人力でGO

経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

構造改革の足音・・・ネジレの解消が日本を変える

2013-07-11 13:06:00 | 時事/金融危機
 



https://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=Px2x-e1-J1E#at=343



2006年の小泉政権後の総裁選挙における安倍氏の演説です。懐かしいですね。


この時代は生っ粋の構造改革論者ですね。今は賢くなって、公共投資と日銀の緩和を餌に支持を集めて、コツコツと構造改革の実績を積み上げる政治スタイルに変化しています。

参議院選挙の結果、衆参の捻じれが解消するでしょう。その後、安倍氏と自民党は、矢継ぎ早に懸案となっていた規制緩和や構造改革関連の法案を国家通過させるでしょう。

尤も、上の演説にしても、現在の安倍氏の演説にしても、多分スピーチライターが居る訳で、安倍氏は粛々と与えられた役を演じているに過ぎないのでしょう。

これはオバマ大統領とて同じ様なもので、そもそも実績の無い若い大統領が、国民の支持だけを背景に米国の政治の舵取りを出来ると思う方が、「民主主義バカ」の発想です。

多分民主国家の首長が自分の信念を掛けて政治を行ていたのは70年代まででは無いでしょうか。レーガン、サッチャーの時代から、国家に対する資本家達の影響は拡大の一途を辿っています。

アメリカなどは、以前は政治と財界の癒着に神経質でしたが、現在ではアメリカ政治は政治家を引退したロビイスト達が動かしているとい言っても過言ではありません。

「国家は国民の為」という時代はとうの昔に過ぎ去り、「国家は企業と銀行家の為」という時代が長らく続いています。

「政治不信」や「ニヒリズム」はあまり良い結果を生む事はありませんが、民主主義が機能していると思われる日本の国政選挙にして、「選択肢が存在しない」という驚くべき事態が発生しています。


衆参のネジレこそが、日本の最後の防波堤でした。
参議院選挙後の日本は大きく変革へ舵を切る事でしょう。

変化しなければ生き残れないのは生命の鉄則ですが、はたして日本は強く生まれ変われるのか?


最後は、「国家とは個人の総体である」という当たり前の事が問われる事になるのでしょう。


「もっと財政出動を!!」とか、「もっと金融緩和を!!」とかシステムの変革で全て好転すると思っていると、今よりも悪い未来が訪れます。


好むと好まざるとに関わらず、構造改革と規制緩和に舵を切る日本において、過去のシステムから脱却した個人から、新たな成長を始めるのだと思います。そして、それが総体となった時、日本経済の回復が始まるのです。


近道も楽な道も多分ありません。


二枚舌で国民を騙す安倍氏と自民党は信用が置けませんが、新しい時代には少し胸が躍ります。

英雄の死・・・日本を救った吉田昌郎元所長

2013-07-11 03:39:00 | 福島原発事故
 

■ 日本の報道よりBloombergの記事が素直に共感出来る ■


事故当時の福島第一原発の所長として、暴走する原子炉を相手に奮闘し、
さらに混乱する指揮系統を半ば無視して、適切な現場判断で日本を救った
吉田昌郎元所長がお亡くなりになられました。

彼の訃報を各社が報道していますが、どれもピンときません。
人となりを褒めたり、指導力を褒めたりしていますが、
彼こそが日本を救ったという記事は国内報道機関では見受けられません。

そんな中、Bloombergeが良い記事を載せているので全文引用します。

「吉田昌郎・元東電原発所長が死去、食道がん-日本を救った男」

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MPPQRU6S972C01.html

<全文引用>

7月10日(ブルームバーグ):東京電力 は、福島第一原子力発電所の事故発生時に陣頭指揮を執った吉田昌郎元所長が9日午前、食道がんのため都内の病院で死去したと発表した。58歳だった。遺族の希望により葬儀や告別式は近親者のみで行われる。詳細は未定だが、東電は後日、お別れ会を予定している。

