かなり以前、三木市の方で木工家具の作家工房を訪ねた時に、個人的に趣味でビール作りを長くされていてそれを飲ませて頂いたことがありました。それは地ビールを目指してというより個人的な楽しみで作られていた“自ビール”だと想われます。
発酵の温度など難しい管理をしなければ、上質なビールができないということも聞きました。もちろん原料にもこだわってモルト100%を使ったり、選り抜かれた発酵菌を自前で培養するなど努力を重ねれば、素晴らしい味わいのビールを追求することが出来ると楽しそうに話されていました。
日本酒の酒蔵ではその土地の水や空気、そしてその蔵に代々棲みついた発酵菌たちの働きが合わさり、毎シーズンごとに独自な風味の日本酒を作り出していることも良く知られています。その土地の風土や気候そして水や米など原料にまでこだわった地酒が、お酒好きの多くの現代人を魅了しています。
さて、アサヒビールは僕の住む千里の地発祥の大飲料メーカーで、吹田の地ビールと言っても良いくらい地域でも愛飲されているものですが(税金もたくさん払って下さっていますし)、それには吹田の豊かな水が工場誘致の条件となった経緯があります。緩やかな千里丘陵をゆっくりと流れて湧き出る地下水は、地ビール作りには向いていることは実証されているようなものですので、詳しい地(or自)ビール製法に僕も今少し興味が惹かれているところです。
※ 先日「大阪モノレール」情報誌で紹介されていた箕面ビールも、吹田の水で作られた地ビールの一つでしょう。写真イラストは明治22年に設立され「旭ビール」を製造した大阪麦酒です。
※ 手作りビールの等級についての詳しい表示ページがありました。