「いのちみじかし こいせよおとめ」切々と心に響くあの唄。黒澤明の「生きる」は何度見ても感動させられる。
終戦記念日、生きることの意味を考え直す特別な日。戦争で犠牲になった人達のむなしさを訴えるテレビの画面。それを見ながら、今日もいつものように朝食のパンを食べる自分。「生きる」の主人公は、胃ガンで余命の短いことを知る。「ようするにそのー、じつにそのー、じぶんは」ただ時間を潰していた自分が生きているといえたのかと考える。残った寿命の中で本来の自分の仕事に打ち込み生きていることを自覚する。ラストのブランコで「いのちみじかし」と唄うシーンは日本映画の名シーンだ。
黒澤明は全編にブラックユーモアを盛り込む。誰もが、この映画を見終わって自分を見直して、また忘れていくことを知っている。それさえも黒澤明の計算にあるような気がする。それさえも、ブラックユーモアなのだろう。
テレビの終戦特集も終わって、陽気で脳天気なCMが流れている。
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