吉田氏は2011年3月11日以降、病気を抱えたままで事故収束に向けて第一線に立ち続けた。休日に帰京する際は通院していたが、同年12月1日付で現場を離れがんの治療に専念していた。東電は吉田氏の病名公表時に、同氏の3月11日以降の被ばく線量が70ミリシーベルトと許容範囲内だったことから、病気は事故とは無関係との判断を示していた。

吉田氏は現場の最高責任者として首相官邸や本社との対立を恐れずに指揮を執り続けた。東電本社が「首相の了解が得られていない」として海水注入の中止を命じたのに対し、吉田氏はこの指示を無視して注水を継続し被害の拡大を防いだ。

昨年7月に約2日間にわたり吉田氏にインタビューをし、事故当時の現場での対応について、ノンフィクション作品「死の淵を見た男-吉田昌郎と福島第一原発の五00日」を書いた門田隆将氏は、ブルームバーグの取材に対し「吉田氏は日本を救った男だ」と指摘。「日本を救うという使命を果たした後に余生を楽しむことなく亡くなってしまったことは非常に残念」と語った。「非常に求心力のある男で、当時の部下数人にも話を聞いたが、みんな吉田さんとなら一緒に死んでも良いと当時考えていたほどだ」と振り返った。

人が住めない東京

事故当時原子力安全委員会の委員長だった斑目春樹氏は門田氏に吉田氏が対応していなければ、日本は北海道、人の住めない東北・関東、そして西日本に3分割されるような事態に陥っていたと話したという。命令を無視して注水を続けたりリーダーシップを発揮したりした吉田氏がいなければ、「今、東京は人が住めないような場所になっていた」と門田氏は述べた。

吉田氏は、11年12月の所長退任時に出した文書で「震災以来一緒に仕事をしてきた皆さんとこのような形で別れることは断腸の思いですし、ご迷惑をおかけすることになり心よりおわびいたします」と謝罪。「私も治療に専念し一日も早くまた皆さんと一緒に働けるよう頑張ります」と決意を示していた。 

東電の広瀬直己社長は9日、「吉田元所長のご冥福をお祈り申し上げるとともに、ご遺族の皆さまに心からお悔やみ申し上げる」とのコメントを発表した。「持ち前の明るい大きな声で陣頭指揮を執る姿に出会えることを心待ちにしていたが、東電の再生に向け共に働くことができず無念でならない」と述べた。

記事に関する記者への問い合わせ先:東京 岡田雄至

<引用終わり>


やはり署名入りの文責のしっかりした記事は気持が良い。


■ 食堂ガンは事故後2年では発症しない ■

ネットなどでは、吉田元所長の食道がんの原因を事故と結び付ける記述も少なくありません。
しかし、70mmシーベルトという被爆量が事実ならば、
たったそれだけの被曝で癌を発症する確率は非常に低い事は常識です。

CTスキャン一回で体幹部の被爆量は20~30ミリシーベルトに達します。

放射線は本当に危険か(3)・・・CTスキャンによる医療被曝

乳癌の放射線治療には、短時間に2シーベルト(2000ミリシーベルト)の線量を
1日おきに25回患部に照射します。

患部の受ける線量は、短期間に50シーベルト(50,000ミリシーベルト)です。

確かに乳癌の放射線治療由来の癌の発症は認められます。
しかし、その発生率が低いので、この治療は有効となります。

5万シーベルトを短期間で浴びても問題の無い人体が、
70mmシーベルトを被曝して癌になる確率を限りなくゼロに近い。
さらには、吉田元所長が食道がんと公表されたのは事故後1年程度でしたから、
福島原発事故で癌が発生した事は医学的には完全に否定されます。

吉田元所長の食道がんと事故との因果関係を示唆するブログを書かれている方は、
自分の無知を公開している様なものだと言えます。

■ 医療関係者でも間違えるケースがある ■

医療関係者のブログでこんな記述を見つけました。

http://blog.livedoor.jp/cliniclunaceo/archives/51697012.html

<引用開始>

私は、5年前に乳癌で50グレイの放射線治療を受けています。
シーベルト=グレイ×放射線荷重係数×組織荷重係数
で、乳房放射線治療では
放射線荷重係数 1
組織荷重係数 0.05
1ミリシーベルト(mSv)=0.001シーベルト(Sv)
なので、
私が乳癌の治療のために受けた放射線量は
50×1×0.05×1000=合計2500ミリシーベルトになります。
これは2500000マイクロシーベルトです。
福島原発の周囲30-50キロ圏内で問題になっているのは、
毎時5-10マイクロシーベルトという数字なので、
この地区に住むとすると 10マイクロシーベルト×24(時間)×360(日)=86400マイクロシーベルトくらいを1年で被爆とするということになります。私の被爆量2500000÷福島県北の被爆推定量86400=28年となり、現在の福島県北部の原発30-50キロ地点で、で30年くらい暮すのと、乳癌の放射線治療を受けることが、ほぼ同じくらい体に悪いということに、計算上はなります。
とても逆説的で批判を受けるからもしれませんが、放射線治療を受けた癌患者は、原発周囲に1年や2年いても、もはやあまり関係ないということでしょう。

<引用終わり>


これ、福島の方達を安心させようとして書かれていますが、
実は微妙に間違っていると思います。

乳房の組織に照射される総線量は50グレイです。
放射線荷重係数が1なので、組織は50シーベルトの線量を確実に受けます。

ところがこの方は、福島の全身線量と比較する為に
組織荷重係数 0.05を掛けてしまっています。

乳房の一部の組織に集中して照射される50グレイを
全身に分散して照射した換算値にワザワザ直してしまっています。

そうする事で、全身の照射線量を2500ミリシーベルトとしていますが、
これは大きな間違えで、乳房の組織の線量はあくまでも50シーベルトです。

ですから、この記事以上に、現在の福島の外部被曝などは、
放射線治療の線量からしたら、誤差に等しい線量であると主張されるべきなのです。

医療関係者ですら、こういった思い違いをされるのですから、
一般の方が「放射線は怖い」と思い込む事は仕方の無い事かも知れません。

この女性の医師の方は、福島の放射線の量は、
乳癌の放射線治療に比べたら大した事はありませんよと安心させたかったのでしょう。

それならば、照射時間も問題にするともっと効果的かも知れません。

乳がんの放射線治療は1回2シーベルトを5分程度で患部に照射し、
それを1日おきに25回行います。
これで照射部の細胞のDNAは健康な細胞も含めてほぼ100%損傷を受けます。
しかし、正常な細胞は、48時間でそのDNAの損傷をほぼ修復します。
癌細胞だけが正常なDNAの修復機能を持たないので、
DNAが細胞の生命維持の限界を超えて破壊されます。

要は、放射線治療は2シーベルトを48時間置きに照射しても
健康な細胞にほとんど影響が無い事で成り立つ治療法です。
細胞は短期間のうちに、DNAの損傷を完璧に補修します。

ですから、福島の原発周辺の線量なんて問題外と言えます。
こんなの、ジョギングで発生する活性酸素の方が数百倍もDNAを破壊します。
私達はジョギングをして健康にはなりますが、多分癌にはなりません。

■ 吉田所長の冥福をお祈りします ■

吉田元所長の事故対応の功績はもっと評価されるべきです。

海水注入の継続も、強制ベントも、それを行わなければどうなっていたか・・・。

現在福島を苦しめるのはLNT仮説による過剰な放射線による被害予測ですが、
LNT仮説に基づく放射線防護が覆らない限り、
吉田所長の決断が無ければ、東北の多くの地域は人の住めない地に成っていた可能性があります。


事故後時間が経ち、事故調査委員会の報告書でも正統に評価された事で、
一部の人達は、吉田元所長こそが、日本を救った英雄の一人である事を理解しています。
ですから、日本の報道各誌は、「英雄の死」をもっと正統に伝えるべきです。

「70mmシーベルトの被曝が癌の直接的原因では無い」と言い訳しても、
猜疑心の塊の人々は、「新聞が又嘘を付いている」と受け取ります。

本当に問題なのは、「英雄の死」を疑問視する一部の「無知」である事に
これらの人々は永遠に気付く事はありません。

そして、彼らの言動が、福島の現在と未来を不幸にしている事にも決して気付く事はありません。

自然の風・・・Green Fan

2013-07-10 12:16:00 | エコロジー





我が家にはエアコンが無い。

エアコンは夏場に体調を崩すので、使わなくなってしまいました。



炎天下でジョギングをする様な生活をしていると、

身体の耐暑性は自然に高まります。

これ、逆に言えばクーラーの環境下では、寒くて耐えられない身体になるという事。

当然、エアコンを付けっぱなしで寝たりするとカゼをひく。

あるいは、体がだるくて、体調がいまひとつすぐれない・・・。



そんなこんなで、10年程前から夏場のエアコンを止めてみたら、

なんと体調がスコブル良い。


「夏は暑いもんだ」と開き直ると、暑さは暑さで結構楽しい。

ベランダに水を撒いたり、緑のカーテンを植えてみたり、

気休め程度でも、ちょっと涼しくなると、それはそれでウレシイ。


長い間使わなかったエアコンは、室外機のファンの軸が垂れてしまったのか、

ガラガラと騒音が発生したので、転居の時に捨ててしまいました。


それ以来、「エアコン持っていないんだよね」というの

がちょっと貧乏くさくて気が引ける。


そんな私が昨年インテリアショップで見つけた扇風機がこれ。

「Green Fan 2+」という商品。


店先で、「自然な風を体感してみて下さい」というポップに興味を引かれ、

扇風機の前に手をかざした所、さわやかな自然の風が吹いていました・・・。

本当に、そよ風みたいで驚きました。


この風、普通の扇風機と何が違うのかと言えば、風が脈動していないのだそうです。

そう言われても何だか分かりませんが、普通のファンの生み出す風は気流が乱れています。

ところがGreen Fanの羽は2重構造になっていて、

内側の風と外側の風をぶつける事で、風を均一にしているそうな・・・。





まあ、これだけは体験してみないと分からないのですが、

この扇風機の前だけに、室外と同じ風を感じる事が出来ます。



デザインもシンプルでカッコイイのですが、

お値段が3万4千円もする・・・・。

おいおい、これ扇風機だよね・・・。



しかし物欲の塊の私は我慢出来ずに買ってしまった。



しかし、実際に使ってみるとこれが実に心地よい。


1) 音が静か

2) 風が遠くまで到達する

3) 就寝時には超微風で付けっ放しにしても、夜中に寒くなる事が無い

4) とにかく風が心地よい



結局、実家にも一台買ってしまいました。

この風は老人にも優しい・・・。



ところが我が家では困った事態が発生しました。

それはGreen Fan の奪い合い。

私は仕事部屋で使いたいし、家内はリビングで使いたい。



とうとう、家内がこの度、マイ扇風機としてもう一台購入しました。

私のモデルよりも進化していて、底部にバッテリーの収納スペースもあります。




この扇風機、ミュージシャンをされていた方が始めたビジネスだそうですが、

とにかくデザインがカッコイイ。

インダストリアルデザインは、シンプルに越した事は無いのだけれど、

シンプルなデザインはバランスとディテールの処理が難しい。

そのバランスが実にエレガントで、デザインショップに置かれていても見栄えがイイ。







インジケーターにしたって、ジンワリと点灯してジンワリと消灯する。

2台買うと、安いエアコンと同額くらいだから、

「エアコンが無い = 貧乏」というイメージ払拭にも一役買います。



