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江戸彩り見立て帖、シリーズになったのね…♪

2022-05-27 08:44:47 | Weblog
週1回か10日に1回程度、書店からお薦めの文庫本をまとめたご案内メールが届きますが、そこに先日読んだばかりの作品名があってどうやら新刊が出たようです。

          

『朱に交われば <江戸彩り見立て帖> 坂井希久子著 文春文庫
奥付を確認したら先日読んだものの発行日は昨年の6月となってましたので、1年ぶりに新刊が出たってことですね。
京男の右近に請われ押し切られるようなかたちでお彩は呉服商塚田屋で色見立ての仕事を始めますが、何事もすんなりと上手くいくことばかりではありません。
まず右近の出自が明らかになり、彼は塚田屋の三男ではありますが妾腹、江戸店の商いを手伝ってはいても主である次兄とは上手く行っていません。
この次兄、右近を疎んじ軽んじ商売そっちのけで家にも居つかず遊び惚けていて、まぁオヤクソクのヤな奴って描かれ方をしてるんですが、どうもソレばかりじゃないような印象なんですよね。
確かに数代続く大店の息子として、贅沢に何不自由なく育った人間にありがちな尊大さや優越感ゆえの他人を見下す言動とか、ちょいといただけねぇなぁってところはある男なんだけど、それだけじゃないような。
お彩に向かって難問を発したり意地悪なことを言ったりもするけど、
◆なぜそうなるのか
◆何に基づいているのか
ってことをちゃんと教えているんです、お彩に知識がないということをたぁだ馬鹿にして嘲笑っているって感じじゃないんですよねぇ。
案外本当の狂言回しはこの次兄だったりして
ともあれこの次兄から進退をかけた難題を言い渡されて苦慮するお彩と右近ですが、明るい光が見えそうな気配、是と出るか非と出るかは次巻のお楽しみ、つまり来年の今頃に答えを読めますな
それにしても色々な色の名前が数多でてきます、紫といえば京紫・江戸紫・似紫・藤紫・淡紫、etc.etc.…、茶色といっても梅光茶・絽紅茶・芝翫茶・團十郎茶、etc.etc.…、納戸色には高麗納戸・鉄納戸・錆鉄納戸、etc.etc.…、鼠色なら素鼠・梅鼠・桜鼠、etc.etc.…、改めて日本の色事典を眺めて見たくなってきました
コメント
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