ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

原油上げ、米欧株下げる:米欧経済ー学校で教えてくれない経済学

2005-09-22 09:04:10 | 経済学
ハリケーン「リサ」が勢力を回復し、メキシコ湾岸の米製油所を再び直撃するとして、原油相場を引き上げ、返す刀で欧米ともに株価を引き下げた。

9月21日、NYダウは、前日比103ドル、約1%値下がりした。
米国株の値下がりは、米国経済が、ハリケーン被害とインフレ懸念、利上げに歯止めのかからない米金融当局の政策が嫌気されたようだ。

欧州株はドイツ、フランス、英国、スイス、オランダ、スペインともに下げ、特に9月18日の総選挙後の政局不安が懸念されているドイツ株は1.8%安と値下がりが目だった。

欧州株の値下がりには、IMFが、「世界経済見通し」報告書を発表し、ユーロ圏経済の2005年の当初見通し1.6%増を1.2%増へ、2006年見通しを当初の2.3%増から1.8%増へそれぞれ下方修正したことも影響したようだ。

IMFは、米国の経済見通しについても4月時点発表から0.2ポイント下方修正し3.5%増と発表した。

IMFは、日本経済の成長率予想を、当初見通ししから1.2ポイント引き上げ前年比2.0%増へ上方修正したことと好対照を示した。
IMFは中国についても上方修正し、0.5ポイント引き上げて9.0%増と発表した。

NY原油11月先物原油相場(WTI)は、一時、バレル68.27ドルまで上昇したがあと前日比1.25ドル高の67.45ドルで取引を終了した。

暖房用油、ガソリン相場もそれぞれ値上がりした。

中国、インドでの原油の需要増が続く一方、世界的な原油供給体制に基本的な変化が見られないことから、暖房用需要が増える冬場到来で目先、投機家の思惑通りに「ゲーム」が展開しているようだ。

NY為替市場では、ドル相場は、原油相場が反発を嫌気して、1ユーロ=1.2205ドル、1ドル=111.37円と小幅値下がりした。

先日の米短期目標金利であるFFレート引き上げで、原油高止まりから米金融当局は、インフレ懸念を一段と強めてきている。

ドルの反面教師としての金相場は、小幅上げトロイオンス473.60ドルと18年振りの高値を記録した。

米国ではインフレ懸念が声高に叫ばれる。

ところが、先のIMF報告書でも、日本については、「穏やかなデフレが続いている」から「超金融緩和維持することが重要である」と指摘して日本に対して、なお一層の景気回復を要請している。

原油上げ、米欧株下げる。

東京株式市場は一日30億株越える過去最高の売買高がほぼ連日続いている。

日本株買いのご本尊はオイルダラーに加えて欧米の年金ファンド、さらにはヘッジファンドも最近は積極的に日本市場に触手を伸ばして来ているそうだ。

日・欧米の奇妙なこの対照はなにを意味するのであろうか。(了)
 

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする