(学校で教えてくれない経済学)
08年9月のリーマンショック後、ガロン2ドル割れまで急落したガソリン価格がガロン3ドルに迫った昨年12月、ノ―ス・パームビーチにあるトヨタハイブリッド車プリウスの販売が急激に伸びたと4日付けのWSJ紙でKateLinebaugh記者がレポートしていた。
ガソリン価格がガロン4ドルまで値上りする前の2007年には乗用車販売はピークを付け軽トラックやSUVのシエアは53%であった。2009年にシエアが47%に落ちた後2010年に50%まで回復している。トヨタ、ホンダによる小型車攻勢にも関わらず、米国の自動車メーカーのGM、フォード、クライスラーは相変らず儲けの大きい大型車で販売を伸ばしたと書いていた。
トヨタのディーラーは、プリウスは12月前年同比33%伸びた。今年中にガソリン価格はガロン4ドルを超えると話したと紹介している。この先ガソリン相場が上がり小型車の販売が増えれば、GM,クライスラ―、フォードの売り上げは大きく減退するだろうと書いていた。12月の米自動車販売が大きく伸びたと日本の新聞に出ていた。日本ではトヨタの販売が2010年3位に転落したとの見出しが出ていた。それは過去の話である。この先原油、ガソリンの値上がりは必至だから、アメリカの自動車メーカーの販売は落ちることを懸念している。
原油相場がバレル90ドルを突破した時、WSJ紙は大きく取り上げた。5日のNY原油先物相場は前日の89ドル台から若干戻し90.30ドルで取引されている。バレル100ドル突破は時間の問題と見られている。日本でも、好むとこのまざるとに関わらず、原油100ドル時代の到来に備えが必要だろう。
リーマンショックで原油相場がバレル30ドルまで急落した。2年間で約90ドルまで最安値から3倍まで値上がりしている実感が日本ではほとんどない。ガソリン代も原油暴落につれてリッター100円近くから130円台まで回復している。ただ、ドル安(円高)のお陰で原油高の影響が軽微だ。日本人はこの先ドルが上り円安になると必ず大騒ぎするだろう。
一方、5日付けのWSJ紙を読んでいたらオーストラリアでの水害の影響でアメリカの石炭会社が恩恵を受けるという記事が大きく出ていた。風が吹けば桶屋が儲かると言う話がある。ひとの不幸せが経済の世界では買い材料にされる。こういうところにも日本人の相場嫌いの原因がひそんでいるのかもしれない。
オーストラリアの水害が他人事だと思っているととんでもない。日本の電力の70%近くは石炭を焚いてつくる火力発電に依存している。石炭の値上がりは即日本の電気代に跳ね返ってくる。今朝のWSJ紙によるとオーストラリアで生産される石炭の80%は輸出に依存している。世界最大の石炭輸入国の日本はオーストラリアでの水害の影響が長期化すればアメリカからの輸入を増やさざるを得ない。今朝のアメリカの石炭株の値上りはそう言った思惑が影響したと書いていた。
原油動向も無視できない。しかし、日本人の生活に深く関わっているオ―ストラリアの水害の話にも目を向けて欲しい。(了)
08年9月のリーマンショック後、ガロン2ドル割れまで急落したガソリン価格がガロン3ドルに迫った昨年12月、ノ―ス・パームビーチにあるトヨタハイブリッド車プリウスの販売が急激に伸びたと4日付けのWSJ紙でKateLinebaugh記者がレポートしていた。
ガソリン価格がガロン4ドルまで値上りする前の2007年には乗用車販売はピークを付け軽トラックやSUVのシエアは53%であった。2009年にシエアが47%に落ちた後2010年に50%まで回復している。トヨタ、ホンダによる小型車攻勢にも関わらず、米国の自動車メーカーのGM、フォード、クライスラーは相変らず儲けの大きい大型車で販売を伸ばしたと書いていた。
トヨタのディーラーは、プリウスは12月前年同比33%伸びた。今年中にガソリン価格はガロン4ドルを超えると話したと紹介している。この先ガソリン相場が上がり小型車の販売が増えれば、GM,クライスラ―、フォードの売り上げは大きく減退するだろうと書いていた。12月の米自動車販売が大きく伸びたと日本の新聞に出ていた。日本ではトヨタの販売が2010年3位に転落したとの見出しが出ていた。それは過去の話である。この先原油、ガソリンの値上がりは必至だから、アメリカの自動車メーカーの販売は落ちることを懸念している。
原油相場がバレル90ドルを突破した時、WSJ紙は大きく取り上げた。5日のNY原油先物相場は前日の89ドル台から若干戻し90.30ドルで取引されている。バレル100ドル突破は時間の問題と見られている。日本でも、好むとこのまざるとに関わらず、原油100ドル時代の到来に備えが必要だろう。
リーマンショックで原油相場がバレル30ドルまで急落した。2年間で約90ドルまで最安値から3倍まで値上がりしている実感が日本ではほとんどない。ガソリン代も原油暴落につれてリッター100円近くから130円台まで回復している。ただ、ドル安(円高)のお陰で原油高の影響が軽微だ。日本人はこの先ドルが上り円安になると必ず大騒ぎするだろう。
一方、5日付けのWSJ紙を読んでいたらオーストラリアでの水害の影響でアメリカの石炭会社が恩恵を受けるという記事が大きく出ていた。風が吹けば桶屋が儲かると言う話がある。ひとの不幸せが経済の世界では買い材料にされる。こういうところにも日本人の相場嫌いの原因がひそんでいるのかもしれない。
オーストラリアの水害が他人事だと思っているととんでもない。日本の電力の70%近くは石炭を焚いてつくる火力発電に依存している。石炭の値上がりは即日本の電気代に跳ね返ってくる。今朝のWSJ紙によるとオーストラリアで生産される石炭の80%は輸出に依存している。世界最大の石炭輸入国の日本はオーストラリアでの水害の影響が長期化すればアメリカからの輸入を増やさざるを得ない。今朝のアメリカの石炭株の値上りはそう言った思惑が影響したと書いていた。
原油動向も無視できない。しかし、日本人の生活に深く関わっているオ―ストラリアの水害の話にも目を向けて欲しい。(了)