先日来読もうかなぁ読みたいなぁと気を惹かれていた3作品のうち、まずはこれをと手に取ったのは
『とんちき 蔦重青春譜』 矢野隆著 新潮文庫
以前に読んだ吉森大祐著『蔦重』は蔦重=蔦屋重三郎から見た喜多川歌麿や恋川春町、滝沢馬琴となる前の琑吉、東洲斎写楽についての1話完結のお話でした。
本作は蔦重の元に出入りしていた鉄蔵=のちの葛飾北斎、幾五郎=のちの十返舎一九、琑吉、消えた東洲斎写楽としての斎藤十郎兵衛などの若き日の姿が描かれていてます。
絵は美しいものでなければならぬ、美しくなければ価値がないと言い切る喜多川歌麿、人がもつ醜さから目を反らすことなく醜悪なものも醜悪なままに写し取るべしという写楽こと斎藤十郎兵衛、売れるかどうか金になるかどうかなどどうでもよくただただ描きたい描いていたいという鉄蔵、そして何をするにも心底楽しみながら本気でやっている幾五郎、そんな幾五郎のことを戯作者にしかなれぬと見切る山東京伝。
まさに青春譜と副題がついている通りですが、実は通奏低音とも言うべき隠しテーマが置かれていて、謎解きのお話にもなっています。
来年のNHK大河ドラマ『べらぼう』を観る前に勝手な世界観を作り上げるのもなぁと躊躇していたんですけどそんな心配は無用のこと、面白いものは面白いからね
『とんちき 蔦重青春譜』 矢野隆著 新潮文庫
以前に読んだ吉森大祐著『蔦重』は蔦重=蔦屋重三郎から見た喜多川歌麿や恋川春町、滝沢馬琴となる前の琑吉、東洲斎写楽についての1話完結のお話でした。
本作は蔦重の元に出入りしていた鉄蔵=のちの葛飾北斎、幾五郎=のちの十返舎一九、琑吉、消えた東洲斎写楽としての斎藤十郎兵衛などの若き日の姿が描かれていてます。
絵は美しいものでなければならぬ、美しくなければ価値がないと言い切る喜多川歌麿、人がもつ醜さから目を反らすことなく醜悪なものも醜悪なままに写し取るべしという写楽こと斎藤十郎兵衛、売れるかどうか金になるかどうかなどどうでもよくただただ描きたい描いていたいという鉄蔵、そして何をするにも心底楽しみながら本気でやっている幾五郎、そんな幾五郎のことを戯作者にしかなれぬと見切る山東京伝。
まさに青春譜と副題がついている通りですが、実は通奏低音とも言うべき隠しテーマが置かれていて、謎解きのお話にもなっています。
来年のNHK大河ドラマ『べらぼう』を観る前に勝手な世界観を作り上げるのもなぁと躊躇していたんですけどそんな心配は無用のこと、面白いものは面白いからね
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます