認知症、日本ではかつて痴呆と呼ばれていましたが厚生労働省の用語検討会で「認知症」と置き換えられました。
認知症、後天的な脳の障がいにより、いったん正常に発達した知能が低下状態をいいます。
先天的に脳の器質的障害があり、運動の障害や知能発達面での障害などが現れる状態は知的障害、先天的に認知の障害がある場合は認知障害といいます。
年齢では75~85歳までは認知症全体の発症率はゆっくり上昇、しかし85歳を超えると急激に上昇、2004年では233万人、2010年では280万人でしたが、2012年の調査では462万人にも達しているという驚くべき結果がでています。これは65歳以上の高齢者の15.8%ですから、5人に一人近くが認知症ということになります。今後どのくらい認知症が増加するか恐ろしいことです。
2030年日本の推定人口約1億1000万人、国民の100人に7~8人が認知症になるということです。経済的にも大問題、いずれは認知症世界一多い国、2人に一人が認知症になる可能性も無きにしも非ずですね。
それでは家族が認知症にどう接したらいいのか。
介護する方が認知症は病気であるということをしっかりと理解することが重要です。
認知症の方は自分が誰かわからなくなくなること、記憶が失われていくことにとても「不安」を感じています。
認知症の方の行動には「意味」があります。騒いだり、徘徊したりするのはなぜなのか、その方の価値観や歩んで来られた人生を考えて接してみましょう。
脳の障害によって、表現の仕方や行動にズレが生じているのです。否定せずに、「受け入れる」ことが大切です。
自尊心を尊重する ・ 話しをよく聞く、同じ話しでも真剣に聞く ・ 本人の意志を尊重する ・ 認知症の方のペースに合わせる ・ 間違いであっても受け入れ怒らない ・ 納得できるように話す ・ 声掛けを多くする ・ 不安にさせない
家族にはとては難しいことです。どうして・・・なぜ・・と言葉が口をついて出てきましす。身内であればこそ優しい言葉をかけてください。