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むかごの秋

2007-09-05 00:58:45 | 千里山花物語り
千里寺の裏参道を歩いていると、道端の生け垣にむかごが垂れ下がっているのを見つけました。むかごはもちろん山の芋(自然薯)の蔓草に生り、地面に落ちることで広がっていく種芋ですので、囓ると粘り気のある山の芋そのものの味がします。
故郷の徳島にいる時に何回か、自然薯堀りをしたことを覚えています。祖父と行った幼少時代や、父や兄と行った中学生の頃、そして浪人生としてよく遊んでいた時にも、友達と自然薯を求めて山の中に分け入りました。
自然薯を掘る時期としては蔓草が枯れてしまった頃が良いので、目印などを前もって付けておけば別ですが、いきなり素人さんにはなかなか見付けにくいと思います。小石混じりの堅い山土を1M以上も深く堀り、曲がりくねった芋を折らずに採ると良いとされます。大変な作業で汗だくになるほどですが、我慢強く綺麗に掘り上げると大きな達成感があります。
当時でも長いもので1~2万円もしたと思いますが、苦労して掘った芋を当然売る気にはならず、母親に料理を頼んでしばらく待っていると、甘酢でトロロを練り鰹の漬けを載せた丼になりました。畑栽培の山芋類には無い自然薯の強い粘り気の中に、滋養豊かな味わいが凝縮していました。
このような楽しく美味しい自然薯掘りと食事を目的として、各地に「自然薯倶楽部」が活動しているようです。僕も時間ができれば仲間を募って、そんなアウトドア・サークルを立ち上げてみようかしらん‥‥。

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