スタンド・バイ・ミー

クアトロの父が中学生の時、ちょうど今頃の暑い夏に、友達３人と房総の千倉へ出かけた。千倉には、僕の知り合いの民宿がある。民宿といっても、離れの平屋を借りられ、そこで自炊をする。一週間ほど４人の少年が、ここで夏の思い出を作ったわけだ。昼は海でさんざ遊び、涼しくなった夕方には、街のスーパーへ食料の買い出しに出かける。街まで２～３キロの道のりがあるのだが、いつも４人揃って買い物に行く。スーパーのレジには、同い年くらいのかわいい女の子がバイトをしている。その子の話をしながら４人の少年はテクテクと歩いていくのだった。今になると、そんなことだけが思い出だ。民宿の畑には、スイカとトウモロコシが約束したように、実を付けている。
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