人力でGO

経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

一人で「センチュリーライド」・・・160Kmを8時間掛けて走る

2013-07-28 09:08:00 | 自転車/マラソン
 

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■ センチュリーライド ■

自転車のイベントの一つにセンチュリーライドというものがあります。
160Km(100マイル)を8時間以内に完走するというイベントです。

160kmを8時間以内に走ると言う事は、平均時速20Km/hです。
「なーんだ、ママチャリでも出来るぞ!!」
一瞬、そう思ってしまいます。

しかし、この8時間には信号待ちやコンビニ休憩や昼食時間も含まれます。
15分間の休憩を4回取れば、実走時間は7時間になります。
待ち時間2分の信号に30回引っ掛かれば、実走時間は6時間になります。

160Kmを6時間で走るとなると、平均速度は26.7km/hになります。
信号のストップ・スタートは速度が遅くなるので、
巡航速度30Km/hを6時間維持出来れば大丈夫という事になります。

少し走り込まれた自転車乗りならば、多分楽勝なのでしょう。


■ 明け方の集中豪雨で心が折れかける・・・ ■

夏場の長距離走は暑さとの戦いです。
お昼前後は相当暑くなるので11時には帰宅したい。
8時間で走ったとして逆算すれば、出発時間は午前3時・・・。
これって、ナイトランですね。

まあ、私は早寝早起きが日課なので、3時出発はそれ程キツクは無いのですが・・・。

2時30分に起床して、『とある魔術師の超電磁砲』を見て覚醒。
なんだかんだで、出発は3時30分になりました。
外は未だ真っ暗。
新聞屋さんのバイクの音も、未だ聞こえない時間です。

ところが、湾岸道路(国道357号線)は結構込んでいます。
トラックがとにかく多い。
結構、神経を擦り減らしながらも、習志野でようやく国道を離れます。

幕張メッセの当たりで、ようやく朝の気配がしてきましたが、
なにやら行く手でピカピカと雷が光っています。
まさか、朝から雷雨なんて降らないよね・・・少し不安がよぎります。

稲毛からは、国道に復帰します。
交通量は多いですが、空が白んでいるのでナイトランより気分が楽です。

八幡宿で大多喜街道に入り、交通量も減った所で・・・ポツリ、ポツリ・・・。

ああ、やっぱり降ってきちゃったよ・・・・
その数十秒後、ドードードードーといきなりの大雨です。
雨がイタイ。

本来は雨宿りすべき豪雨ですが、
8時間で完走しなければならないので、川の様になった道を進みます。
速度は25km/hをキープするのが精一杯。
細いスリックタイヤなので、ブレーキングにも神経を使います。

どうにか、40Kmポイントにあるいつものコンビニに辿り着き朝食タイムです。
サンドイッチ1パックとオニギリ3個。水とポカリを買います。
ここでガッツリ食べておかないと、ガス欠になります。

15分の休憩の内に、雨はウソの様に上がっていました。
しかし、路面はウエット。
さらに、湿度は100%近くです。
セミが鳴き出しているので気温も26℃を越えています。

■ スチームサウナの中を養老渓谷へ ■

上総牛久の街はお祭りの真っ最中の様で、
珍しい櫓が建っていますが、今回は撮影もせず養老渓谷を目指します。

早朝の養老清澄ラインは本来快適なのですが、
本日は道の周囲から、もうもうと靄が立ち上っています。
もう、ほとんどスチームサウナの様な状態で、
汗が滝の様に流れるという形容は、あながちウソでは無い事を実感。



全身汗でずぶ濡れになって養老渓谷に到着。

ここまで、信号待ちとコンビニ休憩を入れてジャスト3時間。
メータ読みの平均速度はAv26.5Km/m

養老渓谷までの距離は70kmジャストなので、
160Kmの折り返しとしては10Km足りません。
しかし、ここから先は坂がきついので、引き返して何処かで20Kmを稼ぐ事にします。
そういえば、笠森観音って行った事が無いので、
本日は笠森観音を見て、これも走った事が無いウ「うぐいすライン」を走る」事にします。

いつもは鴨川方面に抜けるので、清澄養老ラインで帰るのは久しぶり。
逆方向に走ると気付くのですが、この道、アップダウンを繰り返しますが、
養老渓谷に向かう時は、ずうっと登り基調なのですね。
逆に、戻る時は下り基調で、多少の登りも短いので勢いでどんどん進みます。
これは楽しい。

上総牛久で大多喜街道に左折せずに直進。
茂原方面へ向かいます。

90Km地点のコンビニで小休止。
マンゴーアイスでエネルギーチャージです。

ここから笠森観音までは4Km程。
道は下り基調だからほんの一走りです・・・
アレ、アレ・・・足が急に重くなりました。
時速22Km/hしか出てない・・・。

なんだか不安がよぎります・・・。
そういえば、本来は昼飯休憩の時間のはずです。
笠森観音を見学して、少し足を回復させる事にします。



笠森観音は天台宗のお寺で、縁起は奈良時代の784年。
最澄自らが開いた、由緒正しいお寺だそうです。




本堂は小山の頂きに建っています。
駐車場からは、好い感じの階段を上って行きます。
足を休めるハズが、これ足を使ってなイカ?



途中、「三本杉」や、「子授けの楠」など巨木が生えています。



山門も好い味出してますね。

アレ、アレ、なんだか霧が出ている様な写真・・・。
実は、本日はデジカメのメモリーを忘れたので、携帯電話での撮影です。
ところが、朝の豪雨で携帯のレンズが内部から曇っています。
ですから、霧の掛かった様な写真になってしまってスミマセン。



正式名称は「別格大本山 笠森寺」です。



このお寺、何が凄いかと言えば、本堂が巨大な岩の上に建っています。
それも、清水寺みたいに、本堂が岩の上にそそり立っています。

私の携帯写真では分かり難いので、ネットから写真を拝借します。







この建物は「四方懸造」とい呼ばれる建て方をされています。
巨岩をスッポリと覆う形で建っていますが、
巨大な61本の柱で本堂を持ち上げる工法です。

江戸時代の文禄6(1597)年に再建された建物が現存しています。



安藤広重(二世)の浮世絵にも描かれているので、
江戸時代でも人気のスポットだったのでしょう。

本堂の中も中々趣がありましたがこちらは撮影禁止。
本堂の回廊からの風景は絶景です。
今度改めてOM-Dで写真を撮りたいと思います。

■ アレ、道に迷ったぞ・・・ ■

すっかり観光気分で、本日の目的を忘れていました。
ちょっとゆっくりし過ぎたかも知れません。

再び自転車に跨ると、アレアレ、右の太腿が攣ったぞ・・・。

実は本日はいつもと違う走りに挑戦しています。
長距離を一気に走るので、足をクルクルと回す走りに挑戦しています。
1分間に80回転くらいを目安にしていますが、
こうする事で筋肉の疲労が少ないのです。

しかし、この走り方が楽なのは、練習して足の遅筋(ちきん)が鍛えられているからであって、
いきなり挑戦したら、本来使い慣れていない筋肉は疲労します。
だから、足が攣るのも当たり前。
モモの裏側が攣っているので、引き足を意識出来ているという事ですが、
しかし90Km地点で足が攣っては160Km完走出来るか不安です。

走りながら痙攣が収まるのを待ちますが、
アレアレ、この道、緩やかに下っています。
笠森観音に行く時にペースが上がらなかったのは、上り坂だったからですね。
ちょっと安心しました。
緩い下りで、足の痙攣も収まり、30Km/hのペースが復活します。

先程アイスを食べてコンビニの交差点を右折すると「うぐいすライン」です。
市原市はゴルフ場が沢山ありますが、そのゴルフ場銀座の中を通る道で、
信号が少ないとネットには書かれています。
これで、一気にペースを稼ぐぞ・・・・そう思ったらイキナリの上り坂。
しかも、結構ダラダラと長い・・・・。

後で調べたら、標高差70mを一気に登っています。
普段なら楽しめる登りですが、今は辛い・・・。

最後は立ち漕ぎで登り切ったら、そこからは下りが続きます。

途中、大きな交差点を直進してしばらく進むと道が合流します。
多分左だろうと左折して、しばらく進むと
アレアレ・・・さっきの大きな交差点に戻ってしまいました。
右折が正解だったのですね。

まあ、160Kmに少し足りないと思っていたので丁度良いかも知れません。
交差点から折り返して、さっき間違った場所を過ぎてしばらく走ると
ようやく大多喜街道と合流しました。
山倉ダムのすぐ近くですね。

■ ここからは暑さとの戦いだ ■

八幡宿のコンビニでオニギリ2個をチャージ。
ペットボトルの冷水を頭から浴びてクールダウン。
ここからは交通量の多い国道16号線です。

真夏の日差しと、車の排熱のダブルパンチで、暑さとの戦いになります。
16号は適度に渋滞しているので、時速30Km/hで車と並走状態。
こういう時が一番楽ですね。
車のスリップ・ストリームに入っている状態で足を休める事が出来ます。

千葉市内に入って、渋滞がひどくなったので、
「千葉みなと」から、モノレール脇の道を進みます。
少し向かい風。

■ ロードバイクに千切られる・・・ ■

海沿いの通りは自転車乗りのメッカ。
後ろから抜いて行った自転車に食らいつきますが、
35km/hを維持出来ません・・・千切られました・・・。

検見川浜海浜公園から浦安まではジャスト20km。
ここで、少し休憩します。

この公園は砂浜に面していて、シャワー施設があります。
ここで、服を着たままシャワーを浴びて、生き返ります。

シャッキリした所で、一路浦安へ。
25Km/hをキープ出来れば8時間は切れそうです。

ゴールが見えれば気持ちも復活します。
上り坂で両方の太腿が攣りますが、適当に走りながらストレットして、
結構良いペースで浦安に到着。

オオオーー距離も158kmだ。
ここから家までは2km弱。


なんと、マンションの玄関に到着したらメーターはこの通り。








160Km110mってスゴク無いですか?
ニアピン賞というか、ホールインワンに近いドンピシャの距離。
結構、道に迷ったり、適当なコースだったのに。


さて時間は7時間54分。
ウワー、ギリギリでセーフです。

本日の記録。


走行距離   160Km
実走時間   6時間9分31秒
実走平均速度 Av 25.9Km/h

走行時間   7時間54分
平均速度   20.25Km/h

食事

サンドイッチ 1パック
オニギリ   5個
ポカリ    3ℓ 
水      1.5ℓ


初センチュリーライドとしては、まあまあでは無いでしょうか。
今回は信号は全て守っての走行です。

国道は信号に引っ掛かると停車時間が長いので、結構時間をロスします。
大多喜街道も信号が多いので、コースとしてはあまり良いコースとは言え無いかも。


■ 水難の相 ■

ところで、昨日は朝から土砂降りに打たれ、
さらに浦安花火大会も豪雨でずぶ濡れ。

携帯も2度程、ビチョビチョになりましたが
辛うじて、故障をも脱がれました。


ところが、今朝起きてみたら携帯が無い・・・。
花火大会で酔っぱらって落としたのかと思ったら・・・・
洗濯機から出て来ました。ズボンのポケットの中に入ったまま・・・。

まさに「水難」の一日でした。

携帯はドライヤで乾かしてみましたが復活しません・・・・。
そろそろスマホにしろと言う事でしょうか・・・。
とりあえず、ドコモに行ってみます・・・。

電話帳、最近バックアップ取って無いんです。ヤバイ・・・。

今夜のおかずはシーラカンス?・・・マヒマヒ

2013-07-26 12:31:00 | グルメ・クッキング
 





「お父さん、今夜のオカズ何」
「夏休みだから、お前作れよ」
「何作ればいいの?」
「この魚をマリネしてからソテーして」
「この魚何?」
「シイラ」
「シイラって、もしかしてシーラカンス!?」


「・・・・・・・。」


ゆとり教育極まれりの、高校2年の娘との会話でした。


近くのダイエーでシイラが何と半額の3切れ148円。
安い魚は旬で美味しい。
シイラはハワイではマヒマヒと呼ばれる高級魚です。
英語ではドルフィン・フィッシュ。




イワシやトビウオを追って回遊する大型の魚で、
ちょっと不思議な風貌をしています。

この魚、淡泊で意外に美味。

本日は、オリーヴオイルと、ニンニク、タマネギスライス、
そしてライム1個のしぼり汁と、ライムの皮をおろしたもの。
塩、こしょう、トウガラシでマリネにする事、冷蔵庫で30分。

熱したフライパンにオリーブオイルを敷いて、
マリネの具を良く拭ったシイラを並べます。

中火で焦がさない様に片面ずつ焼いて、
最後にマリネの具を載せて、蓋をして少し蒸らしたら出来上がり。

ここまでは、娘の作業。

大変、美味しく頂きました。


ちなみに、シーラカンスを現地の人はたまに食べていたみたい。
でも、バサバサで美味しくないらしく、
さらには、油が消化されにくいらしく、大量に食べると下痢をするとか・・・。

次の危機は「JPモルガンショック」と呼ばれるか?・・・金在庫が66%も減少

2013-07-25 03:08:00 | 時事/金融危機
 



■ JPモルガンの現物金在庫が66%も減少 ■

今年に入ってからJPモルガンの金の現物在庫が激減しています。66%の金現物が引き出されています。上のグラフのエンジ色は、他人から預かっている金で、勝手に先物市場などで売買出来ない金です。それが減少しています。

これは不思議な事では無く、JPモルガンは現物金の量を遥かに超える量の金EFT(ペーパー金)を販売していると言われ、それによって金価格を不当に安く抑えていると推測されています。

今年に入ってからの金相場の下落は、ドル防衛の為の金EFTの売り浴びせだとも言われています。

一方でアジア諸国では金現物の需要は高まっており、金価格の下落を買い時と捉えて、現物金を買います動きが活発化しています。

JPモルガンが発行する金EFTは現物金の預かり証書を証券化した様な商品ですから、いつでも金EFTを金現物にする事が出来ます。

金現物は保管や流動性の問題がありますから、金融資産として売り買いを目的とするならば金現物よりは、金EFTの方が便利です。

しかし、いざとなれば現物化して手元に置いておきたいというのが人情。
ましてや金EFTが現物金の裏づけ以上に発行されているとなれば尚更です。

多分、アジアを始めとして、金現物を志向する動きが、JPモルガンの金在庫を減らしているのでしょう。

■ COMEXも金在庫を減らしている ■



NY商品取引所(COMEX)の金在庫も最近激減しています。

COMEXは先物市場ですから、そこから金在庫が減るという事は、先物市場の規模が縮小する事を意味しています。

昨今の金相場の下落を主導しているのは、金先物市場の売り崩しでしたが、先物市場の金在庫が縮小すれば、相場の値動きがピーキーになるかも知れません。取引量が減少する中で、少し大量の売りや買いが入れば、相場に与える影響は大きくなります。

これは、金相場の売り崩しには有利に働きそうですが、あまり商品量が減れば、COMEXの金相場における地位が低下する事にもなります。

そういった事態が拡大する中で、「現物」の存在感が拡大してゆきます。現にアジア諸国では現物金の価格にプレミアムが付いてきており、「紙の金」と「現物金」の二重価格が発生しつつあります。

この動きが拡大して行くと、「紙の金」の信用が失われ、JPモルガンやCOMEXによる金価格の操作が難しくなるかも知れません。

■ ドルと相反する金価格 ■

紙切れであるドルの価値に疑問が生じると、金価格が上昇します。これは世界各国に未だに金信仰が残っているからです。

ですからアメリカとしては金価格の上昇は、ドルの減価を意味するのであまり好ましくありません。ドル防衛という観点からは、金価格は抑制されるべきです。

その金価格抑制に一役買っていたのが金EFTでありCOMEXです。

特に金EFTは現物金よりも大量に発行される事で(本当は在り得ない事ですが)、金相場を低く誘導する事に役立って来たと言われています。

■ JPモルガンの地価貴金属倉庫で火災が発生 ■

[[youtube:Q0ZKH9wgl-U#at=16]]

JPモルガンの地下貴金属倉庫で火災が発生したとのニュースが伝わっています。
「火の無い所で何故」という疑問が生じますが、金を巡る最近の情勢を鑑みるに、煙が生じる充分な理由があるのかも知れません。

何れにしても色々と妄想の膨らむ事件ではあります。

■ JPモルガンショック? ■

JPモルガンはアメリカの大財閥であるモルガン家の銀行でしたが、現在はロックフェラーの銀行です。

アメリカの金融革命を先導する存在として、CDSの開発に携わったり、金EFTで中心的な役割を担って来ました。

そのJPモルガンに関して、昨今はあまり良い噂がありません。収益こそ悪くありませんが、「ロンドンの鯨」で巨大損失を出したり、最近ではエネルギー市場の不正操作で、米連邦エネルギー規制委員会(FERC)から4億1000万ドルの支払いを命じられたりしています。

ロックフェラーVSロスチャイルドという対立軸で語るのは危険ではありますが、それでもJPモルガンの抱える問題は、少なくありません。

金融危機が表面化した場合、再びCDSに注目が集まります。CDSを大量に発行しているJPモルガンの損失は小さく無いはずです。

さらに、金現物の取り付けでも発生すれば、金EFTの過剰発行が表面化するかも知れません。

次の金融危機はJPモルガンショックと後世には呼ばれるようになるかも知れません・・。


全くの妄想ですが・・・。

借金の棒引きはいつの時代も行なわれて来た・・・世界的同時大インフレの到来

2013-07-24 05:58:00 | 時事/金融危機
 

■ 経済の歴史は、「借金棒引き」の歴史 ■

世界の経済の歴史は「借金チャラ」の歴史だと思うのです。これは「徳政令」という形を取る場合と、「インフレ」という形を取る場合があります。

徳政令は日本においても鎌倉時代から何度も実行されています。松平定信の寛政の改革の時に出てくるのが棄捐令も武士の借金棒引きでした。

一方、インフレによる借金棒引きの例としては、第一次世界大戦後のドイツが良い例かも知れません。戦後の巨額な賠償をする為に、通貨を大量増刷した結果、ドイツ国内ではハイパーインフレが発生します。

日本も戦中に発行した軍事債権の償還によって、円が大量に発行され、大規模なインフレが発生しています。このインフレと資産税によって、国民の資産は政府に吸収されています。

■ インフレの前段階としての政府の借金の拡大 ■

信用創造という通貨システムは、借金によって拡大して行きます。民間が借金する場合と、政府が借金をして経済を拡大するケースとがありますが、何れにしても経済はより多くの借金によって拡大します。

ここ20年程で世界が行なって来たのは、先進国で金融市場を拡大して、借金を急拡大させ、そこから魔法の様に生み出した資金を新興国に投資して、新興国の成長を加速度的に高めるという政策では無いでしょうか。

普通に経済を回していたのでは、新興国は100年経っても現在の経済水準には達し得なかったのでは無いかと思うのです。

一方で、金融市場の急拡大には、巨大な資金流入が必要です。これは中央銀行が低金利を維持したり、あるいはバブル以降の日銀の緩和マネーが貢献しています。

この様に現在の世界経済は一国の中では収まらずに、先進国でストック市場を拡大して、そこから溢れ出した資金で新興国のフローを成長させて来たとも言えます。

但し、先進国のストック市場は必ずバブル崩壊を起しますから、何処かの時点で借金の棒引きが行なわれるはずです。現在世界は民間の借金を国債購入という形で中央銀行や政府に付け替えています。この先に予想されるのは、世界的な通貨の信用危機、即ちインフレの発生です。

■ FRBの出口戦略は成功せず、逆に量的緩和は意図的に拡大するのでは? ■

FRBの出口戦略が話題になっていますが、多分、出口戦略は失敗に終わるのでしょう。現在の市場はFRBの緩和マネーに支えられていますから、出口を匂わせただけで、容易に市場は暴落します。結果的には、市場を安定させる為に、FRBは緩和規模を拡大させると思われます。