扇風機という昔からある商品でも、

一から見直せば、またく新しいカテゴリーの商品が生まれる好例です。

1台3万円を超える商品ながら、ロングランのヒット商品。

これからの時代の製品開発と消費の関係の一つの解答かも知れません。





ちなみにこの扇風機、インバータ制御モータで相当消費電力が少ない。

実は一般の扇風機は「強」で運転すると40Wくらい電気を消費します。

こんなのを、3台も4台も使ったら、

エアコンのセーブモードと大して電力は変わりません。

暑い思いをしてエコライフをしているつもりで、全然エコじゃない・・・・。

これは相当情けない。



尤も、この扇風機、お財布にはエコじゃない・・・・。

それを自己満足で納得するのが、趣味としてのエコロジー。


成長の限界をストックで打破するリスク・・・無理をすれば破綻は当然だ

2013-07-09 13:51:00 | 時事/金融危機
 

■ フローとストック ■

現在の経済は、実体経済以上に資産市場が巨大になっています。

物やサービスを生産して消費する循環の過程で発生するお金をフロー。
株や不動産、債権などの市場で発生するお金をストックと言います。

かつての経済はフロー中心で運営されていました。
景気循環という形での好景気、不景気の波はあっても、
量が有限で、価値の合意形成が容易な実物に対する「値段」は、
戦争や極端な不作でも無い限り、現実の価値からそれ程遊離して膨らむ事はありません。
フロー中心の社会で極端なインフレが発生する場合は、
極端な供給の減少か、極端な通貨の増刷が原因となります。

一方、資産市場のストックにもかつては制限がありました。
不動産などは、その土地や建物が生み出す経済価値に対して値段が決まります。
株式も、企業の収益や企業価値に対して値段が決まります。
ですから、資産市場でインフレ(バブル)が発生する為には、
やはり、通貨の増刷など、極端な資金供給の拡大が原因となります。

■ 金融革命はストックの変質をもたらした ■

証券化や複雑なデリバティブ取引に代表される金融革命は、
ストックに質的変化をもたらしました。

株や不動産はある程度「リアル」な価値を持つものとして、
価格の判断も現実的になります。

ところが金融商品という実体の無い紙切れの価値は「利回り」で決まります。
サブプライムローンの時に明らかになった様に、
複雑な金融商品は、その商品の内容を把握する事がほぼ不可能です。
ですから金利だけを見て、をれを商品の価値として判断しがちです。

さらに、流動性が極端に高まった事から、
売り抜けてリスクを軽減できる事が、リスク判断を甘くします。

こうして、金融革命によってストック市場は急激に規模を拡大し、
実体経済に対する影響力を高めて行きました。

■ 先進国の成長の限界をストックの拡大で打破する試み ■

経済はある程度発展すると、効率の限界に到達して成長が鈍化すます。
効率を決める要因には、生産性や資源の有限性といった生産サイドの限界と、
物質的豊かさに飽和して需要が伸び悩む、需要サイドの限界が存在します。

人間は物欲の塊なので、需要に限界は存在しない様に錯覚しがちですが、
需要を生み出すのは、所得である事を考慮すれば、
需要に限界あある事は容易に納得出来ます。

「所得を増やせば需要は増えるだろう」というのが昨今の論調ですが、
これを簡単に達成出来れば、世界に不況など存在しません。

現在のリフレ論者に代表される金融緩和推進派は、
ストックのフローに与える好印象をことさら強調しますが、
ストックの拡大が無いほうする問題点をあえて口にする事はありません。

■ スットックに依存する経済 ■

アメリカ経済が本格的にストックに依存する下地を作ったのはレーガン政権です。
レーガノミクスは減税と財政政策というケインズ的政策と、
金融緩和や規制緩和といった新古典主義経済学の合わせ技でした。

