先週末に新聞・テレビ各社などで予測が出ていたように、「政権選択」を争点として行われた衆議院選挙で、民主党の記録的な圧勝で終わり、4年前の「郵政選挙」の全く正反対の結果となりました。
それを報じる放送の中で出口調査を分析した統計を見ると、有権者の中で支持政党で分けると大きく自民党・民社党、そして無党派層に3分割されている状態が分かります。
この中で無党派層の比率が回を追う毎に大きくなってきましたが、その無党派層が決定的な影響力を持ったということではなく、今回の選挙では想像とは違い前回と余り変わらない自民党・民主党の各支持率になっていたようです。
一番大きかったのは自民党支持者の中で民主党に投票した有権者が1/3ほどに上ったという事実です。「郵政選挙」の時はおそらくその逆であったのではないかと想われます。それぞれの政党支持者とする人達の多くが流動的な考えを持っているということだと思います。各党のマニフェストについても100%支持するということではありませんので、政局もこれから再編を含みまだまだ変動が続きそうな予感があります。
自民党の中で1/3が民主党に動いた要因は、構造疲労を起こしている官僚政治からの脱却への党を超えた国民的な思いがあり、自民党自体の守旧派への反発・分裂が感じられます。その点で対立する民主党への期待が生まれたと言えます。先ずは税金の使い方を官僚から国民がチェックできる政治の手に取り戻すことから始めて、多様な問題とともに経済危機を立て直すことに活かして貰えればと願います。