９月９日、東京株式市場は、３０億株の大商いで
日経ダウは１５８円上げ、１２，６９２円を記録した。
東京と１３時間遅れ時差のＮＹダウは、原油相場が
落ち着いたことと一部半導体メーカーの業績上方修正を
好感して、１５億株の大商いで、８２ドル上げ、
１０，６７８ドルで取引を終了した。
日経ダウは、衆院選挙前までは買いだが、選挙は水物
だから利食い千人力と様子見を決め込んでいた。
ところが一向に買い気の衰えない相場の強さを見て、
たまらず売った株の買戻しに出た形跡が強いようだ。
相場はひとの心の鏡である。
相場は相場に聞けという格言が株式市場にあるゆえんも
ここにある。
相場が上がりたがっているときはいろいろな講釈をつけても
相場は無視することが結構ある。
日本人は概して株嫌いな人が多いのは理屈がつかないと
寄りつかない日本人の傾向が災いしているのかもしれない。
専門家と称するひとの話を聞いていると昨日話した
中身でも平気で変えているひとが多い。理屈に強いようで
言いくるめられ易い癖が日本人に強いのかもしれない。
日本人はお金自体決して嫌いでない。ところが株が嫌いな人が
多いのは日本人特有かもしれない。
その日本人がここへきて株式市場へ関心を持ち始めたというから
興味がある。
そのひとつの指標に株式を中心に運用する株式投資信託の
買い残高が７月末現在で３２兆６，５９２億円に達した。バブル期
８９年の年間の投資信託買い残高が４５兆５，４９４億円だから
これに迫る勢いである。
０．０１％という普通預金で事実上ゼロ金利にさすがの
日本人も嫌気がさしたのかもしれない。
日本の金利が異常に低いことは頭では理解できても、
貯金、預金の大切さをご先祖様からたたき込まれているから
日本人はなかなか株式投資に行動を起こせないのかもしれない。
いずれにしろ、ここ数日の日経ダウの動きを見ていると
相場の底流にただならぬ気配が感じられるから怖いくらいだ。
一方、米国株の反発は、ハリケーン・カトリーナの影響を
見極めるにはなお時日を要するとして、米国経済の
底型さを先取りして見切り発車した形跡が強い。
米国株反発の裏には、日本株同様に、ハリケーンの
影響を見極めようと一端利食いしたむきが、先高を
期待して、一端売った株を買い戻す動きが指摘されて
いる。
ＮＹ株式市場は、値上り銘柄数２，３０８、値下がり銘柄数が
９６０とほぼ全面高であった。ただ、好業績を発表して
上げたハイテク株のインテルもテキサスインスツルメント
株も前日上げたがこの日は下げている。
日本の株価も全面高ではない。日経ダウが158ポイント上げても
値さがり銘柄は結構目立っている。
森〔ダウ〕を見て木〔個別銘柄〕を見ることを忘れると
落雷に命を落とすかもしれない。
話題のＮＹ原油先物相場（ＷＴＩ）は、バレル７０．８５ドルの史上最高値を
つけたあと、下げてバレル６５ドル前後の高値でもみあい商状にある。
米ＥＩＡ〔エネルギー情報局〕は、カトリーナ襲来被害のあと、
冬場シーズの今年のエネルギーコストは石油は昨年対比３４%増、
ガソリンは５２%増、電気代は１１%上がると発表した。
エネルギーコスト上昇は、個人消費の足を引っ張る。米ＧＤＰの
２/３を個人消費が占めるから景気減速の種をまくことになるであろう。
エネルギーコストはインフレの種まきもする。インフレ進行は
購買力を低下させるから、米ＦＲＢが今回のハリケーン・カトリーナの
影響に神経質になっているのもそのためだ。
9月２０日開催予定の米FOMCの会合で利上げ継続か否かで
議論を呼んでいるのもそのためであろう。
熱帯性低気圧オフエリアの影響は未知数だが、
ハリケーンシーズンはまだ終わっていない。
台風シーズンが終わっていない日本と同じである。
先日、京都大学、防災研究所長、河田教授は、地球異変で
日本列島の近くの海域で突然台風が発生するようになり
台風の予測が非常に難しくなっていると警告しておられた。
日本では台風の影響で原油相場は左右されないが、
米国ではハリケーンの来るたびに原油相場が
左右される。
投機家の思う壺でゲームが展開しているから
彼らは面白くて仕方がないというのが実体かもしれない。
原油高騰といえば、最近の日本株の予想外の値上がりは
オイルダラーを中心とした外国からの巨額の資金が入りこんで
きているからだと指摘する専門家は多い。
外国人は山で言えば２合目、３合目あたりから
仕込みをはじめる。
ニホンジンは７合目、８合目当たりから外人の動きを
見たあと活動を始める。
外国人は自分で温泉場を見つけて一人で楽しんでいる。
日本人は外人が楽しそうに温泉に入っているのを見つけて
どやどやと入ってくる。
外人は十分に湯船に浸かっているから
いい湯加減になると当然の事ながらお風呂から上がる。
外人はからだがでかい〔出来高が巨額〕から、一人外人が
お風呂から出るだけで湯船〔株式の出来高〕がゴッソリ減ってしまう。
株嫌い、恥ずかしそうに株価追う。
証券会社の株価ボードを見ている人が増えてきた。
日本経済の景気回復は本物か。
選挙期間中の公約通り総選挙のあとも政治家が
本気で日本の改革に命をかけるのか。
自分の健康は自分で守る。
自分の経済は自分で守る。
他人事では済まされまい。（了）
日経ダウは１５８円上げ、１２，６９２円を記録した。
東京と１３時間遅れ時差のＮＹダウは、原油相場が
落ち着いたことと一部半導体メーカーの業績上方修正を
好感して、１５億株の大商いで、８２ドル上げ、
１０，６７８ドルで取引を終了した。
日経ダウは、衆院選挙前までは買いだが、選挙は水物
だから利食い千人力と様子見を決め込んでいた。
ところが一向に買い気の衰えない相場の強さを見て、
たまらず売った株の買戻しに出た形跡が強いようだ。
相場はひとの心の鏡である。
相場は相場に聞けという格言が株式市場にあるゆえんも
ここにある。
相場が上がりたがっているときはいろいろな講釈をつけても
相場は無視することが結構ある。
日本人は概して株嫌いな人が多いのは理屈がつかないと
寄りつかない日本人の傾向が災いしているのかもしれない。
専門家と称するひとの話を聞いていると昨日話した
中身でも平気で変えているひとが多い。理屈に強いようで
言いくるめられ易い癖が日本人に強いのかもしれない。
日本人はお金自体決して嫌いでない。ところが株が嫌いな人が
多いのは日本人特有かもしれない。
その日本人がここへきて株式市場へ関心を持ち始めたというから
興味がある。
そのひとつの指標に株式を中心に運用する株式投資信託の
買い残高が７月末現在で３２兆６，５９２億円に達した。バブル期
８９年の年間の投資信託買い残高が４５兆５，４９４億円だから
これに迫る勢いである。
０．０１％という普通預金で事実上ゼロ金利にさすがの
日本人も嫌気がさしたのかもしれない。
日本の金利が異常に低いことは頭では理解できても、
貯金、預金の大切さをご先祖様からたたき込まれているから
日本人はなかなか株式投資に行動を起こせないのかもしれない。
いずれにしろ、ここ数日の日経ダウの動きを見ていると
相場の底流にただならぬ気配が感じられるから怖いくらいだ。
一方、米国株の反発は、ハリケーン・カトリーナの影響を
見極めるにはなお時日を要するとして、米国経済の
底型さを先取りして見切り発車した形跡が強い。
米国株反発の裏には、日本株同様に、ハリケーンの
影響を見極めようと一端利食いしたむきが、先高を
期待して、一端売った株を買い戻す動きが指摘されて
いる。
ＮＹ株式市場は、値上り銘柄数２，３０８、値下がり銘柄数が
９６０とほぼ全面高であった。ただ、好業績を発表して
上げたハイテク株のインテルもテキサスインスツルメント
株も前日上げたがこの日は下げている。
日本の株価も全面高ではない。日経ダウが158ポイント上げても
値さがり銘柄は結構目立っている。
森〔ダウ〕を見て木〔個別銘柄〕を見ることを忘れると
落雷に命を落とすかもしれない。
話題のＮＹ原油先物相場（ＷＴＩ）は、バレル７０．８５ドルの史上最高値を
つけたあと、下げてバレル６５ドル前後の高値でもみあい商状にある。
米ＥＩＡ〔エネルギー情報局〕は、カトリーナ襲来被害のあと、
冬場シーズの今年のエネルギーコストは石油は昨年対比３４%増、
ガソリンは５２%増、電気代は１１%上がると発表した。
エネルギーコスト上昇は、個人消費の足を引っ張る。米ＧＤＰの
２/３を個人消費が占めるから景気減速の種をまくことになるであろう。
エネルギーコストはインフレの種まきもする。インフレ進行は
購買力を低下させるから、米ＦＲＢが今回のハリケーン・カトリーナの
影響に神経質になっているのもそのためだ。
9月２０日開催予定の米FOMCの会合で利上げ継続か否かで
議論を呼んでいるのもそのためであろう。
熱帯性低気圧オフエリアの影響は未知数だが、
ハリケーンシーズンはまだ終わっていない。
台風シーズンが終わっていない日本と同じである。
先日、京都大学、防災研究所長、河田教授は、地球異変で
日本列島の近くの海域で突然台風が発生するようになり
台風の予測が非常に難しくなっていると警告しておられた。
日本では台風の影響で原油相場は左右されないが、
米国ではハリケーンの来るたびに原油相場が
左右される。
投機家の思う壺でゲームが展開しているから
彼らは面白くて仕方がないというのが実体かもしれない。
原油高騰といえば、最近の日本株の予想外の値上がりは
オイルダラーを中心とした外国からの巨額の資金が入りこんで
きているからだと指摘する専門家は多い。
外国人は山で言えば２合目、３合目あたりから
仕込みをはじめる。
ニホンジンは７合目、８合目当たりから外人の動きを
見たあと活動を始める。
外国人は自分で温泉場を見つけて一人で楽しんでいる。
日本人は外人が楽しそうに温泉に入っているのを見つけて
どやどやと入ってくる。
外人は十分に湯船に浸かっているから
いい湯加減になると当然の事ながらお風呂から上がる。
外人はからだがでかい〔出来高が巨額〕から、一人外人が
お風呂から出るだけで湯船〔株式の出来高〕がゴッソリ減ってしまう。
株嫌い、恥ずかしそうに株価追う。
証券会社の株価ボードを見ている人が増えてきた。
日本経済の景気回復は本物か。
選挙期間中の公約通り総選挙のあとも政治家が
本気で日本の改革に命をかけるのか。
自分の健康は自分で守る。
自分の経済は自分で守る。
他人事では済まされまい。（了）