FRBにしても、日銀にしても、「量的緩和」という呼び名は本質を見え難くしています。実際に行なわれていうのは、民間の不良債権と国債を市場から中央銀行が買い上げるという行為です。その結果、中央銀行のバランスシートはドンドンと不良債権が積み上がって行きます。

これを主要通貨が同時に行なっているので、為替的にはバランスしていて、通貨価値の極端な変動は観測されません。しかし、通貨制度自体に巨大な歪みが生じている事を誰もが薄々気付いています。

■ 何かのショックで一気に危機は噴出する ■

こうやってジワジワと溜まるストレスや歪みは、経済指標には反映され難いものがあります。

誰もが昨日と変わらぬ明日が訪れる事を疑わず、市場も若干ピリピリしながらも、明日の儲けを皮算用して今日を終えます。

しかし、リーマンショックの様に、歪みはいつかは何処かで問題を顕在化させます。
その時になって、市場は一気に我に返り、大暴落を演じます。
政府と中央銀行が大量に資金を注入して市場を支えようとしますが、その結果、政府と中央銀行のバランスシートは絶望的なまでに悪化します。

事、ここに至って、人々は「通貨の信用」と「国債の信用」に疑問を抱きます。
「信用」が疑われた瞬間に、人々は国債や通貨から、現物で価値の保全を図ろうと必死になります。

その結果、国債が暴落し、通貨価値が喪失して大規模なインフレが発生します。
原油や穀物価格が高騰し、金が高騰し、そして土地や不動産が高騰します。

この様なパニック的なインフレに対して、中央銀行の金利引き上げは無力です。
人々は日々値上がりする物価を前に、現金を引き出して現物に変える事を選択します。
金利が物価上昇に追いつかないからです。

■ インフレによって借金は棒引きされる ■

結局、信用創造という現在の通貨システムは、返済不可能な借金を生み出します。
そして、それが拡大すると、流動性の罠によって経済は停滞します。

現在の世界は正にこの状態に陥っており、金融市場の拡大でこれを乗り切ろうとすると、結果的にバブルの崩壊を引き起こし、事態は加速度的に悪化します。

こんな事は、中央銀行の関係者で無くても皆が理解しています。

だから私は現在の世界で起きている事は、偶然では無く、必然だと判断しています。
中央銀行は意図的に量的緩和を拡大し、政府は意図的に国債発行を拡大している・・・と。

そして、その先に待ち受けるのは、インフレによる借金棒引きです。

但し、その為には期待インフレ率を遥かに上回るペースでインフレが進行する必要があります。
現在の世界はその為のエネルギーを蓄えている状態では無いかと思います。

多分、今年後半にFRBは出口戦略に躓いて、緩和規模を拡大するのではないでしょうか?
そろそろエネルギーチャージも佳境を向かえるのでは?



まあ、全く根拠の無い妄想ですが、日銀の異次元緩和やアベノミクスのムチャクチャぶりを見ていると、こんな妄想がムクムクと膨らんでしまいます。

そして、歴史的に見れば、こんな事が当たり前の様に繰り返されている・・・。

ソフトバンク・・・ムーディーズがジャンク債に

2013-07-22 11:05:00 | 時事/金融危機
 
スプリントネクステル社の買収に成功したソフトバンクですが、
S&Pとムーディーズはソフトバンクの長期債の格付けを「ジャンク級」としました。

アメリカ一流の上げて落す戦略でしょうか・・・。
スプリントネクステルを二束三文で売却なんて事にならなければ良いのですが・・。
かつて三菱地所を始め日本の多くの企業が米企業や不動産を買収した後、
バブルの崩壊で、安値で手放しています。
どうも、今回も同じ臭いがするのですが・・・。

ディッシュに対抗買収を仕掛けられて、予定よりも高値で買っていますし・・・。


格下げ自体は、財務内容を見れば当然の判断ですが、
はたして「自転車操業の神様」はさらに早くペダルを漕ぎ続けられるのか?

スポーツサイクルの速さのひけつは、ケイデンスを上げる事、
即ち、ペダルの回転数を高回転で維持する事ですが、
孫社長は、サイクリストとすればトッププロにも匹敵します。

どこまで高回転を維持出来るのか、興味深々です。