もどのお話も後味のいい結末ですから、読み返していくうちに気分はおけら長屋の住人に近づけるかも
コメント
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