湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

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ヒンデミット:弦楽器と金管楽器のためのコンサート・ミュージックop.50

2019年02月06日 | ドイツ・オーストリア
作曲家指揮CSO(vai)1963/4/7放送live・DVD他

VHSでも持っていたが抱き合わせで買ってみた。画質はこの盤の中では良好な白黒である。ただ音質は少しノイジーで万全とは言い難い。平易な聞き心地に反し難度は高く、始めのうちは弦が上ずったり金管楽器がこけたり結構やばげ。削ぎ落とされた音響で織り上げる合奏協奏曲的なアンサンブルを楽しむもので、シカゴをもってしてもこれか、と思うが、割とすぐ安定するので良い。ブラスのソロにしばしば超長い音符を吹かせるので、それが下支え音響にすぎないところではキツそうな雰囲気は出るが、ヒンデミットでも後年の作風というか新古典的なスタイルを堅持してバルトーク並みには聴きやすく、ジャズのカリカチュアのようなラッパなどの走句にしても視覚的にはまったくコンサート・ミュージックの一部で特にジャズも何もない捌かれぶり、こういうのは見てはじめて真意がわかることだろう。ヒンデミットの指揮はしなやかでキビキビと達者。顔つきは厳しく晩年らしく威厳すらある。クレンペラーが揶揄するようなおかしさは皆無だ。ちょっと整えたような演奏ぶりは構造的な曲的には仕方なく、ただシカゴのパワーがなんとかラストまで持っていっている。この曲ならまあまあではないか。ただカメラワークは最悪だ!(スリリングなアンサンブルがほとんど見えない)客席反応はパラパラ。
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