資金供給の増大と、ストック市場の拡大が同時に行なわれたのです。
この結果、どなったかと言えば・・・・


1)減税によって富裕層に富が集中する
2)富裕層の消費し切れない資金は株式市場でバブルを生み出す
3)1987年のブラックマンデーで株価が暴落する
4)経済への影響を避ける為、FRBが資金供給を拡大する
5)1980年代後半、不動産バブルが生まれる
6)不動産バブルが崩壊して、FRBが再び資金供給を拡大する
7)1998年からFRBが金利を引き下げる
8)1999年から2000年に掛けてITバブルが発生する
9)ITバブルが崩壊し、FRBが長期に渡り金利を引き下げる
10)サブプライムローンが破綻し、リーマンショックが発生する
11)FRBが大規模な金融緩和を実行する 

金融緩和や規制緩和で急拡大したストック市場は
FRBが緩和的政策を行なうと、その2年後くらいに市場が過熱します。
そこでFRBが縮小的政策に舵を切ると、バブルは見事に崩壊します。

その後。FRBは経済を下支えする為に緩和規模を拡大します。
その後は景気が回復しますが、景気循環で景気後退期に入ると
再びFRBは金利を引き下げ、その2年後くらいに再びバブルが崩壊します。

この様に、ストックに依存する経済では、
中央銀行の緩和的政策でバブルが発生し、それが崩壊する事が繰り返されています。

そして問題なのは、政府やFRBが金融機関を救済する為に、
バブルの規模は回を追う毎に拡大し、破壊力が増してきていることです。

■ リーマンショック後の中央銀行の量的緩和でストック市場はバブル状態 ■

これまでは10年周期でバブルの生成と崩壊が繰り返されて来ました。

しかし、リーマンショック後、各国中央銀行はこれまでに無い規模の金融緩和を実施しました。

その結果、ストック市場のバブル化は、かつて無いスピードで進行しました。

歴史が物語る様に、ストック市場のバブルは
中央銀行が資金供給を縮小すれば必ず崩壊します。

■ フローの限界をストックで補う愚行 ■

短期的にはストック市場の拡大は、フローの拡大に貢献します。
しかし、長期的にはストック市場の崩壊が、フロー市場をも巻き込み、
被害を修復不可能な程に拡大します。

結局、経済は実態経済の成長力以上には成長できず、
それをストック市場という実体の無い市場で無理に拡大しようとすると、
バブルの崩壊が起こり、実体経済が必要以上に被害を被る事になります。

水は高い所から低い所に流れて安定しますが、
お金は金利の低い所から高い所に流れて滞留します。
しかし、ついには重さに耐えられなくなり市場自体が崩壊します。

金利差が自然に発生する場合は被害が少なく、
恣意的に金利差を拡大すれば、被害が増大します。

多くの経験から、ストックを経済成長に利用するリスクは明確ですが、
短期的な利益と、勝ち逃げを目論む者達は、
決してこの危険な賭けを止める子事はありません。

アベノミクスがレーガノミクスを標榜する限り、この呪縛からは逃れられません。

しかし、アベノミクスの行く末を案じる前に、
アメリカがQE3の縮小で躓くはずですから
日本の国内事情を注意深く見守っても意味はありません。
全ては、FRBの出口戦略によって決まるのです。



夏場のミネラル補充に・・・・美味しくて手軽

2013-07-08 15:42:00 | 自転車/マラソン
 




徹夜で図面を描き上げて、ようやく提出したのが昼前。

さて、ご飯でも食べようかなと思って食卓に行くと、

テーブルの上には魚が三匹、仲良く並んで泳いでいました。


ちょっとした事だけど、なんだかウレシイ。



夏場、炎天下でジョギングをしたり、サイクリングをすると、

体からミネラルがどんどん抜けて行きます。

カルシウム補給に定着したのが、イワシの干物。

ちょっと炙るだでで食べられて、酒の肴にも美味しい。



冷蔵庫にウルメや背黒の干物を常備しておくと、

こうやって、日常的に食卓に出没します。


そういえば、昔はイワシの干物って、目の所を藁で貫通して縛って売られていました。

私の友人は、子供の頃、イワシって6匹セットであのまま泳いでいる魚だと思っていた。


かく言う私も、アジはカレイの一種だと思っていました。