僕の母校である徳島県立富岡西高校の野球部は、昨年の春の選抜大会に甲子園初出場し、初戦で優勝した東邦高校に善戦及ばず惜しくも負けましたが、アルプススタンドで懐かしい同級生たちと再開し、声を涸らして応援したことを今でも楽しく想い出します。
今年は残念ながら、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、春・夏ともに甲子園大会は中止となりました。公式戦が無くなってしまう3年生の為に、地方では替わりの大会を企画しているところもあると聞きます。
徳島県は感染者5人が示すように、幸い医療崩壊の怖れも無く、比較的安全な場所という想いもあったはずですので、生徒たちはより悔しい気持ちだったと想われます。
富岡西高校は徳島県を南に下る牟岐線沿線の阿南市にあり、以前から「野球の町」として知られています。昨年は選抜大会に出たということもあり、野球で盛り上がる町のことがNHKニュースに特集で紹介されました。
そして昨日、同級生のW君がラインで写真を送ってくれて‥‥今年、公式戦ができなかった富岡西高校の野球部員とOBチームが試合をしたそうです。
昨年の甲子園初出場で集まったカンパの残りも使い、専用グランドが整備されたのですが、その工事を阪神演芸に依頼し、甲子園の土を入れて貰ったそうです。
悔しい想いをした後輩たちが甲子園の土を踏みしめ、先輩OBの温かい胸を借りて試合できたことは、ちょっと良い想い出となってくれるのではないでしょうか。
また、この土の上で練習する後輩たちが、また次の出場を目差して頑張ってくれることを願っています。
【追記】阪神球団と甲子園球場が協力して、全国の高校3年生野球部員に甲子園の土が入ったキーホルダーが贈られるそうです。矢野監督と選手たちがグランドで集めた土ということです。